Home > Archives > 2019-04

2019-04

平成最後のマラソン

【平成最後のマラソン】今年も4月28日にロンドンマラソンが開催されました。また、今年はWPAマラソン世界選手権(パラの)も同時開催していただき、来年の東京パラに向けた重要な大会となりました。

結果は、男子は堀越選手が銅メダルを獲得、女子は道下選手が見事に金メダルを獲得。

チームジャパンとすればメダル獲得が目標だったので、この点は目標を達成しました。一方、チーム内としては課題も多く、逆に厳しい内容でした。特に、調整期に入ってからのコンディショニングに課題が残り、早急に立て直していきます。

さて、男子の結果を見ると、メダルを獲得した3選手は4年前の同大会と全く同じ選手がそのまま同じ順位で上位を独占しました。金メダルはモロッコの選手、銀メダルはスペインの選手。そして、銅メダルが日本の堀越選手と、選手も順位も全く同じです。

記録は、モロッコの選手が4年前にマークした世界記録を10秒更新する「2時間21分23秒」の世界新記録で金メダル。銅メダルの堀越選手は4年前の記録を約2分更新する「2時間25分56秒」の自己新記録で銅メダル。

4年前と比較するとタイム差は縮まりましたが、まだひらきがあります。来年、東京パラリンピックの舞台では暑さを考慮しても、もう少しタイム差を縮めておく必要があります。まさにそこが課題になります。

女子は道下選手が金メダルを獲得しましたが、4年前は銅メダルでした。実は、その時の上位2選手は今大会に出場していません。つまり、最大のライバルとなる選手たちが欠場した中でのレースでした。

もちろん、金メダルは最高の結果ですが、記録的には4年前より悪く、今回出場しなかったライバルたちにプレッシャーを与えられたか否かについては、何とも言えません。来年の東京パラに向け、もう一度しっかりと走り込んでいきます。

さて、日本ブラインドマラソン協会として出場する平成のマラソン大会は今大会が最後となりましたが、令和にかわっても地道な強化を継続していきます。

調整・2

【調整・2】4月上旬は寒暖の差が大きかったのですが、中旬に入ってくると日中の気温は20度をこえるようになってきました。10k以下の短いロードレースやトラックでの記録会などを積極的に走るには、適した季節とも言えます。

また、トレーニングもスタミナ系からスピード系に軸が移っていきます。そして、スピードトレーニングの代名詞であるインターバルトレーニングを積極的に取り入れ、短い距離のレースに挑む方も多く見受ける季節でもあります。

ところが、スピードトレーニングをより多く取り入れた割には、記録が思うように出せない方も意外と多いのです。実は、マラソンの調整ではしっかりと練習量を落として疲労を抜いてからマラソンに挑んでいた方も、この時期の短い距離のレースになると、それがうまくできていないのです。

あらためて、マラソントレーニングの場合は長い距離を走り込んでいるので、調整段階で練習量を落として疲労を抜いていくことがそのまま走行距離を落とすことに直結します。つまり、調整方法もわかり易い面があります。

一方、トラックレースなどに向けたトレーニングは距離も多く走り込みません。インターバルトレーニングの場合、400mを10本走っても4k程度の走行距離にしかなりません。そのため、マラソンと比較すると、走行距離は圧倒的に少なくなります。

つまり、最後の調整もトラックレースなどの場合、距離を落とすことなくレースに挑むケースは珍しくありません。ところが、調整段階に実施する場合も含め、インターバルトレーニングなどは心拍数を上げて走る分、逆に強度は高くなります。

走行距離を落として調整するマラソンの場合、距離が目安になるので調整も比較的わかり易くなります。逆に、トラックレースなどの調整で実施するインターバルトレーニングは、強度が適しているか否かの判断をタイムに換算することが意外と難しく、トレックレースなどの調整の方が難しいのかもしれません。

トラックレースなどの短い距離のレースは、スタートからスピードを出して走るので、調整段階においても強度を落とし過ぎないように注意します。しかし、調整段階で高強度を保ち過ぎて、筋肉に相当なダメージを残したままレースに挑むことになり、逆に失速するケースは意外と多いのです。

そのサジ加減は、本当に難しい…。

調整

【調整】4月6日(土)から2泊3日の日程で、日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を千葉県富津市富津公園で実施しました。今年度最初の強化合宿です。

また、今回の強化合宿は、今月28日にロンドンマラソンで同時開催されるWPAマラソン世界選手権に出場する選手だけで実施。更に、28日から逆算すると、ちょうど3週間前に当たり、いわゆるマラソントレーニングでいうところの調整期に入るタイミングです。

あらためて、マラソンはそのトレーニング方法に正解はなく、選手の数だけトレーニングパターンやノウハウが存在する競技とも言えます。そのため、目標のマラソンに向けた調整方法も様々です。

6日からの強化合宿は、これまでの経験や実績を加味した調整合宿になりました。具体的には、7日の日曜日に実施した30k走がメインです。

さて、目標のマラソン3週間(~2週間)前は、そこまで走り込みに主眼を置いてきたトレーニングから調整に入っていくターニングポイントにも当たります。もちろん、この点の考え方はそれぞれですが、多くのランナーが量から質へとトレーニングをシフトしていくゾーンに入っていきます。

したがって、このタイミングまで相応に走り込めた選手は、疲労の蓄積で身体が重く感じる状態です。逆に、怪我や故障を回避する意味も含め、ハーフマラソンなどのレースを活用しながら調整してきた選手は、重たい感じなどは無いかもしれません。

そのため、どちらのケースが良し悪しかは、マラソン当日の結果を見るまでわかりません。しかし、「今の状態が何でそうなのか?」を自身でつかめていないと次の一手を誤り、最後の最後で失敗することになります。

言うまでもなく、ここが最終調整の最も難しい点です。同時に、目先のタイムに一喜一憂する必要はなく、より正確に自身の現状を把握できるか否かが成功の行方を左右していくのです。

言葉で言うのは簡単ですが…。

新年度スタート!

【新年度スタート!】新年度がスタートし、職場環境や生活環境が大きく変わった方もいると思います。人は環境の変化に弱い動物といわれているので、環境が変わると何かと苦労する点も多くなります。

また、季節も春となり、夏に向かって暑さも増してくるターニングポイントでもあります。そのため、マラソンや長距離で記録を狙うには厳しい季節にも入っていきます。

既にこのブログでも何度か記載してきたように、これから夏までの季節は短い距離のレースを積極的に走り、スピード養成する期間にすることを推奨してきました。と、言いながら3月までマラソンを走ってきた方々にとっては、疲労が蓄積している点も間違いありません。

これは、肉体的な面ばかりでなく、長い距離や時間を走ってきたことによる精神的な疲労も含まれます。そのため、その状態で質の高いインターバルトレーニングなどを一気に取り入れると、怪我や故障の原因になったりもします。

同時に、4月に入るとトラックでの各種記録会が目白押しとなるので、どうしても周りにあおられたりもします。更に、前述したように気温も上がってくるので、その暑さに身体を順化させていく必要も出てきます。

そのため、3月一杯までマラソンを連戦してきた方々は、逆にGWあたりまではのんびりし、意図的にスロースタートにした方が良いかもしれません。

何れにしろ、マラソンがひと段落ついた方は、特に怪我や故障に注意し、次の目標をよく吟味しながら心身ともにリフレッシュする点も忘れないようにしましょう。

Home > Archives > 2019-04

Search
Feeds

ページの先頭へ