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2008-05-07

北京へ

今年は、北京五輪です。そしてその後、北京パラリンピックが開催されます。私は日本盲人マラソン協会(JBMA)のお手伝いもしており、日本代表選手及び伴走者の選考や強化を担当しております(JBMA理事/強化担当)。既に、北京パラリンピック視覚障害者マラソンの日本代表候補選手選考は無事に終わり、3名の選手を選考しました。また、視覚障害者マラソンには、伴走者(ガイドランナー)が必要なクラスもあり、今回の代表候補選手達と同様、各選手に対し伴走者も2名ずつ選考しました。

連休も明け、いよいよ北京に向け本格始動です!このブログでも北京パラリンピックに向けた取り組みや、選手達の様子等々をお伝えしていきたいと思います。

ところで、皆さんは視覚障害者マラソンをご存知でしょうか?その前に、視覚障害者と聞くと、視力を完全に失い暗黒の世界に生活していると誤解してないでしょうか?実は、視力が1.0以上の方もいます。そのため視覚障害者の方でも単独走行が可能な方もいます。つまり、視覚障害と言うのは、総合的な視覚能力に障害があることを言います。

このように、視覚障害者と言っても障害の程度に大きな違いがあり、全く視力のない全盲の選手と、そうでない弱視の選手とでは、大きなハンディが生じます。そこで、そのような問題を解消するため、視力の程度に応じたクラス分けを実施しています。(クラス分けは、全ての障害者スポーツで実施しています。)

視覚障害者の国際クラス分けは、3つに分かれており、視力の弱い方からT11(B1)、T12(B2)、T13(B3)となっています。T11は、「視力は光覚までで、どの距離や方向でも(手の形を)認知できないもの(伴走者有)」。T12は、「手の形を認知できるものから、視力0.03まで、または視野が5度以下のもの(伴走者有無どちらでも可)」。T13は、「視力は0.03以上0.1までのものと、視野が5度以上20度以下のもの(伴走者無)」。従って、パラリンピックの視覚障害者マラソンの金メダルは、クラス毎に3名の選手が手にすることになります。

以上のように、ひと口に視覚障害者マラソンと言っても、見た目の伴走者有無だけで判断することはできません。つまり、国際的な公式競技会に出場するには、国際認定を持った専門のドクターから視力検査及びクラス分け認定を受ける必要があります。同時に、このクラス分け認定を受けることで、選手自身もはじめて世界の舞台で正々堂々と、公平な勝負ができるようになるのです。(詳細は割愛します。)

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