Home > Archives > 2018-01

2018-01

連戦について・5

【連戦について・5】注意点2の「本命のマラソンから4週間から3週間のタイミングでのレース」について考えていきます。

この時期は、レース1ヵ月前に入り、いわゆる走り込み期から調整期に移っていく重要な時期に当たります。もちろん、期分けの仕方やトレーニング計画は個々に違い、個々の経験や考え方に沿った内容を実施することが第一となります。

しかし、このレース1ヵ月前からは、これ以前の「質より量」から「量から質」への移行を実行するとても重要なターニングポイントになります。同時に、走り込み期の疲労も出てくる時期でもあり、距離走の設定タイムを上げても、その設定どおりにうまく走れないで悩んだり焦ったりする時期でもあるのです。

つまり、このまま調整の一環としてレースに出場し、想定内の走りができずに不安と後悔(レースを走ったことに対する)だけが残り、そのまま本命のマラソンまで引きずるケースも多いからです。

そのため、この時期でのレース選択は本当に難しいと感じます。特に、上記したように、量から質への変換をしていく時期にもなるので、流れ的には「30k」のレースとなります。しかし、ランニングブームがはじまった10年ほど前から各地で実施されていた多くの30kレースは姿を消し、代わりにハーフマラソンが普及しています。

ハーフマラソンを走ることがダメとは言えませんが、マラソンに向けたスタミナの最終確認をすると言う意味では、逆に不安の残る距離とも言えます。と、言いながら再びマラソンを走るのは、予定どおりに走れなかった場合のリスクがそのまま本命のマラソンに直結してしまう可能性が高くなり、この場合は致命傷になります。

以上のことを総括すると、リスクばかりが目に付くので、この時期はレースを回避し、自分で距離走を実施する方が得策とも言えます。しかし、レースをうまく活用していく流れを作ることで、レースを最大限活かすことは十分可能と考えます。

次回は、注意点2について、もう少し考えていきます。

連戦について・4

【連戦について・4】今回は、どのタイミングでどんなレースをどのように走るかについてです。つまり、トレーニング計画に沿っているか否かを常に意識しながら出場するレースを選択しているかの確認です。まずは、目標のマラソンから逆算し、注意点をまとめてみます。

■注意点1).本命のマラソンから1ヵ月以上前のタイミングでのレース。■注意点2).本命のマラソンから4週間から3週間前のタイミングでのレース。■注意点3).本命のマラソンから2週間から1週間前のタイミングでのレース。

以上、大きく3つに分けるとこんな感じでしょうか。

注意点1の場合、期分けで言うと、いわゆる「走り込み期」であり、質よりも量を重視している時期にもなります。そのため、出場するレースとしては、ハーフ以上となりますが、マラソンを走ることは可能な時期とも言えます。

もちろん、マラソンを走る場合は相応のダメージが残るので、その点を予め加味して走ることが重要なポイントになります。特に、マラソン経験の豊富な方は、設定タイムを明確にし、その設定タイムに近い集団で走ることは必須と考えます。

また、マラソンや40kのような長い距離を走り込みとして単独で実施するとなると、設定ペースを維持するのも、途中の給水を準備するのも、練習前後の着替えや荷物の保管等も、全て自分自身で考え、準備実行することになります。もちろん、それらが相当な負担になることは言うまでもありません。

つまり、マラソンレースを練習の一環として走ることは、逆にそれらの負担から解消されると共に、実戦の中でしか体感できない雰囲気、集団の中での位置取りや給水の取り方等、経験値として蓄積できることは多々あります。

一方で、出場する大会によっては、コースの起伏が激しかったり、風の強い河川敷での直線コースだったりと、自分自身の目的に沿わない大会も多々あります。この点については、大会ごとによく吟味し、設定タイム等を調整する必要もあります。特に、マラソンをマラソン練習の一環として走る場合、コースによる大会選択の失敗は意外と多いのです。

連戦について・3

【連戦について・3】今回から再び連戦について考えていきます。あらためて、ここで言う連戦とは、短期間にレースを連続で走ることを指しますが、それは単に週末ごとにマラソンを走ることだけではありません。

目標のマラソンに向け、調整の一環としてハーフマラソンや10kロードレース、各種駅伝大会を立て続けに走ることも連戦になります。実は、単にマラソンを短期間でたくさん走っている方より、各種ロードレースをほぼ週末ごとに連戦している方が多いかもしれません。

このように各種ロードレースをマラソンの調整やトレーニングの一環として活用している方についても同様に、それぞれ出場する目的や設定タイムをより明確にしておく必要があると考えます。

まずは、その理由について考えていきます。

■理由1).マラソンの走り込みを実施しているので、自分が思っている以上に走力が上がっている可能性がある。■理由2).マラソンの走り込みで、長い距離や時間を走っているので、ハーフマラソン以下の距離が短く感じる。■理由3).スタートからトレーニングの一環と割り切っているので、プレッシャーもなくリラックスした状態でスタートすることができる。

これら3つの理由からマラソンの調整やトレーニングの一環として出場した各種ロードレースにおいては、自己記録更新やそれに準ずる成果を得る可能性が高くなります。もちろん、悪い記録で終わるより、より良い記録を残せた方が精神的にも良いことですが…。

また、出場したそのロードレースを境に調子の流れが大きく変わることも良くあります。しかも良い記録を残せた方は気持ちも高揚しているので、調子の変化に気が付かないことが多いのです。

特に、目標のマラソンに向け、十分な走り込みを重ねている最中のハーフマラソン以下のレース出場は、そのレースがほどよい刺激となり、そこを境に調子が好転していくことは良くあります。もちろん、逆もあります。

ところが、一旦調子が好転すると、今度はその調子を維持しながら目標のマラソンを目指すのは、逆に難しくなります。少なくとも私の経験からはそのように感じます。

これらの点も踏まえ、更に考えていきます。

年末年始・2

【年末年始・2】2018年もスタートしました。あらためて、明けましておめでとうございます。

さて、今年も元日のニューイヤー駅伝、箱根駅伝と、駅伝観戦ではじまった2018年だったのではないでしょうか。かくいう私も例年通り、テレビの前に釘付けの3日間でした。

また、駅伝強化がマラソン強化の足かせになっている話しを耳にするようになって、かれこれ20年以上は経過していますが、毎年元日から3日間連続で駅伝中継を見入ってしまうと、特に若い選手は、マラソンより駅伝に憧れを抱いてしまう点は否定できないと感じてしまいます。

しかし、ニューイヤー駅伝を優勝した旭化成チームも箱根駅伝を優勝した青山学院大学チームも、それぞれの選手たちが与えられた区間をミスもなく完璧に走り切っていた姿は驚くばかりでした。

至極当然のことですが、トラックレースであろうと、駅伝であろうと、更にマラソンであろうと、大会当日に調子を合わせるピーキングに失敗すると、どんな選手もチームでも狙った大会で結果を残すことはできません。

それぞれ連覇を達成した、旭化成チームも青山学院大学チームも、調子が偶然良かったのではありません。両チームとも、狙ったところに、狙い通りに落とし込んでいくノウハウを確立しており、それを毎年高い確率で成功している点は、まさに神業とでも言うのでしょうか。

既に、両チームの成功談は、新聞各紙や各種報道で目にしますが、逆にそれらノウハウを少しでも吸収できればと、毎年思うのですが…。

同時に、元日から3日間連続で駅伝観戦をすることで、私自身も「マラソン」に対するモチベーションが高まった点は事実であり、この気持ちを今年も1年間持続していきたいと、誓った3日間でした。

本年も地道に取り組んでいきます。

Home > Archives > 2018-01

Search
Feeds

ページの先頭へ