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トレーニング計画・7

前回に引続きインターバルトレーニングの話です。今回は適切な設定タイムとリカバリー(休息)についてです。では、最初に何を目安に設定タイムを決めれば良いのでしょうか?

実はこの点をあまり明確にせず、ただ何となく走るかたがほとんどかと思いますが・・・、いかがでしょうか?そして、とにかく苦しければ効果があると思っているかたも結構いますが・・・、いかがでしょうか?

と言いながら、各人のレベルに合った適切な設定タイムを決めるのはベテランのかたでも難しく、追込み過ぎたら故障し、軽過ぎたら効果が薄いと絶妙です。そこで、ひとつの目安として、10kのベストタイムから1割程度速くしたタイムを設定タイムの目安にすることをおすすめします(心拍数等を目安にする方法もありますが、今回は割愛します)。

例として10kを40分で走るかたなら、1割速い36分がベースとなります。これを200mから400mあたりに換算したタイムがインターバルトレーニングの設定タイムとなります。具体的には、◆200m=40秒から43秒前後、◆300m=64秒から67秒前後、◆400m=86秒から90秒前後、・・・となります(もちろん個人差がありますので予めご了承下さい)。

次にリカバリー(休息)です。実はインターバルトレーニングの最も重要なポイントはこのリカバリーなのです。いくら設定タイムを速くしたとしても、このリカバリーをしっかりと管理できていなければインターバルトレーニングの効果は期待できません。そのくらいリカバリーが重要であることを、まずは頭に入れておいてほしいと思います。

そのリカバリーですが、疾走する設定タイムと同じ時間のリカバリーが最初の目安となります(1対1が基本)。上記の設定タイムで言うと、◆200=40秒から50秒、◆300m=60秒から70秒、◆400m=80秒から90秒、・・・となります。また、リカバリーをジョギングでつないでいくケースが一般的ですが、市民ランナーのかたの場合、その方法だと正確な休息時間を管理することが難しくなるケースが多々あります。そこで走り終えた地点で休息し、その地点から次をスタートする方法をおすすめします(リカバリーの時間を管理し易く、一定に保てて効果的)。

そして、いよいよインターバルトレーニングをスタートした時、最初から適切な強度と負荷になれば良いのですが、ほとんどのかたが楽に感じたり、辛く感じたりします。そこで必ず設定タイムやリカバリーの微調整が必要不可欠となり、ここが大切なポイントのひとつとなります。

まずは辛く感じた場合です。実はこの辛いと感じる地点が、トータル距離の7割から8割程度の地点なら逆に適切な強度と負荷と言えるので、この場合なら最後の数本を我慢して頑張って下さい(笑)。しかし、その手前から設定タイムを維持することが困難な場合は、やはり設定タイムが速過ぎる傾向にあると言えます。この場合は、設定タイムを2秒ずつ落とし調整します。特に、400mより短い距離では、たった2秒の変化でも身体で体感することができますので、是非ともこの体感を経験してほしいところでもあります(ペース感覚を身に付ける練習にもなります)。

次に楽に感じた時ですが、この場合は設定タイムではなく、リカバリーの時間を短くしていきます。具体的には10秒単位で短くしていき、トータル距離の7割から8割程度あたりから辛くなってくるように調整していきます。

・・・と、言葉で言うと簡単ですが、実際に走ると設定タイムをキープすることもかなり難しいことです。そこで慣れるまでは、トータル距離の7割から8割程度の地点までは設定タイムを落とし気味に走り、余裕を持つようにします。そして、最後の数本は残った力を一気に吐き出す気持ちで頑張ります。これによりラストスパートのタイミングと走り方も体得していくことができます。また、翌日の疲労具合も都度確認し、翌週のインターバルトレーニングに活かしていくようにしましょう。

つづく。

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