- 2009-03-03 (火) 20:40
- 週末合宿
今回も前回同様、週末合宿についてです。
さて前回までは、どのようにして効果的なトレーニング計画を組み立てるのかを、中心に考えてきました。もちろん今回も考え方のベースは全く同じですが、日曜日にレースを組み込んだケースの週末合宿を考えていきます。
実は、先日の千葉県富津市で実施した日本盲人マラソン協会(JBMA)主催の強化合宿がこのパターンでした。まずはその時のトレーニング実績を記載します。
◆JBMA強化合宿1日目(2月28日)/午後13時00分:集合。午後13時10分:ミーティング&勉強会。午後14時30分:20k走から30k走(各自の調子で)。◆JBMA強化合宿2日目(3月1日)/早朝:各自ジョギング&散歩。午前:千葉県民マラソン大会参加(5k、10k)。
上記合宿のポイントとして、初日に長い距離を走り(スタミナ)、翌日のレースは比較的短い距離をトライアル(スピード)として全力で走る流れです。つまり、2日間の流れを、「スタミナ+スピード」としています。
一見すると、とても無謀な感じがしますが・・・、そこが狙いで重要なポイントとなります。
具体的には初日のトレーニングで、比較的ゆったりとしたペースで長距離を走り、スタミナ養成をします(走力に自信のない方はLSDでもOK)。その結果、翌日のレースでは身体に疲労感が残っている状態になるので、思うようなスピードが出しにくくなります。
実は、スピードを出し過ぎないようにする点が重要で、前日の疲労が微妙に残っているため、レースでは自分自身が持っているスピードに到達しない段階で苦しくなってきます。逆に言えば、本来ならもっと強度的に追い込めるトライアル(スピード)も、いつもより早い段階で同等の強度(苦しさ)に到達します。※もちろん個人差があります。
別の見方をすれば、故障や怪我を起こし易いスピード系のトレーニングも、前日に長距離走をプラスすることで、トップスピードまでペースアップしなくても、同等の強度や負荷を身体へ与えることができます。つまりその強度差分だけ、身体への負担を軽減することができるとも言えるのではないでしょうか(故障防止)。※専門的な話は割愛します。
また、今更ながら日々のトレーニングは継続が命です。しかし、翌日に故障や怪我を引き起こすような高強度のトレーニングは逆効果です。ところが、翌日に全く疲労感の残らないトレーニングを継続しても狙った効果を期待できません。この矛盾との戦いこそが日々のトレーニングとも言えます。
しかし、その矛盾や日々のマンネリ化を打開するひとつの手段として、レース出場をセットにした週末合宿は、有効的なトレーニング方法であることは間違いありません。
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