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ロンドンパラリンピックへの道・9

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ロンドンオリンピック日本代表選手を目指している国内トップクラスの選手達が多数出場する伝統の「第54回東日本実業団陸上競技選手権大会」が、埼玉県熊谷市で開催されました。

そして、この大会プログラムに初めて「視覚障害者1500m」の部を組み込んでいただきました。このような一般のメジャー大会の中で視覚障害者種目が一緒に実施されることは、国内ではほとんど例がありません。あらためて関係各位のご理解ご尽力に感謝申し上げます。

さて、今回の視覚障害者1500mには、男子選手7名、女子選手1名の視覚障害者選手が出場しました。そして、男子選手については7選手中6選手が、日本盲人マラソン協会の強化指定選手です。これまで地道に強化してきた成果を一般の方々にもアピールできる絶好のチャンスでもあります。

結果は、その6選手全員が5分以内でゴールし、上位6位までを占めることができました。特に、2位と3位でゴールした全盲クラスの和田選手と谷口選手は、ロンドンパラリンピック参加A標準記録である4分38秒00を突破する4分24秒10と4分32秒33でのゴールでした。

残念ながら、今回の記録はロンドンパラリンピックの公式記録に該当しませんが、オリンピックを目指している多数の選手や関係者が注視する前で力を発揮できたことは、大きな自信となったに違いありません。

また、このブログでも取り上げてきましたが、視覚障害者選手が伴走者と一緒に並走する姿は迫力があります。特に、スピード感のあるトラックでのレースはなおさらです。そんな勇姿を披露できたことは、単に視覚障害者1500mと言う種目だけでなく、障害者スポーツを理解していただく意味でも意義深いことでした。

参考までに、和田選手の公式自己ベスト記録は、4分26秒84です。この記録が現在の日本記録ですが、和田選手は非公式ながら今年の4月に4分20秒90で走っています。このレベルに到達してくると、日々のトレーニングを含め伴走者の確保が最大の悩みとなってきます。

しかし、世界に目を向けると、和田選手と同じ全盲クラスの世界記録は、ブラジルのサントス選手がつい先日マークした4分2秒97と、驚異的です。この世界との差を少しでも短縮するため、今回の貴重な経験を選手と共に、今後のトレーニングとレースに活かしていく所存です。

引き続き、皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

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