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トレーニング計画

再びトレーニング計画・3

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今回から「スピード養成期」のトレーニングについて、ふたつの視点から考えていきます。それは、日々のトレーニングと週末を中心に出場する各種レースについてです。

実は、市民ランナーの人たちに意外と多いのは、スピード養成期として日々のトレーニングをスピード重視にシフトしたにも関わらず、週末のレースは年間を通じてハーフマラソン以上の長い距離を中心に走っているパターンです。

もちろん、その走り方を否定する訳ではありません。しかし、トレーニングを量から質へとシフトしたのに、長い距離のレースを中心に走り続けることは、至極当然のことながら故障や怪我のリスクが高くなり、効果的ではありません。同時に、季節的にも気温や湿度が一気に高くなってくるので、30k以上の走り込みや長い距離のレースでは、記録短縮が難しい傾向になります。

そのため、トレーニング内容とレース結果とのギャップに悩み、ランニングに対するモチベーションが低下していく人も多く見受けられます。そしてその結果、精神的に燃え尽きてしまい(バーンアウト)、ランニングそのものからも遠ざかっていく市民ランナーの人が多いのも、意外とこの時期なのです。(私の経験上)

皆さんは、いかがでしょうか?

このように、単にトレーニングを量から質へとシフトさせるだけでなく、出場するレース自体も短い距離へとシフトさせることが、この期の重要なポイントとなります。具体的には、10k前後以下のレースがひとつの目安となってきます。それは単に、ロードレースだけでなく、市民ランナーの人たちには馴染みの薄いトラックレースにも目を向ける良い機会になるからです。

以上のことをまとめると、スピード養成期のトレーニングポイントは、次のように集約されます。

◆1).日々のトレーニングを量(走行距離)から質(スピード)へとシフトさせる。◆2).出場する各種レースは、10k前後以下の距離とし、可能ならトラックレースにも出場していく。(各種駅伝大会も含む)

次回からは、このふたつの点に絞って更に考えていきます。

つづく。

再びトレーニング計画・2

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今回から「スピード養成期」について考えていきます。

さて、スピードと言う言葉を聞いただけで身体と気持ちが拒絶してしまう人も多いのではと思いますが、いかがでしょうか?それは、出足からスピードを上げていくトレーニングなので、仲間と談笑しながらゆっくり走るようなことは少なく、肉体的にも精神的にも苦しみを伴うからです。かくいう私もスピードトレーニングは苦手でした(涙)。

このように苦手意識を持っている人が多いスピードトレーニングは、長い距離を走る持久系トレーニングと比較した場合、効果があらわれやすいと言われています。それは簡単に言うと、大きな苦しみを伴う分、筋肉や心肺機能にも大きな負担がかかりダメージも大きくなります。しかしその分、回復したときの効果も大きくなるからです。※専門的な話は割愛します。

同時に、トレーニング経験の少ない市民ランナーや初心者の人ほど、その効果はあらわれ易い傾向にあります。しかし、一方でゆっくり走るトレーニングと比較した場合、怪我や故障のリスクは格段にアップします。更に、そのトレーニング効果の持続性や自分自身の持っている能力の限界に到達するのも比較的早いのも特徴です。もう少しわかり易く表現すると、「即効性はあるが、効果の持続性が難しいトレーニング」とも言えます。

つまり、持久系トレーニングのように、走行距離や走行時間を少しずつ伸ばしていくイメージで、スピードを上げ続けたり、そのスピードを長期にわたって持続していくことはかなり難しく、私自身も現役当時は苦労の連続でした。そのため、スピードトレーニングをはじめることは簡単ですが、どのような頻度で、どのような強度で継続していくかの判断がとても難しく、そのことが重要なポイントになってきます。

ひとつの例として、実業団選手(プロ)や学生選手たちは、ハードなスピードトレーニングを定期的にかつ計画的に取り入れています。しかし、5kや10kをはじめとする各種目で毎年必ず自己記録を更新しているかと言えば、決してそうではありません。それは、オリンピックを目指しているような選手でも、自己記録の更新をもう何年も実現していない選手の方が圧倒的に多いのです。

このように、スピードトレーニングは、目に見えた効果を発揮し易い半面、直ぐに頭打ちになってしまうトレーニングであることも、はじめに認識しておく必要があります。

つづく。

再びトレーニング計画

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いよいよ新年度もスタートしました。皆さんも心機一転、新たな気持ちで日々のトレーニングやレースに挑んでいることと思います。一方、目標としてきたマラソン大会もひと段落し、逆にゆっくりしている人も多いことでしょう。

実はこのように、それぞれが目標としているマラソン大会や走力等に違いがあるため、トレーニング方法や流れ(計画)は千差万別です。そして、どんな方法だとしても自分自身の生活スタイルや走力とかみ合っているならば、それがベストな方法であることに違いありません。

ところが、更に次の目標となるマラソンを考えたとき、その大会までどのようなトレーニングを実施していけば効率的なのか?・・・スピード強化は必要なのか?・・・走行距離を増加させるのか?・・・既にスタートしているこの4月からのトレーニングについてもどのような方法で、どのような流れ(計画)で取り組んでいけば良いのか?・・・等々を、悩んでいる人は意外と多いと感じますが、いかがでしょうか?

そこで、新年度がはじまったこの4月からをひとつの良い区切りとし、これからのトレーニング方法について再び考えていきます。特に、この4月から6月までのトレーニング方法について、少し掘り下げていきます。

では早速ですが、最初に何から考えていけば良いのでしょうか?

それは、上記にも記載しましたが、次の目標となるレースを決めることです。特に今回は、あくまでもマラソンを目指すことを前提に話しを進めていくので、目標となる具体的なマラソン大会やその時期を指すことになります。※4月から6月にマラソンを走る人は、既にマラソントレーニングを実施している時期なので、引き続き自分自身のマラソントレーニングを継続して下さい。

そして今回は、今年の11月から12月のマラソンを目標にすることを軸としたトレーニング方法や流れ(計画)を考えていきます。更に、このブログの「マラソンシーズン」で何度も記載してきた「期分け」に置き換えると、この4月から6月は、11月から12月の「マラソン期」につなげていくための、「スピード養成期」となります。

つづく。

再びマラソン・7

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ここまで、「第二次マラソン期(※)」のトレーニングについて考えてきましたが、いかがだったでしょうか?※1月から3月までのマラソンシーズンをさす。

既に何度も話してきましたが、マラソンを目指していくトレーニング方法や理論については、様々な考え方があります。そして、それらのトレーニング方法や理論が、経験や実践に裏打ちされたものであるなら、どれもが正しいトレーニング方法論となります。逆の言い方をするなら、誰もが平等に成功するマラソントレーニングは存在せず、いかにして自分自身に見合ったトレーニング方法を構築していくかが成功へのカギとなるのです。

このように説明すると「私には難しくてできない」と、あきらめてしまう人が多くいます。しかし、難しく考える必要は全くありません。それは、マラソンを上手に走っている人のマネをすれば良いからです。具体的には、自分と年齢性別や仕事、生活環境等が似ている人の成功体験を聞いて、それをマネしていくのです。

幸い、今はランニングブームの影響もあり、様々なランニング情報を伝えてくれる雑誌やHP等がたくさんあります。その中から自分自身の環境と似ている人の成功体験をピックアップしていき、それを実践していくのです。また、身近にあるクラブチームや練習会等に参加し、自分自身と同じレベルの人から直接話しを聞いてみるのは、更に効果的です・・・。

さて、今週末はいよいよ「東京マラソン」です。そして、これを皮切りに、第二次マラソン期後期(※)がはじまります。しかし、トレーニングは逆に、調整段階に入っていきます。何度も話していますが、調整期は「焦ったら休養」を、忘れないようにして下さい。※2月16日から3月末までのマラソンをさす。

また、これからの季節は、寒暖の差が大きくなったり、花粉が舞ったりと、体調管理が難しくなっていきます。同時に、気温が高くなる日も多くなります。具体的には、気温が15度をこえてくると、脱水症状に陥る確率が一気に高くなっていきます。ところが、多くの人はここまでのマラソンにおいて、暑さや給水対策について真剣に考えることは、ほとんどなかったと思います。

しかし、これからは春のマラソンへと移行していくので、暑さや給水対策は最重要事項となっていきます。もちろん、日々の体調管理の中にも脱水対策(※)を、確実に加えていく必要もあります。※ウォーターローディング。

そして、マラソンは万全の体調でスタートラインに立てるかどうかの勝負でもあります。最後の最後まで投げ出さず、体調管理をより重視していきましょう・・・。

再びマラソン・6

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今回は、具体的にハーフマラソンを活用した走り方を考えていきます。はじめに、皆さんはハーフマラソンを走るとき、どんなイメージを持ってスタートしているでしょうか?

実は、ハーフマラソンを活用するときはもちろん、ハーフマラソンを攻略するポイントのひとつとして、その距離をどのようにとらえるのかが重要になってきます。大きく二つにわけると、「マラソンの半分だから短い」と思う人と、「10kの倍だから長い」と、思う人にわかれると思います。もちろん、個々にマラソンを走った回数や10kのスピードがある人とでは、とらえ方も違って当然のことですが・・・。

そして、更にもうひとつ、「ハーフマラソンは10kの延長だが、ハーフマラソンの延長はマラソンではない」と、言うとらえ方です。もう少し別の言い方をすると、マラソンでは、ハーフ通過タイムをハーフマラソンの自己ベストタイム前後で通過すると、ほぼ間違いなく後半失速します。ところが、ハーフマラソンでは、10k通過を10kの自己ベストタイム前後で通過すると、かなりの高確率で自己記録を更新できます(経験上)。

もちろん、個人差も大きく上記のことが、全てのランナーに当てはまるわけではありません。しかし、このとらえ方を活かしたハーフマラソンの走り方をすると、逆にマラソンに向けた走り込み不足の人には、良い場合があります。

具体的には、走り込みが不足した人の走り方として、前半から攻めの走りをするのです。それはまさに、10k通過を10kの自己ベストタイム前後を意識して走ります。しかし、走り込みが不足していることから、特に15k以降は失速する確率が高くなります。しかも、マラソンの30k以降に近い感覚でかなり苦しむはずです。

そのため、失速したことがトラウマになってしまうのでは?・・・と、逆に不安がる人も当然いることでしょう。しかし、この失速して苦しむことが大きなポイントで、この苦しんだハーフマラソン以降は、身体がスタミナを蓄えようとしていきます(専門的な話は割愛します)。

また、実際のマラソンでは、どんなに速い選手でも10k通過を10kの自己ベストタイムで通過する設定にはしません(笑)。つまり、ハーフマラソンで前半から速い動きを経験したことで、逆にマラソンでは、かなりの余裕を持って走ることが可能となるのです。

以上のように少々荒業ですが、マラソンに向けた走り込みが不足している人は、ハーフマラソンを活用することで、逆に良い結果へと導ける場合もあります。しかし、この方法は怪我や故障のリスクも高く、マラソン毎にはおすすめできません。

マラソントレーニングは、じっくりと時間をかけ、マラソンを走りきるための「気持ちと身体」を段階的に作っていくことが基本であり、重要なことです。この点は、常に忘れないようにしましょう。

つづく。

再びマラソン・5

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今回から走り込みが思うように実施できなかった「グループ2」と「グループ3」の人が、ハーフマラソンを活用した場合の走り方を考えていきます。・・・とその前に、マラソントレーニングの一環としてハーフマラソンを走ることについて、私の経験上の話を少し記載しておきます。

多くの選手(市民ランナー)が、マラソンを目標にトレーニングを積み重ねていく段階で、ハーフマラソンや10k等のレースをトレーニングの一環として走っています。かくいう私も、私自身がコーチしている選手(市民ランナー)に対し、やはり同じように各種レースを走るようにすすめたりもします。また、ランニングブームの影響もあり、全国各地ではマラソン大会以上にハーフマラソン大会も数多く開催され、どの大会も大盛況な様子です。

このように、マラソンを目指していく段階で、ハーフマラソンを走ることは、いろいろな意味で一般的になっており、今や自然な流れとも言えます。もちろん、マラソンに向けたトレーニングの一環として走る場合と、単にハーフマラソンを目標にしていく場合とでは、トレーニング内容や調整方法も異なってきます。

その中でもマラソントレーニングの一環として走る場合は、そこまでのマラソントレーニング内容や体調等を加味し、レースでの走り方をしっかりとコントロールする必要があります。特に、そのレースまでのマラソントレーニングが順調な選手ほど、レースでの設定ペースをコントロールすることが重要になってきます。

なぜなら、マラソントレーニングが順調な選手の場合、トレーニングを順調に消化してきた自信(肉体的)が、多少なりともあります。更に、トレーニングの一環としてレースをとらえることにより、精神的にもリラックスした状態でハーフマラソンに挑むことができます。その状態は、肉体的にも精神的にも仕上段階とほぼ同じ、と言っても良いかもしれません。

そしてその結果、かなりの確率で自己記録の更新や、それに近いタイムで走りきる選手が意外と多いのです。ところが、そのレースで力を出し過ぎたことをほとんどの選手は自覚できず、狙ったマラソンに調子が合わなくなる確率も大きくなるのです(私の経験上)。

そんなケースを多く見てきた経験からマラソントレーニングが順調な選手ほど、トレーニングの一環としてハーフマラソン(※)を走ることは、逆にすすめていません。※10kレースがおすすめ。

しかし、走り込みが思うように実施できなかった選手は、そのハーフマラソンをうまく活用する方が良いケースも多く、実際に成功した例も逆に多く見てきました・・・。

つづく。

再びマラソン・4

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今回は、前回とは反対に12月から年末年始にかけて、あまり走り込みができなかったグループについて考えていきます。

◆グループ2).11月から12月のマラソンを走ったあと、忘年会や帰省等に時間をとられ、軽めのジョギング程度を実施するのがやっとだった。◆グループ3).11月から12月のマラソンを走ったあと、故障や風邪をひいてしまいほとんど走れなかった。

ふたつのグループに共通していることは、走り込みを実施しなくてはいけない時期に走り込みができなかったことです。実は、「このグループに該当する人は意外と多い?」と、毎年感じているのですが、皆さんはいかがでしょうか?

また、同時に食生活や生活リズムが乱れ、調子そのものまでも崩している人も見受けられます。何度かこのブログでも記載していますが、マラソンは日々の継続が最も重要です。そのため、どんな理由であろうと、トレーニングを継続していかない限りは、結果につながらないスポーツでもあります。・・・と、頭では理解していても年末年始のトレーニングは、そう簡単にはいきませんよね(涙)。

では、走り込みが不足してしまった人は、どうすれば良いのでしょうか?

一般的に言うと、第二次マラソン期前期でのマラソンは回避し、後期のマラソン(※)にスライドさせるのが賢明です。もしくは、目標タイム設定を見直し、自己記録更新ではなく、今現在の調子に見合った設定タイムに修正した走りをすることです。しかし、現実には後期のマラソンをこれからエントリーすること自体がとても困難な状況です・・・。※2月16日から3月末までの期間に開催されるマラソン。

では、何か対策はないのでしょうか?

実は、あまりおすすめできないのですが、ハーフマラソン大会を活用する方法があります。上記の話と矛盾しますが、1月から2月上旬にかけて全国各地では、ハーフマラソン大会が数多く開催されます。しかも、前期のマラソンを目指している人の多くは、マラソンとセットでハーフマラソンにもエントリーしているパターンが意外と多いのです。そこで、それをそのままセットで活かすのです。

具体的には、目標としているマラソンの2週間から3週間前のハーフマラソン(※)を活用した調整方法です。もちろん誰もが思いつく、とてもありきたりの調整方法に感じますが、どのように走るかが重要なポイントになります。※ハーフマラソン大会のエントリーができなかった人は、トレーニングの20k走に置き換えても構いません。

次回は、そのハーフマラソンの具体的な走り方を含めて、更に考えていきます。

つづく。

再びマラソン・3

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今回から前期マラソン(※)のトレーニングについて、グループ別に考えていきます。※第二次マラソン期の1月20日頃から2月15日までのマラソンを指します。

◆グループ1).昨年の11月から12月のマラソンを走った後、7日から10日前後の休養(軽めのジョギング等)をはさみ、ほぼ予定どおりの走り込みが継続できている。

このグループに該当する人は、マラソンに向けた走り込みが、しっかりと継続できているので、特に大きな問題はありません。具体的なトレーニングとしては、第一次マラソン期の「第二次マラソン準備期(※)」からと、同様になります。※このブログの「マラソン・8」からを参照下さい。

更に、25kから30k走を実施する際の、設定タイムについても、第一次マラソン期と同じとします。具体例として、目標がサブスリーの場合、1kを4分30秒前後の余裕を持ったペースをキープし、残り2kから5k程度をペースアップする走り方となります。もちろん、設定タイムに対する余裕度を確認しながら走りますが、同時に第一次マラソン期との比較(※)が重要なポイントとなります。※自分自身のトレーニング日誌を見返し、その時のラップや体調等を細かく比較できればより確実です。

そして、この時の比較で、前期マラソンの目標タイムが見えてきます。

具体的には、第一次マラソン期と同等程度で走れているなら、目標タイムはその時と同じか、その上を目指すことが数値上では可能となります。しかし、設定タイムをキープするのが苦しかったとか、後半やや失速気味だったからと言って、直ぐにあきらめる必要もありません。翌週にもう一度、同じ設定で同じ距離を走り、この時の走りで判断することができるからです。

実は、第一次マラソン期後半(※)から走り込みを積み重ねているので、最初の週は設定タイムどおりに走れなかったとしても、その時の走りが良い刺激となります。その結果、翌週は見違えるほど調子を戻すケースが多々あります(経験上)。もちろん、逆になるケースもありますが、2週連続で同じ程度の距離走を実施し、その内容から目標タイムを導いていくようにしていきましょう。※昨年の12月から年末年始を指します。

また、少し下品な話し?になりますが、最初の距離走は途中でトイレ(※)に駆け込む人が意外と多いのです(笑)。この場合も翌週は、距離走の数日前から食事や体調管理に注意し、2週連続で同じことにならないよう注意しましょう。※そのまま癖になってしまうケースが多いので、トイレ対策はトレーニングの初期段階で確実に解消しておきましょう。

その後の調整期についても、第一次マラソン期と同様な流れになります。但し、前週までの距離走で調子が良いと実感できた場合、それは走力が一段アップしている目安にもなります。この場合は、調整期での実績タイムを数秒単位でアップし、強度を上方修正しても良いでしょう。もちろん、焦って追い込み過ぎないように注意することは、必要不可欠ですが・・・。

つづく。

再びマラソン・2

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今回から「第二次マラソン期(※)」のトレーニングについて考えていきます。※1月から3月までのマラソンシーズンをさします。

はじめに、この期を更に大きく二つにわけます。具体的には、◆1).1月20日頃から2月15日あたりまでに開催されるマラソンを目指すケース(前期)。◆2).2月15日頃から3月末に開催されるマラソンを目指すケース(後期)。・・・以上のようにわけ、それぞれについて考えていきます。

さて、その前に必ず確認しておく事項があります。それは、この第二次マラソン期に入る直前の月、すなわち昨年の12月にどのようなトレーニングを実施したのかの確認です。もう少しわかり易く言うと、12月と年末年始をどのように過ごしたのか?

あらためて説明する必要もないと思いますが、第二次マラソン期の前期でマラソンを走る人にとって、1月は走り込み期ではなく調整期にあたります。つまり、第一次マラソン期の12月頃から走り込みをはじめていないと、1月下旬から2月上旬のマラソンについては、調整不足となる確率が飛躍的に高くなります。

もちろん、走り込みが不足した人に対し、「第二次マラソン期のマラソンを断念しろ」と、言うことではありません。しかし、第一次マラソン期のように、夏から準備をはじめるケースとは大きく異なります。つまり、同じスタンスで第二次マラソン期を目指すには準備期間が極端に短いことを、まずはしっかりと認識しておく必要があります。

そこで、第一次マラソン期の12月から年末年始にかけてのトレーニング実績を参考に、次のようなグループにわけます。

◆グループ1).11月から12月のマラソンを走ったあと、7日から10日前後の休養(軽めのジョギング等)をはさみ、ほぼ予定どおりの走り込みが継続できている。◆グループ2).11月から12月のマラソンを走ったあと、忘年会や帰省等に時間をとられ、軽めのジョギング程度を実施するのがやっとだった。◆グループ3).11月から12月のマラソンを走ったあと、故障や風邪をひいてしまいほとんど走れなかった。・・・以上のように大きく三つのグループにわけます。※上記グループに当てはまらない人もいるかもしれませんが、それに近いグループでも構いません。

次回は、上記グループ別にわけ、第二次マラソン期(前期)のトレーニングを具体的に考えていきます。

つづく。

再びマラソン・1

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2010年も約2週間が経過し、そろそろ今年の初レースを出走した人も多いかと思います。また、3月末までにマラソンを計画している人は、既に本格的な走り込みをはじめている時期でもあります。特に、1月末から2月上旬のマラソンを目指している人にとっては、実は走り込みではなく、これから調整段階に入る時期です。準備は大丈夫でしょうか?

さて、ここ数年来のランニングブームのおかげで、一年を通じて全国各地でマラソン大会が開催されるようになってきました。しかし、日本の四季と伝統を考慮したとき、ほとんどの人が、秋から冬にあたる10月から3月頃までのマラソンを走るパターンがほとんどかと思います。かくいう私も、かつてはそのように走ってきました。

更にその時期を大きくふたつの期にわけると、10月から12月までのマラソンを目指していく「第一次マラソン期」。年末年始をはさみ1月から3月までのマラソンを目指していく「第二次マラソン期」となります。※期の呼び方については、私が勝手につけている呼び方です。

そして、ほとんどの人が第一次マラソン期で、各地のマラソンを走ったことでしょう。もちろんその結果を個々に反省し、これからはじまる第二次マラソン期を目指したトレーニングに活かしていくことと思います。※このブログでも「マラソン」と題して、第一次マラソン期を10回シリーズで考えました。

ところが、この第二次マラソン期は、第一次マラソン期のように計画的なマラソントレーニングを実施していくことが難しいケースが多くなります。では、その主な理由を考えてみます。

◆1).第一次マラソン期でマラソンを走ったあと、どの程度の休養でトレーニングを再開するのか?そのタイミングをつかめなかった。◆2).第一次マラソン期でバーンアウト(精神的に燃え尽きる)し、12月はほとんど何もせず、暴飲暴食に走った。◆3).年末年始をはさむことから、走り込みを実施する時期とラップし、走り込めなかった。◆4).第一次マラソン期の疲労から風邪や故障をして1週間以上、全く走れない期間があった。

・・・以上のように、主な事例だけでもこれだけあります。皆さんは、いかがだったでしょうか?

実は他にも、第一次マラソン期のトレーニングは、その準備期として7月から8月の夏があり、基礎体力を養成する時期があります。しかし、第二次マラソン期に入る前は、その時期がありません。それどろか上記に記載したとおり、走り込みを再開していくには、逆にとても厳しい時期とも言えるのです。特に、1月末から2月上旬に開催されるマラソンを目指している人にとっては・・・。

次回からは、その第二次マラソン期について、更に考えていきます。

つづく。

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