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2013-09

南房総市ロードレース千倉

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【南房総市ロードレース千倉】9月23日(月・祝)、千葉県南房総市において、「南房総市ロードレース千倉」が開催されました。この大会は、今回で42回と伝統があり、かつて私も何度か走った大会です。

今回、、久々に選手の応援で大会会場まで足を運びましたが、アットホームな大会の雰囲気は昔と変わりません。ご存知のとおり、ランニングブームがきっかけで、全国各地で開催される多くの市民マラソン大会は大盛況で、申込みがわずか1日で終了してしまうケースも珍しくなくなりました。

同時に、大会会場の大きさや会場までのアクセス等を考慮しないまま定員だけを増やし、多くのトラブルを抱えている大会が増えているのも事実です。そんな中、同大会もランニングブームの影響で参加者は増えていますが、身の丈に合った大会運営を継続していると感じる大会です。もちろん、個人的にもこの雰囲気を継続してほしいと願っております…。

また、同大会は日本陸連未公認大会なのですが、昔から箱根を目指す多くの学生選手たちが出場することでも有名です。ちょうど、夏の走り込みを終え、秋の駅伝シーズンに入る前の調子を確認する意味でも、手ごろな大会だからです。かくいう私も現役時代、同様の理由で同大会のハーフを何度か走りました。

その当時は、夏の走り込みを終え、あえて調整をしない状態でハーフを走るのですが、一緒に走る二十前後の学生選手は容赦なくスタートから突っ込みます。もちろん、、負けじと付いていきましたが、夏の疲労が残っている状態なので、15kあたりからかなり苦しみました。まるで30kを過ぎたマラソンのようでした。しかし、このハーフで強い刺激が全身に入ると、10月から一気に調子が上向いていきました。今となっては懐かしい思い出です…。

さて、42回目となった今大会は、海からの風が強く、参加したランナーたちを苦しめました。もちろん、その強風は記録にも影響し、どの部門の記録も低調でした。そんな中、私がコーチする選手(市民ランナー)たちも元気に出走しました。

結果は、強風の影響で記録は低調でしたが、それぞれの部門で上位に入ることはできました。特に、10kの部門に出場した2選手は、前日に30kの距離走を実施してからの出場でしたが、男子総合4位と女子総合優勝と、マラソンランナーとしての粘り強さを発揮しました。

これから本格的なマラソン及び各種ロードレースや駅伝シーズンに入ります。箱根を目指す学生選手たちのように駅伝やハーフまでの距離が目標なら、各種記録会やロードレース大会での実戦を多く積むことは、スピードに慣れる意味でも有効的な調整方法になります。

しかし、目標がマラソンなら逆に走り込み不足に陥る危険性もあります。なぜなら練習の一環として出場するハーフマラソンや駅伝にも関わらず、わざわざ練習量を落として調整をしてしまうケースが多いからです。したがって、これが毎月何本も出場するペースになってくると、本人は実戦で鍛えるつもりでも、逆に走り込みの絶対量(土台部分)が不足していく危険性もあります。この点のバランスは、十分に注意してほしいと思います。

皆さん、風邪に注意です!

夏合宿・6

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【夏合宿・6】夏合宿シリーズの最終回です。今回はこれまでの各ポイントを踏まえ、具体的なトレーニング計画を考えていきます。但し、この夏合宿の目的は、最初に記載したとおり、秋からのマラソンシーズンに向けた走り込みです。この点は忘れないようにして下さい。

それでは、多くの市民ランナーたちに当てはまる1泊2日の合宿について、いくつかのパターンを考えていきます。最も一般的なパターンとして、土曜日の午前中に合宿地へ移動し、午後からトレーニングを実施。翌日は、早朝と午前にトレーニングを実施して午後に解散。ちょうど24時間の日程です。

◆パターン1).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)、午後/解散。

◆パターン2).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/30k~40k走(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/2時間~3時間LSD(走力に合わせて)、午後/解散。

◆パターン3).合宿1日目:午前/合宿地入り、午後/30k~40k走(走力に合わせて)。合宿2日目:早朝/各自でジョグ or 散歩、午前/スピード系トレーニング(10k以内のタイムトライアル or 設定タイムを落としたインターバル)、午後/解散。

3つのパターンを例にあげましたが、どれも距離と時間を多く走れるような内容です。もちろん、単にどのパターンが苦しくて、どのパターンが楽とかの判断は簡単にできません。特に、「パターン1」は、楽なLSDと思いますが、2日間連続でゆっくり長く走ると、体内のスタミナが枯渇するのを体感でき、まさに真綿で首を絞められていくような感覚は、スタミナ養成には最も適したパターンとも言えます。

また、「パターン3」は、1日目の距離走で足が相当重くなった状態の中、2日目にスピードを上げることで、マラソンの30k以降に必要な粘りを養成する効果も期待できます。もちろん、上記したパターンが絶対ではありません。それぞれが走力に合った内容を工夫しながら計画し、それを確実に最後までやり遂げることが最も重要と考えます。

さて、9月に入り、残暑も少しずつ和らいできた感じです。また、9月は連休も多く、週末を活用した短期合宿には最適な月です。同時に風邪が流行ってくる季節です。うがいや手洗いを励行し、体調管理にも注意してほしいと思います…。

おわり。

絆・11

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【絆・11】先日の9月7日(土)から2日間の日程で、障害者陸上の国内最高峰大会である「2013ジャパンパラ陸上競技大会」が、山口県で開催されました。2日間とも残暑の厳しいコンディションでしたが、どの種目も熱戦でした。

特に、日本盲人マラソン協会として立ち上げた強化指定女子選手たちが、長距離種目に初参戦しました。実は、視覚障害者女子マラソンは2016年ブラジルで開催されるパラリンピックの候補種目にもなっており、強化としては待ったなしの状況です。

しかし、今年度から選考した強化指定女子選手のほとんどは、市民ランナーです。したがって、マラソンを走った経験は豊富ですが、トラックレースや10k以下のロードレースへの出場は多くありません。

もちろん、単にマラソンを走り続けるだけなら、トラックレースや短いロードレースを走る必要はないかもしれません。しかし、目標を世界に切り替え、今の記録を大きく更新していくには、強化の一環としてもトラックレースを避ける訳にはいきません…。

今回、5名の強化指定女子選手がトラックの5000mに挑戦しました。5選手とも伴走者と息の合った走りで、苦戦しながらも最後まで走り切り、記録的にも想定内でした。

ところが、公式発表に目を疑いました。何と1位と2位でゴールした選手が失格だったのです。しかもその理由は、フィニッシュラインを伴走者が選手より先にこえたのです。これには驚きましたが、このようなトラブルは国際大会でも目にします。

そして、レース中のトラブルは原則として選手の責任です。厳しい言い方ですが、最初に伴走者へルールを教えるのは、他でもない一緒に走っている選手自身だからです。もちろん、次回の強化合宿で、国際ルールの勉強会を実施し、同じ失敗をしないよう徹底していきたいと思います。

さて、2020年のオリンピック・パラリンピックが東京に決定しました。今回のジャパンパラ陸上競技大会に出場した選手たちはもちろん、誰にでも平等にチャンスがあります。ひとりでも多くの選手に、そのチャンスを与えられるよう、これまで以上に選手たちの後押しをしていきます。

あらためて、皆様方のご声援をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

夏合宿・5

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【夏合宿・5】今回も前回に引き続き、「良いトレーニング」についてのポイントを考えていきます。

はじめに、1泊から3泊程度の短期合宿は、あれもしたい、これもしたと、欲を出して詰め込んだトレーニング計画になる傾向が強くなります。更に、合宿に参加するメンバーの走力や体力を考慮せず、理想や知識ばかりが前面に出てしまい、気が付いたら「凄い(無謀な)トレーニング」に陥ってしまうケースも後を絶ちません。

このように、短期合宿は様々なトレーニングを一気に実施しようとするには、時間が足りません。しかし、ほとんどの市民ランナーは、出勤前の早朝や、仕事の終わった後の少ない時間を活用して、日々のランニングを継続しています。したがって、たとえ1泊としてもランニング漬の生活は、願ったり叶ったりに違いありません。つまり、夏の短期合宿は、ポイントを絞ってじっくりと走り込むには十分な時間を確保できます。

次に、短期合宿の場合、合宿会場に移動した後、直ぐにトレーニングを開始することになります。特に、この移動については、ほとんどの方が多くの時間を要するため、慌ただしくなるのと、目に見えない負担として心身へのストレスも大きくなります。しかし、この移動も捉え方によっては、良いトレーニングに結びつけることができます。

実は、マラソン大会に出場する際、休日の取得や宿泊費等の負担をできるだけ少なくするため、多くの方は日帰りでの参加をします。その結果、日頃経験しない長時間の移動が、高い確率で伴います。場合によっては、渋滞や交通機関の混乱等に巻き込まれ、スタート前に疲れ果ててしまった経験をした方も多いと思います。

やはり、長時間移動後のランニングは、日頃経験していないだけにパフォーマンスにも直結します。それも悪い方に…。しかし、夏の短期合宿で長時間移動後のトレーニングを経験しておけば、様々な対応策を考えるきっかけになります。

では、前回同様、上記のことをまとめてみます。

◆トレーニングのポイント1).様々なトレーニングを詰め込み過ぎない。→ スタミナをメインにしたトレーニングを優先。◆トレーニングのポイント2).短期合宿でも走る時間は多くある。→ ゆっくり目のペース設定で長く走る。◆トレーニングのポイント3).現地入り後のタイミングを活用する。→ 現地入りした日に長い距離を走る。

次回は、これらを参考に、具体的なトレーニング内容及びトレーニングパターンを考えていきます。

つづく。

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