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2017-09

ジャパンパラ

【ジャパンパラ】9月23日から2日間の日程で、障がい者陸上競技の国内最高峰大会のひとつであるジャパンパラ陸上競技大会が福島県で開催されました。今大会には、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちも多数参戦し、自己記録更新に挑みました。

特に、今年度はスピード強化を重点強化のひとつとして取組んできたので、今大会はその成果を試す最後の公式大会となります。

果たして結果は、女子選手を中心に多くの自己新記録が誕生しました。もちろん、記録更新に届かなった選手もいましたが、ここまで怪我や故障もなく、順調に走り込めていることを確認できた点は大きな収穫になりました。

さて、マラソンと比較するとトラック競技は距離が短く、何度も記録に挑戦できるような感じを受けますが、実際はマラソン以上に難しい面が多いのも事実です。これは、オリンピックや世界選手権を目指す、実業団選手や学生選手の挑戦を拝見していても明らかです。

「トラック競技の新記録達成は簡単にできません!」

スピードが課題となれば、誰もがスピード強化するのは至極当然の流れですが、上記したように、簡単に記録更新はできないのです。その大きな要因が大会当日のコンディションにあります。今回も厳しい残暑の中、気温が30度近くまで達するレースもありました。更に、ライバルの走りやレース展開にも大きく左右されるので、狙った記録を達成するには様々な条件が合致しなくてはいけないのです。

もちろん、それに打ち勝つため、選手自身がこれまでのトレーニングで培った肉体と精神が最重要なのは言うまでもありませんが、逆に目先の成績や記録に一喜一憂する必要もないと考えます。つまり、スピード強化を課題にし、それに見合った計画的なトレーニングを消化できたなら、「マラソンに必要なスピード強化は十分に達成できた」と考えることは、更に重要です。

また、トラック競技はマラソンとは違う苦しみやレース展開があるので、それを経験できたことは、必ずマラソンの苦しい局面で活かされます。

10月から本格的なマラソントレーニングに突入します。日本ブラインドマラソン協会としては、10月の千葉県富津合宿から本格的な走り込みを開始します。ここまで強化してきた「スピード」を自信に、どの選手も大きな飛躍を期待したいと思います。

秋の走り込み・3

【秋の走り込み・3】9月16日(土)からの3連休を活用し、今年最後の長野県菅平高原合宿を実施しました。特に今回は台風の影響が懸念されましたが、何とか予定どおりに合宿を終えることができました。参加された皆様、お疲れ様でした。

さて、今回の合宿は距離走を実施することが最大の目的で、具体的には「40k」を走り切ることでした。今更ながら9月は残暑が厳しく、私が拠点にしている千葉県富津市富津公園においても気温が30度をこえる日が多く、秋のマラソンに向けた走り込みと言っても、実際は暑さの影響でうまく走り込めない日が多々あるのも現状です。

そこで、数年前から「9月中に1回は40kを走ろう!」と、この3連休を活用した合宿を涼しい菅平高原で実施しているのです。今回は上記したとおり、合宿期間中に台風が直撃する可能性もあったので、かなり心配しましたが、幸い大きな影響を受けることはありませんでした。

また、どの合宿においても、距離走のグループを設定タイム別に分けます。そして、今回の合宿においては、「5分45秒/k」のグループもはじめて40kまで距離をのばし、ほぼ全員が無事に走り切ることができました。もちろん、ベテランのペーサーに先導してもらいながらの距離走です。

どの練習会でもいわゆる「ペーサー」と呼ばれるランナーが設定タイムどおりに先導していきます。経験上の話になりますが、特に「5分00秒/k」より遅くなるペースに関しては、ペーサーの正確な走りがより求められると感じます。

今回の合宿においても、「5分00秒/k」と「5分45秒/k」の2グループに関しては、ベテランのペーサーが精密機械のような正確さで先導しました。その結果、それぞれのグループで走った方は、ほぼ全員が設定どおりのタイムで40kを走り切ることができました。

特に長い距離を走る距離走の場合、計画通りの設定距離と設定タイムで確実に走り切ることが重要です。そして、その積み重ねが目標のマラソンへとつながっていきます。

同時に、どんな設定タイムで距離走を実施していくかについては、目標のマラソンタイム別にある程度決まっており、そのノウハウもあります。この点に関してはあらためて掘り下げていきます。

秋の走り込み・2

【秋の走り込み・2】今回からマラソンを目指すトレーニングの要となる「距離走」について考えていきたいと思います。

特に、9月に入ると各地で距離走をメインにした練習会が開催されますが、長い距離を単独で積み重ねていくのは精神的にも厳しい面が多々あるので、このような練習会は積極的に活用してほしいですね。

かくいう私も千葉県富津市富津公園において「富津合同マラソン練習会」を主宰しており、今月からマラソンを意識した内容にシフトしていきます。皆様をお待ちしております!

さて、そんな中、先日の9月9日(金)から2泊3日の日程で、同地において日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を実施しましたので、まずはその内容を振り返ります。

視覚障がいマラソンの選手たちが目指している年内のマラソン大会は、12月に開催される「防府読売マラソン」がメインとなります。同大会は視覚障がいマラソン女子の日本選手権を兼ねており、まずはこの大会で自己記録更新を目標に走り込んでいきます。また、男子選手の中には、同月開催の「福岡国際マラソン」に出場する選手もいます。

今回の強化合宿からは、12月のマラソンを意識した最初の強化合宿となりますが、9月23日と24日に福島県福島市においてジャパンパラ陸上競技大会も開催されます。同大会は今年最後のトラックレースにもなり、強化指定選手たちも参戦するので、それに向けた最後の強化合宿にもなりました。

■合宿初日):午後/3kトライアル。■合宿2日目):午前/距離走(20k~30k)、午後/調整ジョグ+1kトライアル。■合宿3日目):午前/3kトライアル。

今年度は特に、「スピード強化」を重点課題のひとつとして取組んできたので、今月のジャパンパラ陸上大会は、その成果を見極める最重要大会となります。もちろん、選手たちに対しても常に意識付けをしてきたので、どの選手も例年になくスピード強化に挑みました。

上記した先日の合宿においても、3kや1kで自己記録を叩き出す選手も多く、ジャパンパラ陸上大会での自己記録更新はもちろん、日本記録更新も十分に期待できるゾーンに入っています。

あらためて、今月から本格的なマラソンの走り込み期に入って行きますが、まずはジャパンパラ陸上大会においてスピード強化の成果を手にし、マラソンシーズンに向けても良い流れを引き寄せてほしいと思います。

秋の走り込み

【秋の走り込み】今年も9月に突入し、いよいよ本格的な秋からのマラソンシーズンが近づいてきました。もちろん、季節に関係なく年間を通じてマラソンに挑戦している方々にとっては、特に意識することではないかもしれませんが…。

さて、9月は残暑が厳しい日もありますが、これからは気温も下がっていくので、マラソンに向けた本格的な走り込みには最適な季節へと移っていきます。具体的には30k以上の長い距離を走り込んでいくトレーニングが主流となっていきます。

いわゆる「距離走」と言われるトレーニングです。このトレーニングについては、どの程度の距離をどんなペースで走るかは個々の走力や考え方によって変わりますが、マラソンを目指していく上で欠かすことのできない重要なトレーニングであることは、誰もが認めている点でもあります。

特に、仕事の合間をぬって走り込みをしている市民ランナーの皆様にとってこの距離走は、積極的に実施して頂きたいトレーニングと考えます。一方、箱根駅伝を目指す学生選手や実業団選手の中には、この距離走をそれほど実施していないにも関わらず、マラソンで好タイムをマークした選手たちもいます。

そんな選手たちの成功体験を読んだり聞いたりして、「距離走はそれほど必要ではない」と、考える市民ランナーの方も意外といます。もちろん、その考え方を真っ向から否定しませんが、まずは学生選手や実業団選手たちとの違いを考える必要があります。

多くの学生選手や実業団選手は、年間を通じて1日に早朝と本練習の2回は最低走ります。また、ジョギングと言ってもかなりのペースで走るので、1時間程度のジョギングでも15k前後の距離になります。そのため、休養的な日に早朝と本練習で1時間ずつのジョギングでも、1日の走行距離は30k前後になります。

つまり、マラソンを目指していなくても月間走行距離は少なく見ても700k以上には到達します。更に、これをほぼ1年間継続しているので、マラソンを走り切れる走力は十分に培われていると推測できます。従って、本格的な距離走をしていなくてもマラソンを走れてしまう選手がいるのです。(特に初マラソン、更にその記録が生涯ベストとなるケース)

ところが、逆に市民ランナーの多くは、平日の朝と夕方にそれぞれ1時間以上走る時間や環境を確保することは難しく、慢性的な走り込み不足が定着しています。実は、学生選手や実業団選手以上に、週末や休日を活用した距離走は重要になると考えます。

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