【絆・11】先日の9月7日(土)から2日間の日程で、障害者陸上の国内最高峰大会である「2013ジャパンパラ陸上競技大会」が、山口県で開催されました。2日間とも残暑の厳しいコンディションでしたが、どの種目も熱戦でした。
特に、日本盲人マラソン協会として立ち上げた強化指定女子選手たちが、長距離種目に初参戦しました。実は、視覚障害者女子マラソンは2016年ブラジルで開催されるパラリンピックの候補種目にもなっており、強化としては待ったなしの状況です。
しかし、今年度から選考した強化指定女子選手のほとんどは、市民ランナーです。したがって、マラソンを走った経験は豊富ですが、トラックレースや10k以下のロードレースへの出場は多くありません。
もちろん、単にマラソンを走り続けるだけなら、トラックレースや短いロードレースを走る必要はないかもしれません。しかし、目標を世界に切り替え、今の記録を大きく更新していくには、強化の一環としてもトラックレースを避ける訳にはいきません…。
今回、5名の強化指定女子選手がトラックの5000mに挑戦しました。5選手とも伴走者と息の合った走りで、苦戦しながらも最後まで走り切り、記録的にも想定内でした。
ところが、公式発表に目を疑いました。何と1位と2位でゴールした選手が失格だったのです。しかもその理由は、フィニッシュラインを伴走者が選手より先にこえたのです。これには驚きましたが、このようなトラブルは国際大会でも目にします。
そして、レース中のトラブルは原則として選手の責任です。厳しい言い方ですが、最初に伴走者へルールを教えるのは、他でもない一緒に走っている選手自身だからです。もちろん、次回の強化合宿で、国際ルールの勉強会を実施し、同じ失敗をしないよう徹底していきたいと思います。
さて、2020年のオリンピック・パラリンピックが東京に決定しました。今回のジャパンパラ陸上競技大会に出場した選手たちはもちろん、誰にでも平等にチャンスがあります。ひとりでも多くの選手に、そのチャンスを与えられるよう、これまで以上に選手たちの後押しをしていきます。
あらためて、皆様方のご声援をよろしくお願い申し上げます。
つづく。
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