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夏合宿・6

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【夏合宿・6】夏合宿シリーズの最終回です。今回はこれまでの各ポイントを踏まえ、具体的なトレーニング計画を考えていきます。但し、この夏合宿の目的は、最初に記載したとおり、秋からのマラソンシーズンに向けた走り込みです。この点は忘れないようにして下さい。

それでは、多くの市民ランナーたちに当てはまる1泊2日の合宿について、いくつかのパターンを考えていきます。最も一般的なパターンとして、土曜日の午前中に合宿地へ移動し、午後からトレーニングを実施。翌日は、早朝と午前にトレーニングを実施して午後に解散。ちょうど24時間の日程です。

◆パターン1).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)、午後/解散。

◆パターン2).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/30k~40k走(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)、午後/解散。

◆パターン3).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/30k~40k走(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/スピード系トレーニング(10k以内のタイムトライアル or 設定タイムを落としたインターバル)、午後/解散。

3つのパターンを例にあげましたが、どれも距離と時間を多く走れるような内容です。もちろん、単にどのパターンが苦しくて、どのパターンが楽とかの判断は簡単にできません。特に、「パターン1」は、楽なLSDと思いますが、2日間連続でゆっくり長く走ると、体内のスタミナが枯渇するのを体感でき、まさに真綿で首を絞められていくような感覚は、スタミナ養成には最も適したパターンとも言えます。

また、「パターン3」は、1日目の距離走で足が相当重くなった状態の中、2日目にスピードを上げることで、マラソンの30k以降に必要な粘りを養成する効果も期待できます。もちろん、上記したパターンが絶対ではありません。それぞれが走力に合った内容を工夫しながら計画し、それを確実に最後までやり遂げることが最も重要と考えます。

さて、9月に入り、残暑も少しずつ和らいできた感じです。また、9月は連休も多く、週末を活用した短期合宿には最適な月です。同時に風邪が流行ってくる季節です。うがいや手洗いを励行し、体調管理にも注意してほしいと思います…。

おわり。

夏合宿・5

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【夏合宿・5】今回も前回に引き続き、「良いトレーニング」についてのポイントを考えていきます。

はじめに、1泊から3泊程度の短期合宿は、あれもしたい、これもしたと、欲を出して詰め込んだトレーニング計画になる傾向が強くなります。更に、合宿に参加するメンバーの走力や体力を考慮せず、理想や知識ばかりが前面に出てしまい、気が付いたら「凄い(無謀な)トレーニング」に陥ってしまうケースも後を絶ちません。

このように、短期合宿は様々なトレーニングを一気に実施しようとするには、時間が足りません。しかし、ほとんどの市民ランナーは、出勤前の早朝や、仕事の終わった後の少ない時間を活用して、日々のランニングを継続しています。したがって、たとえ1泊としてもランニング漬の生活は、願ったり叶ったりに違いありません。つまり、夏の短期合宿は、ポイントを絞ってじっくりと走り込むには十分な時間を確保できます。

次に、短期合宿の場合、合宿会場に移動した後、直ぐにトレーニングを開始することになります。特に、この移動については、ほとんどの方が多くの時間を要するため、慌ただしくなるのと、目に見えない負担として心身へのストレスも大きくなります。しかし、この移動も捉え方によっては、良いトレーニングに結びつけることができます。

実は、マラソン大会に出場する際、休日の取得や宿泊費等の負担をできるだけ少なくするため、多くの方は日帰りでの参加をします。その結果、日頃経験しない長時間の移動が、高い確率で伴います。場合によっては、渋滞や交通機関の混乱等に巻き込まれ、スタート前に疲れ果ててしまった経験をした方も多いと思います。

やはり、長時間移動後のランニングは、日頃経験していないだけにパフォーマンスにも直結します。それも悪い方に…。しかし、夏の短期合宿で長時間移動後のトレーニングを経験しておけば、様々な対応策を考えるきっかけになります。

では、前回同様、上記のことをまとめてみます。

◆トレーニングのポイント1).様々なトレーニングを詰め込み過ぎない。→ スタミナをメインにしたトレーニングを優先。◆トレーニングのポイント2).短期合宿でも走る時間は多くある。→ ゆっくり目のペース設定で長く走る。◆トレーニングのポイント3).現地入り後のタイミングを活用する。→ 現地入りした日に長い距離を走る。

次回は、これらを参考に、具体的なトレーニング内容及びトレーニングパターンを考えていきます。

つづく。

夏合宿・4

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【夏合宿・4】前回から「良いトレーニング」と、「凄い(無謀な)トレーニング」について考えています。はじめに、「凄い(無謀な)トレーニング」について考えましたが、今回は「良いトレーニング」についてです。

はじめに、「良いトレーニング」と、聞くと直ぐに記録が短縮できるとか、前回記載した「凄い(無謀な)トレーニング」をイメージし、実行するランナーが多いものです。確かに記録を短縮するには、ハードトレーニングが必要不可欠な時期もあります。しかし、短期間の夏合宿に関しては、それらのイメージを変える必要があります。

なぜなら、この夏合宿の目的は、9月以降から開始するマラソンに向けた本格的な走り込みを実施していくための「脚つくり」と、モチベーションを高めることが最大の目的だからです。つまり、本格的な走り込みに移行するための「心身の土台つくり(基礎)」となる走り込みです。

そのためには、次の3つのポイントが重要となります。◆ポイント1).余裕を持ったゆっくり目の設定タイムにする。◆ポイント2).日頃の走り込みより距離や本数を少し多めにする。◆ポイント3).所属クラブチームや友人たちと一緒に合宿する場合、走力のあるランナーがリーダーとなり、遅いランナーに合わせてペースメークする(走力別にグループを分ける)。

要約すると、「ゆっくり長く」がベースとなり、合宿計画を最後まで確実にやり遂げることが重要なポイントとなります。また、走力のあるランナーが遅いランナーに合わせたペースメークをすることは、走力のあるランナーにとっては無駄のように感じます。しかし、遅いと感じるペースを最初から最後までキッチリと刻んでいくためには、逆にしっかりとしたペース感覚が身に付いていないと務まりません。

実際に夏合宿や練習会等で現役学生ランナーに、1kあたり5分や4分30秒でペースメーカーをお願いすることが多々あります。ほとんどの学生ランナーにとっては、日々のジョギングより遅いペースになるので、気を抜いて走ると瞬く間にペースアップしてしまいます。ところが、走力のある学生は、どんなに遅いペースをお願いしても、キッチリと刻んで最後までペースがブレません。逆に、走力の安定していない学生ランナーは、出足が速くなったり、遅くなったりして、練習そのものが崩壊するケースは意外と多いのです。

このように、走力のあるランナーにペースメーカーをお願いすることで、彼らにとってもペース感覚を養成する絶好の機会にもなります。もちろん、後ろに付いて走るランナーにとっても一定のペースで走れるので、最後までしっかりと走り抜くことが容易になります。

そして何より、合宿に参加した仲間全員と一緒に最後までやり遂げることで、チームとしての達成感や一体感を味わうことができ、モチベーションも高まるに違いありません。

つづく。

夏合宿・3

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【夏合宿・3】この1週間も厳しい猛暑日が続きました。本来ならランニングはもちろん、外出そのものを控えて、涼しい場所で安静にしておくことを推奨する天候です。

しかし、前回もお話ししたとおり、この8月は秋からのマラソンシーズンに向け、極めて重要な走り込み期でもあるのです。そして、そのためには可能な限り涼しい場所や時間帯を確保しながらの走り込みとなり、仲間たちとの短期合宿がとても有効的な手段であると、話しをすすめてきました。

今回は、短期合宿の具体的なトレーニング内容に入っていく前に、どんな心構えが必要なのかを考えていきます。少しかたい表現ですが、要は短期合宿の具体的なトレーニング内容を考える上での注意点です。

実は、短期合宿を計画すると、良かれと思って考えたことが、「良いトレーニング」ではなく、「凄い(無謀な)トレーニング」になってしまうケースは意外と多いのです。その結果、短期合宿に参加した多くのランナーが、計画したトレーニングを最後までやり遂げることすらできず、逆に故障や怪我、あるいは熱中症等の危険なトラブルに巻き込まれてしまうケースも少なくありません。

ポイントは、「良いトレーニング」と「凄い(無謀な)トレーニング」をしっかりと見極める眼力を持ったコーチがトレーニング計画を立案することです。また、そのような短期合宿に参加することが理想的ですが、実際に参加してみないと分からないことなので、現実的には難しいことでもあります。※合宿に参加している個人毎の走力が違い、質や量の見極めが難しい。

では、短期合宿の具体例をあげて、トレーニング内容を考えていきます。まずは、短期合宿の失敗例です。

◆失敗例1).涼しい高原なので距離や時間を増やして40k走や3時間LSDを参加者全員で、ゆっくりペースでスタート。しかし、途中から先頭を走っていたリーダーが、どんどんペースアップ。最後は、リーダーが独走となり、他のランナーは大きく失速。更に、後方のランナーは歩きだし、途中リタイヤ。◆失敗例2).同じく長い距離を走る際の給水を各自に準備させたところ、500mlのペットボトル1本程度しか準備しないランナーが多く、案の定、前半から給水が底をつき、多くのランナーが脱水症や熱中症の危険な状況に陥った。◆失敗例3).トラックにおいて、インターバルトレーニングを実施。合宿なので本数を多くしたのだが、各自の設定タイムがバラバラだったので、出足からトラックを半周するほどの縦長状態。その後、最初から速く走ったランナーは中盤で力尽きてリタイヤし、後方のランナーはペースを乱されて途中リタイヤ。結局、誰もトレーニング計画どおりに完走できなかった。

以上の失敗例はほんの一部です。もちろん、少なくとも私が実際に目撃した事例です。まさに、折角の合宿なので、「充実したトレーニングを」と、考えて実行した結果、「良いトレーニング」から「凄い(無謀な)トレーニング」にシフトしてしまった事例です。

皆さんの計画した短期合宿は、大丈夫でしょうか?

また、これらの事例は市民ランナーの方々だけでなく、成績が低迷したり伸び悩んでいる学生チームや実業団チームにも見受けられる事例のひとつでもあります。

次回は、「良いトレーニング」について考えていきます。

つづく。

夏合宿・2

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【夏合宿・2】前回からの続きで短期夏合宿についてです。今回は、合宿での具体的なトレーニング計画を作成する前に、どんな点に注意していくかを考えていきます。

さて、短期合宿と言え、宿泊や移動を伴うので「お金と時間」がかかることは間違いありません。ましてや、涼しい環境を求めると、更に移動のための費用や時間も増していきます。この点については、皆さんも常に織り込んだ上で、合宿を計画していると思いますが、いかがでしょうか。

今回は合宿地を選定するための注意点をいくつか考えていきます。

最初の注意点として、合宿候補地までの移動手段と移動時間を可能な限り正確に把握することです。至極当然のことですが、ここをいい加減にしたまま合宿地を決めてしまうと、合宿当日に苦労する可能性もでてきます。その代表的な例として、合宿地への移動に時間がかかってしまい、トレーニング時間も大幅に減ってしまうケースです。主な具体例は次のとおりです。

◆例1).車で移動中、渋滞に巻き込まれてしまう。◆例2).公共交通機関を利用したが、電車やバスの本数が極端に少ない。◆例3).無事に合宿地に到着したが、合宿地内での移動する手段を確保できない。

ふたつ目の注意点ですが、トレーニング環境や施設を事前に把握できる合宿地を選ぶことです。人の話だけをあてにし、涼しいとか宿泊費が安い等の理由で安易に合宿地を決めてしまうと、現地到着後、現地のトレーニング環境を把握するのに時間がかかり過ぎてしまいます。その結果、計画どおりのトレーニングが実行できないケースも意外と多いのです。

◆例4).宿泊している宿からお目当てのランニングコースが意外と遠く、簡単にたどり着けなかった。◆例5).クロカンコースがあると聞いていたが、実際は手をついて登るようなガケがあったり、胸まである雑草をかき分けて道なき道を走るようなコースだった。◆例6).山の中なので走れる場所が限られており、逆に少ないランニングコースにランナーが殺到し、都内の皇居周辺と変わりなかった。

以上のような例をあげましたが、短期合宿は少ない時間との戦いでもあります。そのため、合宿地に到着するまでの交通手段や合宿地のトレーニング環境を事前に把握しておくことは、重要事項のひとつです。

また、上記したことは、誰でも理解していることですが、意外と頭の中から抜けている点でもあります。今一度、合宿候補地を再確認し、単に涼しいとか、宿が格安であると言ったことだけに目がいかないよう注意して下さい。

つづく。

夏合宿・1

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【夏合宿・1】8月に入りましたが、連日暑さとの戦いです。至極当然のことですが、暑い中でのランニングはとても危険です。しかし、秋からのマラソンシーズンに向け、そろそろ走り込みを開始していくのも8月あたりからです。とても矛盾する話しですが、暑い夏のランニングはとても危険ですが、とても重要です。

そこで今回から暑い8月に効率よく走り込んでいくため、夏休みやお盆休みを活用した短期合宿について考えていきます。

はじめに、短期合宿の「短期」とは、どの程度の日数を指すのでしょうか?

ほとんどの市民ランナーは、1泊2日から3泊4日程度の期間を指すと思います。もちろん、私が考えている短期についても同じです。実は、走りのプロである実業団選手や箱根を目指す学生選手たちの合宿は、1週間から2週間程度の期間が一般的で、それ以上の長期合宿も珍しくありません。

こんな話を聞くと、1泊2日程度の短期合宿で効果はあるのか疑問を持ったり、不安になったりする方もいますがご心配なく。合宿は目的や日数によって内容も変わり、単純に短期だから効果が薄いとは言えません。同時に、市民ランナーの方がマラソン合宿を実施するために1週間も休暇を取得したり、その費用を自己負担することは簡単なことではありません。

更に、ランニング漬になる合宿生活を、市民ランナーの方が1週間以上も継続することは体力的にも無理があり、仮に実現可能としてもおすすめできません。では、実際に短期合宿と長期合宿の違いをシンプルにまとめてみます。

◆違い1).合宿費用:短期=安い、長期=高い。◆違い2).スタッフ(世話役人):短期=不要、長期=必要。◆違い3).怪我や故障のリスク:短期=低い、長期=高い。

一つ目の合宿費用については、まさにそのとおりです(笑)。二つ目のスタッフについてですが、合宿期間が長期になるほど、選手たちの疲労も重なり、トレーニングの合間は食事か寝ているだけの状態になっていきます。そのため、動けるスタッフが帯同していないと、合宿そのものが計画的に実行できなくなります。※合宿に帯同してくれる人を探したり、その人の諸経費を誰がどのように負担するかの問題が発生する。

最後の怪我や故障のリスクについても、トレーニング漬になる合宿は身体への負担が格段に大きくなります。走りのプロである実業団選手や学生選手でも1週間以上の合宿を怪我や故障なくパーフェクトにこなすことは簡単なことではありません。※合宿中に怪我や故障をした場合の対応は、トレーナーを帯同させていたとしても難しいケースが多い。

以上のことから逆に短期合宿は、市民ランナーに適した無理のない合宿であると考えます。

次回は短期合宿について更に掘り下げていきます。

つづく。

週末合宿・4

今回も前回同様、週末合宿についてです。

さて前回までは、どのようにして効果的なトレーニング計画を組み立てるのかを、中心に考えてきました。もちろん今回も考え方のベースは全く同じですが、日曜日にレースを組み込んだケースの週末合宿を考えていきます。

実は、先日の千葉県富津市で実施した日本盲人マラソン協会(JBMA)主催の強化合宿がこのパターンでした。まずはその時のトレーニング実績を記載します。

◆JBMA強化合宿1日目(2月28日)/午後13時00分:集合。午後13時10分:ミーティング&勉強会。午後14時30分:20k走から30k走(各自の調子で)。◆JBMA強化合宿2日目(3月1日)/早朝:各自ジョギング&散歩。午前:千葉県民マラソン大会参加(5k、10k)。

上記合宿のポイントとして、初日に長い距離を走り(スタミナ)、翌日のレースは比較的短い距離をトライアル(スピード)として全力で走る流れです。つまり、2日間の流れを、「スタミナ+スピード」としています。

一見すると、とても無謀な感じがしますが・・・、そこが狙いで重要なポイントとなります。

具体的には初日のトレーニングで、比較的ゆったりとしたペースで長距離を走り、スタミナ養成をします(走力に自信のない方はLSDでもOK)。その結果、翌日のレースでは身体に疲労感が残っている状態になるので、思うようなスピードが出しにくくなります。

実は、スピードを出し過ぎないようにする点が重要で、前日の疲労が微妙に残っているため、レースでは自分自身が持っているスピードに到達しない段階で苦しくなってきます。逆に言えば、本来ならもっと強度的に追い込めるトライアル(スピード)も、いつもより早い段階で同等の強度(苦しさ)に到達します。※もちろん個人差があります。

別の見方をすれば、故障や怪我を起こし易いスピード系のトレーニングも、前日に長距離走をプラスすることで、トップスピードまでペースアップしなくても、同等の強度や負荷を身体へ与えることができます。つまりその強度差分だけ、身体への負担を軽減することができるとも言えるのではないでしょうか(故障防止)。※専門的な話は割愛します。

また、今更ながら日々のトレーニングは継続が命です。しかし、翌日に故障や怪我を引き起こすような高強度のトレーニングは逆効果です。ところが、翌日に全く疲労感の残らないトレーニングを継続しても狙った効果を期待できません。この矛盾との戦いこそが日々のトレーニングとも言えます。

しかし、その矛盾や日々のマンネリ化を打開するひとつの手段として、レース出場をセットにした週末合宿は、有効的なトレーニング方法であることは間違いありません。

週末合宿・3

今回は久々に、「週末合宿」についてです。

ちょうどこの時期は、3月のマラソンを目標にしている方々にとっては、そろそろ調整期に入っていきます。また、4月のマラソンを目標にしている方々にとっては、最後の走り込み期となります。

同時に、夏の暑い季節と違いこの時期は気温も低く、まさに絶好のマラソンシーズンです。つまり走り込みのために暑さや不快感を避け、わざわざ朝晩の涼しい時間帯を選んだり、涼しい場所まで時間をかけて移動する必要もありません。よって、週末合宿を実施するには、最適な季節でもあるのです。※雪国の方々は逆にたいへんでしょうが・・・。

そんな中、先日の21日(土)から千葉県富津市富津公園にて1泊2日の日程で、RUNWEB合宿を実施しました。※個人的には先週から2週連続で、実は今週末も富津合宿です(汗)。

最初にそのRUNWEB合宿の具体的な実施内容を記載します。

◆RUNWEB合宿1日目/午前:40k走(走力別) or 3時間LSD(クロカン)。午後:ランニング講義 + ランニングフォームの基本動作。夜:ビデオによるランニングフォームチェック & 懇親会。◆RUNWEB合宿2日目/早朝:40分jog。午前:30k走(走力別) or 10kビルドアップ走(クロカン) or 2時間LSD(クロカン)。

・・・以上のように、暑い季節なら涼しい場所まで移動しないと難しい質の高い走り込みも、この時期なら色々な面で安全に実施することができました。そして、毎度のことですが、様々な方々との親睦を深めることができるのも週末合宿の醍醐味です。

更に夏合宿と違い、秋のマラソンを経験している方も多いので、その時の練習やレース体験等のホットで貴重な話を聴くこともできます。もちろん初対面の方でもお酒の力(?)を少し借りることで、直ぐに打解けることも可能です。実は週末合宿の中で、最も充実し勉強になるのは、この夜の懇親会かもしれません(笑)。

また、どんなに素晴らしいコーチからたくさんのアドバイスを受けたとしても、それが自分自身にとって「凄い」と、感じるようでは絵に描いた餅と同じになります。ところが、聴いたアドバイスが「これならできる」と、感じることができたなら必ず実行できるようになります。

そのためには、同じような年齢、走力、生活環境・・・の方々から聴いた成功体験こそが、ベストアドバイスとも言えるのではないでしょうか。・・・実は自分自身にとって頼りになるコーチは意外と身近にいるのかもしれませんね。

皆さんも週末合宿を積極的に取り入れ、トレーニングの幅と親睦の輪を広げていってほしいと思います。

週末合宿・2

今回は少し視点を変えて週末合宿を考えてみたいと思います。実は、遠方へ移動する合宿で見落としてしまう事項があります。それは、合宿地までの移動時間と移動することに伴う身体への負担(疲労)です。

前回の合宿事例を見返して頂ければわかりますが、あえて初日の午前中と最終日の午後は移動にあてるため練習計画を入れておりません。もちろん早朝4時とかに自宅を出発するので午前中も練習可能な方もいるでしょうが、今度は早起きをした分、身体への負担が確実に増してきます(睡眠不足等による)。

特に1泊2日の場合、日程の都合上どうしても到着直後にメイン練習を実施するケースが多くなります。その結果、前半は快調だが後半身体が急に重くなり最後まで走りきれなくなる方をよく見受けます。皆さんも経験はないでしょうか?原因として単に前半からとばし過ぎたことも考えられますが、意外と現地移動の疲労等が影響していることがあります。

そこで、同じ週末合宿でも移動負担を軽減させるため、逆に自宅から1時間前後の場所での合宿を検討してみるのもひとつの方法です。都内にお住まいの方であれば、ちょうど千葉県富津市あたりまででしょうか(笑)。もちろん涼しい場所への移動は難しくなりますが、移動による肉体的負担を大幅に軽減することが可能となります。同時に1泊2日の合宿でも初日の午前と2日目の午後も練習することが可能となります。つまり単純計算で遠方合宿より2倍の練習が可能になるのです。

(◆週末合宿初心者例).1日午前:2時間LSD(ウォーキングと交互に)。1日午後:エンドレスリレー(リレー形式によるインターバル)。2日早朝:散歩&体操。2日午前:基本動作&補強運動。2日午後:2時間LSD(ウォーキングと交互に)。・・・以上のように、ゆとりを持った練習計画が可能となります。もちろん時間帯によっては、暑い中での練習になる場合もありますが、日陰の多い公園を選んだり、給水頻度を増やすことで意外と走れるものです。

もちろん涼しい高原での合宿も近場での合宿も一長一短があり、どちらが良いとは単純に比較することはできません。しかし、ただ単に涼しい環境かどうかだけで週末合宿を立案するのでなく、移動に掛かる時間や移動による身体への負担も考慮していければ、週末合宿もより充実してくることは間違いないでしょう。そして、実際に近隣の地図を見ながら、自宅から1時間前後で移動可能な範囲を確認し、その中で合宿できそうな場所を吟味してみるのも意外な発見があり、合宿に対する固定概念も変わるかもしれませんね(笑)。

週末合宿

先週の金曜日から2泊3日の日程で北京パラリンピック視覚障害者マラソンの強化合宿を実施しました。場所は、長野県菅平高原です。ご存知のとおり、菅平高原はラグビーやサッカーでの合宿地としても有名な場所です。これから夏本番に向かって菅平高原もたいへんなにぎわいになっていきます。

さて、皆さんも、夏から秋にかけて週末を利用した短期合宿を各地で実施していると思います。また、ほとんどの方が毎日同じようなランニングコースを淡々と走っているケースが多いので、たとえ短期間としても週末を利用した合宿は効果的です。そこで今回は、週末合宿の注意点を考えてみます。

はじめに合宿を立案する際の注意点を幾つかあげると・・・。(1).合宿参加人数&予算の確認。(2).宿泊先の確保&予約。(3).合宿場所へのアクセス方法。(4).練習場所&ランニングコースの確認&確保。(5).給水や距離計等の備品準備。・・・以上、大まかな確認事項としてあげておきます。これ以外でも涼しい高原での合宿は特に、天候が急激に変化する場合が多々あります。夏でも雨や防寒対策の準備はして下さい。

次に週末合宿の内容についてですが、まずは何を目的に合宿を実施するのかを明確にする必要があります。ただ何となく仲間達と合宿を実施したが、内容がハード過ぎて故障や怪我をしてしまうケースは意外と多いものです。同様に、人数が多いと周りの仲間につられて、これまで経験したことのないペースや距離を一気に走り、やはり故障や怪我をし、逆に自信を無くしてしまう方も見受けられます。合宿だからといって、張り切ってしまう気持ちはよく理解できますが、やはり日々のトレーニングと同じ目線に立ち、無理なく余裕を持って実行できる内容を立案してほしいものです。

特に、ランニング経験の浅い初心者の方は、同じLSDでも途中にウォーキングを取り入れ、ランニングと交互に繰り返すことで、無理なく長時間動き続けることが可能となります。スピード練習に関しても、同じインターバル練習ならリレー形式にすることで、走っている仲間を応援したり、フォームを観察したりと、内容の幅が広がります。また、同様に走るだけでなく、普段一人で実施するには難しい基本動作や補強運動を皆で実施するのも意外と楽しかったりします。合宿だからといって、走ることだけにこだわる必要は全くありません。皆で楽しく実施できる内容を考えてみましょう。

(◆初心者合宿例1).1日午前:現地入り。1日午後:3時間LSD(ウォーキングと交互に)。2日早朝:基本動作。2日午前:エンドレスリレー(リレー形式によるインターバル)。2日午後:解散。(◆初心者合宿例2).1日午前:現地入り。1日午前:3時間LSD(ウォーキングと交互に)。2日早朝:散歩&体操。2日午前:基本動作&補強運動。2日午後:エンドレスリレー(リレー形式によるインターバル)。3日早朝:散歩&体操。3日午前:2時間LSD(ウォーキングと交互に)。3日午後:解散。

(◆中・上級者合宿例1).1日午前:現地入り。1日午後:距離走(30k走、他)。2日早朝:軽めのジョギング。2日:午前:スピード練習(1k×10本、他)。2日午後:解散。(◆中・上級者合宿例2).1日午前:現地入り。1日午後:距離走(30k走、他)。2日早朝:軽めのジョギング。2日午前:スピード練習(坂道走×20本、他)。2日午後:2時間LSD。3日早朝:軽めのジョギング。3日午前:ビルドアップ走(20k前後)。3日午後:解散。

以上、ほんの一例です。これに合宿場所の地形や設備(トラックや体育館)の状況を加味できれば、どんな方でも手軽に合宿が立案できます。そして、練習以外の時間は、普段ゆっくりと話すことができない仲間達と、親睦を深めることで合宿の効果は更に増していくことでしょう。

皆さんの実り多き合宿を祈念致します。

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