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2015-07

夏の走り込み・3

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【夏の走り込み・3】前回からの続きでポイント1について具体的な内容を考えていきます。

その前に、あらためて夏に走り込む目的は何かを明確にしておきます。もちろん、人によって目的は様々であり、どれが正解とか間違っていると言ったことはありません。この点は誤解のないようにお願いします。

今回、このブログで考えていく「夏の走り込み」については、秋からのマラソンシーズンでマラソンの記録更新を目指すことが最大の目的となります。もう少し具体的に示すと、11月から12月に開催されるマラソンをターゲットにした内容になります。

単に夏だからと言って場当たり的に走り込んでいく訳ではありません。まさに期分けの考え方がベースになります。まずはこの点をよく理解しておかないと、夏の走り込みは単なる危険行為となります。

つまり、走り込み時の距離やスピード等の設定を夏用にかえる必要もあります。この点は重要なポイントであり、一歩間違えると夏の走り込みで単に体調や調子を崩すだけでなく、秋以降のマラソンシーズンにまで悪影響を及ぼすこともあります。

では、最初によくある夏の走り込み失敗例をいくつかあげておきます。

■失敗例1).暑いので距離を短くして質を上げようとしたが、炎天下で質も上がらず、結果的には質も量も低下。■失敗例2).週末に涼しい高原で一気に走り込みを実施したが自宅に戻った後、逆に暑さがこたえて調子が落ちていった。■失敗例3).暑さを避けて、いわゆるトレイル系でアップダウンのあるコースで走り込んだが、9月以降のマラソントレーニング(距離走&ペース走)への移行がうまくいかなかった。

以上の3点については、全く同じように実施して逆に成功した例もあります。しかし、市民ランナー方の中には上記例のように9月以降の本格的なマラソントレーニングに結びつけられないケースは意外と多いのです。

夏の走り込みの重要なポイントは、9月以降のマラソントレーニングに向け、その走り込みに耐えるための基礎体力を向上させることが主な目的となります。いわゆる「脚つくり」です。つまり、単純にこの夏を走り込めたからと言って、秋のマラソンに直結する訳でもないのです。

まずは本格的なマラソントレーニングを実施していくための準備期間としての走り込みである点を理解し、トレーニング内容をよく吟味する必要があります。

夏の走り込み・2

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【夏の走り込み・2】いよいよ関東も梅雨明けとなり、連日の猛暑です。走り込みどころか外出すること自体も危険な天候です。と、言いながら秋からのマラソンシーズンに向けて夏の走り込みはとても重要です。

既にこのブログでも夏の走り込みについては何度も取り上げてきましたが、重要なポイントである点は毎年同じです。今年もあらためて考えていきます。

最初に、夏の走り込みにとって何がネックになるかをあげてみますが、最もネックになるのは「暑さ」です。誰もが最も感じることですが、具体的には気温と湿度が高くなることです。

参考までに熱中症予報(熱中症指数)によると、気温21度以下が「ほぼ安全」、21度から25度が「注意」、25度から28度が「警戒」、28度から31度が「厳重警戒」、31度以上が「危険」となっております。すなわち、健康のためには真夏のランニングは実施しない方が良いと言うことになりますね。

そして、この暑さと同時に夏の日差しとともに降り注ぐ「紫外線」も走り込みの大きなネックとなります。具体例として屋外でゴミ拾い等の奉仕活動で1日炎天下の屋外にいると、紫外線の影響もありグッタリと疲れます。特に、肌を露出した状態だと、首筋や両肩から腕、そして顔が日焼けします。これらは主に紫外線の影響で、身体へのダメージはランニング以上な感じもします。

以上のことから逆に、暑さ対策のポイントとして大きく次の2点にまとめることができます。

■ポイント1).気温が高くならない時間帯や涼しい場所でランニングを実施する。■ポイント2).可能な限り紫外線を浴びないような対策をしてからランニングを実施する。

特に、ポイント2については、ランニング時に日焼け止めクリームの使用、ウェアーの工夫やサングラスの使用等により、誰でもある程度の紫外線を防止することは可能です。もちろん、直ぐにでも実施してほしい点です。

皆さんは、紫外線対策を実施しているでしょうか?

次回からは、ポイント1について考えていきます。

夏の走り込み

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【夏の走り込み】今年も暑い夏がやってきます。同時に恒例の「夏の走り込み」に突入です。実業団選手や箱根を目指す学生選手だけでなく、市民ランナーの皆様にとっても重要な走り込み期となります。

目的はもちろん、秋からのマラソンシーズンを目指していく上での「土台つくり」です。

と、言いながら日中の気温は30度をこえ、走り込みどころか屋外で動くこと自体が危険な季節です。そのため、暑い夏の走り込みを乗り切るためには様々なノウハウが必要になります。

そこで今回から夏の走り込みの実施方法や注意点等について考えていきます。

特に、市民ランナーの皆様は夏と言っても長期夏休みを自由に取得できる方は珍しく、ほとんどの方は暑い夏も関係なく仕事に追われています。したがって、実業団選手や学生選手たちのように暑さを避けて涼しい高原や北海道等で走り込みとは、なかなか行きません。

このような点も考慮し、暑い夏の期間はどのような点にポイントを置いて走り込みを実施し、秋のマラソンシーズンにつなげていくかを考えていきます。

世界へ!

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【世界へ!】第20回の節目となった、関東身体障害者陸上競技選手権大会が東京都町田市において、7月4日(土)から2日間の日程で、IPC公認大会として開催されました。

さて、この時期は晴れると真夏日になりますが、今年は梅雨らしい雨と曇のコンディションとなりました。そのため、気温はそれほど上がらず雨も適度に降って、逆に絶好のコンディションとなりました。また、今年の10月にIPC世界陸上競技選手権大会、来年はリオ・パラリンピックと選手たちにとって最大の目標としてきた大会が目白押しとなります。

今大会は選手たちにとって、それらの大会参加に必要な参加標準記録突破を目指すための重要な大会にもなります。特に、今年の大会はどの種目も記録に対する緊張感が伝わってきました。

また、2020年東京パラリンピック開催が決定したことも後押しして、より専門的な環境で競技に取組む選手たちも少しずつ増えてきました。同時に各選手の陸上競技に対するモチベーションも格段にアップし、今大会は日本新記録や大会新記録のアナウンスを何度も耳にしました。

このように、少しずつではありますが、確実に選手の躍進を感じることもできた実りの多い大会だったと感じました。

この後、日本パラ陸上競技選手権大会が大阪長居において開催され、10月開催のIPC世界陸上競技選手権大会へと続きます。

皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願い申し上げます。

期分け・13

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【期分け・13】今回は、3つ目の相違点について考えていきます。

◆相違点3).チーム競技である。

一般的にマラソン(陸上競技)は、個人競技として広く認識されていますが、その中において駅伝は、リレー種目と並んで数少ないチーム競技として知られています。と、言いながら駅伝も個人の力が結集しているので、やはり個々の走力がポイントになる点は他の陸上競技と変わりません。

さて、個人競技の代名詞とも言えるマラソンはよく人生に例えられます。スタートは参加選手全員が一緒にスタートしますが、ゴールを目指す道中での駆け引きやペース配分は個々に違います。そして、ゴールでは大きな差となります。しかし、記録や順位に対する達成感や満足感は見かけの記録や順位ではなく個々に違います。まさに、人生に似ています。

ところが、中には目標どおりのペースを刻むことができず、後半大きく失速したり、歩き出したりする方もいます。更には、脚の不調から途中リタイヤを選択するケースもあったりします…。

一方の駅伝は、原則として自分の意志で歩いたり、途中でリタイヤすることを選択できません。なぜなら次にタスキを渡す仲間が待っているからです。また、アンカーの選手は自身が走っている順位が、そのままチーム順位になります。このように、個人競技のマラソンと駅伝の決定的に違う点は「責任」です。

言い方を変えると、マラソンは自分勝手に走っても良いが、駅伝はチームのために任された区間を、最後まで責任を持って走る必要があります。同時に自身の失速(ブレーキ)はチームに影響し、逆にそれを補う仲間がいます。もちろん、快走することでチームに大きく貢献することもできます。また、駅伝はいかなる状況でも待っているチーム(仲間)のために、自分自身の意思で勝手に投げ出すことができません。

つまり、チーム(仲間)のために走る駅伝こそが人生に似ていると感じるのですが、いかがでしょうか…。

このように、駅伝を走ることで心身共に粘り強さが身についてきます。同時に、駅伝で培った真の粘り強さは、最も苦しいマラソンの後半に必ず活かされます。

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