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2017-02-14

マラソンシーズン・3

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【マラソンシーズン・3】前回に引き続き、別府大分毎日マラソン大会の話題です。

毎年のことですが、同大会には私がコーチする市民ランナー方も多数参加します。特に、女子の部が新設されてからは伝統の大会を目指す方も多くなりました。

そんな中、女子の部で堂々の優勝を果たした山口選手もその1人です。山口選手はこの大会での相性も良く、2014年大会においては自己新記録で優勝、昨年も2位と好成績を残しています。今大会も「2時間40分31秒の自己新記録」で、2度目の優勝と、本当によく頑張りました。

しかし、山口選手自身は、2時間40分突破を目標にしていたので、ゴール後は逆に悔し涙を流していました。ところが、男子選手の中でレースを進めていたので前後の状況が分からず、3年振りの優勝をあらためて確認すると、ようやく笑顔を取り戻していました。

さて、2年前の2015年、山口選手は同大会での連覇と2時間40分突破を目標に、トレーニングも順調に重ねていました。ところが、大会2週間前の練習中に後方から走ってきた車にひき逃げされ、首の骨を折る大怪我を負い、連覇どころか走れる身体に戻れるか否かのどん底に突き落とされました。

幸い折れた個所が運よく、後遺症もなく無事に退院し、マラソンにも復帰することができました。しかし退院後、何度マラソンを走っても本来の調子に戻らず、更に辛い期間を過ごすことになりました。

無責任な言い方ですが、こんな時ほどコーチは無力で、見守るしかできません。

もちろん、山口選手は誰のせいにする訳でもなく、誰に当たることもなく、だた黙々と走り込んでいきました。今回の優勝は、そんな山口選手の人としての成長が、最大の勝因だった点は誰もが認めるところです。

男子で優勝した中本選手の素晴らしい走りもそうでしたが、今年の別府大分毎日マラソン大会は、マラソンは「地道に腐らず、コツコツ走り込むこと」の大切さを、全国のランナーに示した素晴らしい大会でした。

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