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ブラインドマラソン

福岡国際マラソン

【福岡国際マラソン】12月1日、スタート時の天候は曇り、気温は18度と高めのコンディション。今年の福岡国際マラソンは2020東京五輪に向けたMGCファイナルチャレンジ最初のレースでした。

さて、3つ目の代表内定の最低条件は派遣設定記録である「2時間5分49秒以内」です。したがって、ペースメーカーもその派遣設定記録更新を目標に先頭でレースを引っ張ります。かくいう私も沿道から選手たちの挑戦を応援しました。

マラソンはある意味、究極の屋外競技です。同時に、自分の体と心だけで、2時間以上も走り続けるマラソンの記録は、それまでのトレーニングやその日の体調などによって大きく変動します。しかし、記録に最も影響を与えるのは、当日の天候です。

どんなに良いトレーニングを積んで、どんなに絶好調な体調でスタートラインに立てても、その日の天候が30度以上の猛暑だったり、逆に0度を下回る冷たいミゾレだったり、あるいは10mをこえる強風下だったりすると、その日の体調に関係なく記録達成は難しくなります。まさに自然との戦いです。

しかし、MGCファイナルチャレンジは記録ありきなので、当日の天候に関係なく派遣設定記録更新に挑戦しなくてはいけません。今回の福岡国際マラソンにおいて、最後までその派遣設定記録更新に食い下がったのは藤本選手でした。

沿道から応援した感覚だと、記録を狙うには気温が高いと感じましたが、案の定、藤本選手も30k過ぎからペースダウン。しかし、最後までレースを投げることなく、2位でゴールしました。ゴール後、藤本選手のコメントも実にさわやかでした。

上記したようにマラソンは当日の天候に記録が大きく左右されます。そのため、当日の天候をみながら選手たちは目標タイムを修正したりもします。しかし、このMGCファイナルチャレンジに挑戦する選手には、その選択はありません。

「どんな天候でも行けるところまで行く!」

この言葉はマラソンに初挑戦する市民ランナーの方からよく聞きますが、一流の選手たちがそのように場当たり的な戦術で走ることはほとんどないと思います。

男子のMGCファイナルチャレンジはあと2レース。ひとりのマラソンファンとして、スピードとスタミナに「度胸とハッタリ」を兼ね備えた選手出現に期待したいと思います。

再び走り込み・8

【再び走り込み・8】11月23日から千葉県富津市富津公園において実施した強化合宿は、12月15日に開催される防府マラソン(IPCの部)に出場する選手たちの調整がメインでしたが、どの選手も精力的に走り込むことができました。

さて、毎度のことですが、強化合宿の日程は休日だけでなく平日も含むため、ガイドランナーの協力を得ることが最大の課題となります。案の定、今合宿もガイドランナーの皆様にはかなり無理をお願いしましたが、視覚障がい選手に対する人数はギリギリでした。

そんな中、同じ富津公園内で強化合宿を実施していた東洋大学箱根駅伝候補選手の皆様にご協力をいただくことができました。もちろん、酒井監督のご理解があってのことですが、かなり無理なお願いをご快諾いただき、無事に強化合宿を終えることができました。

実は、我々の強化合宿中のガイドランナーについては、どの合宿も箱根駅伝を目標にしている関東の各大学にご協力をお願いしております。それぞれの大学はそれぞれの強化計画に則り、厳しいトレーニングを積み重ねている中、ガイドランナーの派遣協力をいただいております。

あらためて、ご協力いただいております大学関係の皆様に厚く御礼申し上げます。

今回の強化合宿は、最終日に「5k×2本」のトレーニングを計画しており、このトレーニングを伴走できるガイドランナーが厳しい状況でした。そんな中、東洋大学から3名の選手が駆けつけてくれました。

もちろん、3選手ともガイド経験はありません。また、簡単なガイド方法をその場で説明しただけでしたが、見事にガイドランナーの大役を果たしてくれました。5kの1本目は様子を見ながら「16分45秒」。コツをつかんだ2本目は、視覚障がい選手の要望どおりに後半ビルドアップして「16分9秒」。

既に、パラリンピックをはじめとする国際大会のガイドランナーとしても十分に通用するガイド技術とそのタイムにただ感心するばかりでした。視覚障がい選手の可能性を引き出せるか否かは「ガイドランナーの走力」が最も重要な点なのは今も昔も変わりませんが、まさにその通りの内容でした。

今後も皆様のご理解ご協力を得ながら視覚障がい選手の強化と育成を継続していきます。引き続き、絶大なるご支援をお願い申し上げます。

再び走り込み・7

【再び走り込み・7】今週末も参加者が1万人をこえる大きな市民マラソン大会が全国各地で開催されます。参加される皆様におかれましては、最後まで風邪に注意し、万全の体調でスタートに立てることを心より祈念いたします。

さて、23日から日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を千葉県富津市富津公園において実施します。目的は「走り込み」になりますが、12月15日に山口県で開催される防府マラソン(IPC登録の部)に向けた最後の強化合宿にもなります。

同大会は、視覚障がい女子マラソンの日本選手権も兼ねているので、特に女子強化指定選手の多くがこの大会に出場します。また、2017年の同大会において道下選手がT12クラスの世界新記録でゴールしているので、どの選手も自己記録更新を狙っています。

来年に迫った東京パラリンピックの代表争いも佳境に入ってきており、12月の防府マラソンで自己記録更新は重要なポイントになります。どの選手も万全の調子でスタートに立てるよう、コーチしていきます。

また、同大会に出場する視覚障がい女子選手は、T12クラスの選手も含め、全選手がガイドランナーと一緒にマラソンを走ります。これは本当に偶然ですが、男子選手と違って単独走がいないので、全選手が同じ条件で競い合うことにもなります。

ガイドランナーと一緒に走る視覚障がい選手は、ガイドランナーが安全を確保してくれる意味では単独走の視覚障がい選手より安心することができます。一方で、視覚障がい選手はガイドランナーの調子や走力も考える必要があるので、逆に視覚障がい選手にとっては負担になる部分であるのも事実なのです。

というのも、過去を振り返ると、国内外の大会においてガイドランナーのアクシデントによる選手の失格や、選手が途中棄権した事例は10回や20回ではおさまらないからです。

もちろん、誤解してほしくないのは、ガイドランナーの善悪を指摘しているのではありません。それだけガイドランナーの負担やプレッシャーは大きいので、それらを受け止めて一緒に走るにはより高い走力が求められるからなのです。

ある意味、選手の強化以上にガイドランナーの走力強化の方がより重要になる点をご理解いただきながら、視覚障がい選手へのご支援をお願い申し上げます。

再び走り込み・6

【再び走り込み・6】WPA世界陸上競技選手権大会がドバイで開催されました。視覚障害・中長距離のT11クラス1500mと5000mに和田選手と唐澤選手が出場。それぞれに2名のガイドがサポート、更に安田がコーチとして帯同し、計7名で同大会に挑みました。

また、今大会は4位以内に入賞すると、来年開催される東京パラリンピック代表権を獲得することができるため、両選手がそろってその権利を獲得することを最大の目標としました。

結果は、1500mで和田選手が4位入賞、5000mで唐澤選手が銅メダルを獲得し、目標どおりに2人とも来年の東京パラリンピック代表権を獲得することができました。

まずは、ここまでご支援ご協力いただいた関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。

さて、今回の遠征は5日にドバイ入りし、15日帰国の日程でした。レースは、7日の夜に1500m予選、翌日の夜に決勝。日にちをあげて、14日の朝に5000m決勝の競技日程で実施されました。

今回の競技日程は、5000mを本命にしていた我々ににとってはベストに近いスケジュールでした。まずはドバイ入り後、直ぐに1500mがあり、それを5000mに向けた最終トライアルと位置付けることで、のびのびと挑むことができました。

具体的には、ドバイ入りした5日と6日は昼間を避け、夕方から軽めの調整を実施して7日夜の1500mに挑みました。T11クラスの1500m決勝進出は6名と「狭き門」なのですが、両選手とも予選を突破し、世界のベスト6入り。更に決勝では和田選手が日本新記録で4位入賞を果たし、東京パラリンピック代表権を獲得しました。

翌日の9日からはトレーニング時間を朝9時に変更し、現地の暑熱順化と疲労回復を意識して調整していきました。ドバイ9時の天候は、ほぼ晴れで気温は30度弱ですが、湿度が30%台と乾燥しています。したがって、日本の猛暑を経験している我々としては、特に気になる暑さでもないと判断し、持ち込んだ暑熱対策もいくつかはしょって体を順化させることができました。

また、年間を通じて強化合宿などで測定している、「尿と唾液」の数値も好調ゾーンに入っており、14日の5000m決勝は唐澤選手が見事に銅メダル獲得。同時に、東京パラリンピック代表権を獲得しました。

あらためて、今大会の成績や調整内容と測定数値などを詳しく解析し、来年の東京パラリンピックに向け、強化合宿や最終調整の精度を更に高めていきます。

夏の走り込み・7

【夏の走り込み・7】北海道北見市常呂町において実施した強化合宿も無事に終了しましたが、梅雨明け後の関東などでは猛暑日が連日続いています。しかし、昨日の常呂町は18度でした。また、合宿期間中も30度をこえるような日もほとんどなく、走り込むには絶好のコンディション下での強化合宿となりました。

今回の強化合宿は、今月26日に開催される北海道マラソン大会に向けた調整がメインとなりました。今年の北海道マラソン大会は、来年開催される東京パラリンピックの視覚障がいマラソン代表推薦選考大会に指定されています。

実は、この北海道マラソン大会の開催日と、来年の東京パラリンピックで実施される視覚障がいマラソンの競技日程(予定)が近いのです。そのため、夏のトレーニングや合宿を通じて単に暑さに強いとか弱いとかを見極めるより、この北海道マラソン大会での走りを見た方がより実戦的な適性を評価できることにもなります。

あらためて、夏のマラソンは秋や冬のマラソンと大きく違う点のひとつとして、「偶然がない」という点です。つまり、秋や冬のシーズン中のマラソンは、たまたま自分自身の調子などが良かったりすると、想定外の好記録が出たりするケースが多々あります。

しかし、暑い中でのマラソンは相応の準備を積んでこないと、目標どおりのタイムでレースを進めること自体が難しいと言えます。その理由はいうまでもなく、「暑い」からです。もちろん、8月から9月に開催されるマラソンに対する準備(走り込み)も急激に暑くなってくる5月前後から入るので、全ては暑さの中で完結していくことになります。

単に暑さを避け、涼しい場所で走り込んだとしても、最後は暑い東京で勝負するので、どのタイミングで暑さを避け、どのタイミングで暑さに戻ると良いのか?逆に、最初から最後まで暑い都内で完結させる方が良いのか?

科学的なサポートを受けたり、様々なデータを駆使しても、実は正解がありません。最後は個々の暑さに対する感覚と経験にゆだねるしかない面が大きな割合を占めていきます。幸いにも昨日の北海道北見市常呂町の気温は18度でした。しかし、選手個々の自宅のある関東から九州までの本日の気温は、36度前後と昨日の2倍です。

合宿終了後、1日にしてこの大きな気温差は身体にこたえます。しかし、これをひとつの経験として難なく取り込める選手が、来年の東京パラリンピック代表選手に選考される条件のひとつである点に違いありません。

夏の走り込み・6

【夏の走り込み・6】本日から北海道北見市常呂町において、強化合宿を実施します。もちろん、来年の東京パラに向けた様々な対策も重要な目的となります。特に、その中において最重要項目となるのは、言うまでもなく「暑熱対策」です。

7月の強化合宿においても暑熱対策を実施しましたが、記録的な低温が続く中だったので、そもそも給水を取る必要もないほどの快適なコンディションでした。本来なら「涼しくて走り易かった」と、喜ぶところですが、暑熱対策をテストするには逆に厳しいコンディションとなっていたのです。

また、来年の東京パラに向けた最後の夏となるにも関わらず、「暑くない夏では何もできない」と危惧もしていました。ところが、梅雨が明けると、今度は一気に猛暑に突入し、北海道内もかなり気温が高くなってきている様子です。

さて、昨日の早朝、都内のある河川敷において、日本陸連の競歩ナショナルチームが暑熱対策を実施したので、視察をさせていただきました。参加選手は男子50kと20kの日本トップ10の選手たちです。

内容は、早朝7時スタートで、50k選手と20k選手のグループ別にトレーニングメニューを実施する中で、様々なデータを採取しながら暑熱対策を実施していました。そのスタート時の天候は晴れ、気温30度、湿度80%と、絶好の暑熱対策日和となっていました。

具体的なトレーニング内容や暑熱対策については割愛しますが、どの選手も意欲的にトレーニングをこなし、テキパキとデータ採取や暑熱対策を実施していました。もちろん、既に暑熱対策のノウハウは蓄積しているので、裏方として各種対応にあたっているスタッフ陣も動きや指示に無駄が全くありません。

日本の競歩は、今や世界屈指の強豪国に上り詰めていますが、その理由も頷ける内容でした。そして、早朝の数時間でしたが、ブラインドマラソンにも活かせる様々なヒントを得ることもできました。

早速、本日からの強化合宿でも試していきます。

暑くなりますように…。

夏の走り込み・5

【夏の走り込み・5】先日の22日は、ホクレンディスタンス網走大会が開催されました。17日の北見大会同様、「視覚障がい男女5000m」を実施いただき、記録に挑戦しました。ところが、当日は前回の北見大会以上の強風が吹き荒れ、残念ながら記録を狙うには厳しいコンディションとなりました。

案の定、どの組もレース中盤以降は、強風の影響で失速していく選手が多く、厳しいレースが続いていました。もちろん、視覚障がい男女5000mのレースがスタートする時も強風がおさまることはありませんでした。

陸上競技は原則として屋外競技のため、今回のような強風や、暑さや寒さなど、当日の気象条件に記録が大きく左右されることが宿命となっております。また、陸上競技の特徴として、単に記録だけを競う競技ではなく、誰が勝ったか負けたかの勝負を競う競技でもあります。

そして、来年の東京五輪やパラリンピックでは、この誰が勝ったか負けたかの勝負がとても重要になる点は言うまでもありません。つまり、メダル獲得を達成するためには、記録以上に勝負が重要になります。

ところが、様々な場面で目にするトレーニング理論やノウハウは、ある記録を達成するための視点からが多く、勝負で勝つための視点に立った具体的なトレーニング理論やノウハウを目にすることは多くありません。

また、誰かに勝ったり負けたりする勝負を突き詰めていくと、肉体的な面や技術的な面より、相手との駆け引きなどを含む精神的な面の割合が大きくなっていくと感じます。つまり、トレーニングも質より量、効率より非効率な経験から身に付く「粘り強さ」などが重要な要素になっていくとも感じます。

今回、7月16日から24日までの日程で実施した強化合宿において、ホクレンディスタンスの5000mを2本、40k走を3本実施しました。もちろん、5000mは記録を狙いましたが、結果的にはとても厳しいコンディション下でのレースとなりました。

また、合宿前半では暑さに調子を崩す選手もいました。ところが、合宿後半に向かっていくほど疲労の蓄積と裏腹に、どの選手も「粘り強さ」を発揮できるようになっていきました。そして、最後の40k走は全選手がしっかりと最後まで走り切り、その「粘り強さ」を更に強化することができたました。

暑くて熱い夏はこれからです!

夏の走り込み・3

【夏の走り込み・3】7月中旬になってきましたが、天候不順な日々が続いております。先週の菅平合宿も肌寒く感じる天候が続いていました。そのため、長い距離を走り込むには絶好のコンディションとなり、どの選手たちも積極的に走り込んでいました。

具体的な実施内容としては、1週間で30kから40kの距離走を3回実施しました。コースは、起伏の激しいロードコースで2回、最もフラットなトラックで1回実施しました。設定タイムはそれぞれの選手毎に違いますが、かなりゆとりを持ったスピードになります。

マラソンに向けた走り込み期に実施する距離走やペース走の距離や設定タイムについては、正式な定義はありません。まさに個々の経験やノウハウが活かされる部分であり、個々の成功体験によって考え方やとらえ方も違ってくる部分です。

但し、確実に言えるのはマラソンに向けた最も重要なトレーニングは、「ペース走や距離走」である点です。これについては、疑う余地はありません。なぜなら、どんなにトラックのスピードを持っていようが、どんなにハーフマラソンが速かろうと、マラソンを走り切るスタミナ(持久力)が備わっていないと、マラソンを完走することすらできないからです。

ところが、どんな距離をどんなペースで走り込めば、どんな力がついていくかは、前述したように、個々によって違います。そのため、いろいろな方法論や成功体験談などがネット上で常に飛び交っているのは、既にご存知のとおりです。

もちろん、それら個々の情報について、どれが正しいか否かにつていのコメントをすることはできません。

さて、私が主宰している合宿や練習会などで実施している走り込みについては、概ね20k程度までの距離をペース走、それ以上の距離を距離走と呼んでいます。また、どんな設定タイムで走り込んでいくかにつての詳細は割愛しますが、ペース走は5kのタイムを基準にし、距離走はマラソンのタイムを基準にそれぞれの設定タイムを導いています。

来週から9日間の日程で、北海道北見市において強化合宿を実施します。40k走を3回実施予定ですが、コースや場所が大きく変わるので、設定タイムも微調整していきます。

どの選手もキッチリと走り込ませていきます。

夏の走り込み・2

【夏の走り込み・2】7月に入りました。本格的な夏の到来と思いきや、天候不順な日々が続いております。今週も長野県上田市菅平高原において強化合宿を実施しております。ここ菅平高原も例年と比較すると、涼しいというより寒いといった感じの気候が続いております。

もちろん、今回の強化合宿も夏の走り込みとなります。1週間の強化合宿期間の中で、起伏の激しいロードにおいて40k走などを実施していきます。目的は、いわゆる脚つくりですが、このコースの最後の坂は、ちょうど東京パラのマラソンコースに似ているので、一石二鳥にもなっております。

さて、夏のマラソンを目標にした夏の走り込みは、至極当選のことながら秋以降のマラソンシーズンに向けた走り込みとは違ってきます。特に、距離走の設定タイムが夏マラソン攻略の重要ポイントになると考えます。

詳細については記載できませんが、誰もが考える「ゆとり」が大切になります。また、仕上げの段階に入ったとき、距離を落として質を上げていきますが、このタイミングと質の上げ方にもポイントがあります。

この点の詳細についても記載できませんが、夏のマラソンを目指す調整段階において質を上げ過ぎていくと、逆に疲労が抜けなくなってしまうケースは意外と多く、ここのサジ加減も難しいところです。

また、多くのランナーは夏に調子のピークを合わせることは少ないので、そもそも1年間のピークを夏に合わせることはしません。この点はパラの選手も同様で、暑いのが好きとか嫌いとかでなく、とにかく夏にマラソンを走っていくことが重要になります。

既に数年前から8月の北海道マラソンに出場することで、夏のマラソンに向けた夏の走り込みのノウハウを蓄積してきました。今年の夏は最後のシュミレーションとなります。あまり頭ばかりで考えることなく、身体が暑さと仲良くしていけるようにしていきます。

連戦

【連戦】トラックレースはレースの距離が短いこともあり、週末毎に連戦となる選手が多くなります。特に、トラックでの1500mや5000mなどはマラソンと違い、「今日がダメでも来週もある」と考える選手が多いのは確かであり、意外とうまく流れをつかめることもあります。

また、連戦の場合、レースとレースの間をどのように調整していくかは重要で、どの選手も試行錯誤しながらレースに挑んでいます。思うような記録が出ない場合、何とか調子を上げようと、より高強度の刺激を実施する選手は意外と多く、結果的には更に不振を極めていく姿もよく見かけます。

一方、好調な選手の場合も、いつもと同じ調整にも関わらず、好調な故にペースが速くなり、結果としては次レースをうまく走れないケースもあったりします。もちろん、調整方法に絶対成功する法則は存在しないので、常に自分自身の気持ちと身体の状態を自分自身で正確につかんでいるか否かが、調整の重要なポイントになります。

先日の6月1日(土)から2日間の日程で、日本パラ陸上競技選手権大会が大阪で開催されました。もちろん、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちも多数参戦し、2週間前の東日本実業団陸上大会で好記録をマークした選手たちも走りました。

初日の5000mは、晴れて気温が高くなった影響もあり、東日本実業団陸上大会時のような記録ラッシュとはなりませんでした。特に、記録の期待をしていた選手ほど苦戦していた様子で、この間の調整で追い込み過ぎていた影響があったかもしれません。

2日目の1500mは、前日とは逆に小雨の中でのレースとなり、コンディションとしては上々でした。と、言いながら前日のレースを見る限り、更にスピードが要求される1500mでの好記録は期待できないと思っていました。

ところが、東日本実業団陸上大会の5000mで日本新記録をマークした全盲クラスの和田選手が、弱視クラスの選手にラストスパートで競り勝ち、自身の持つ日本記録を約3年ぶりに更新しました。

既に40才を過ぎた和田選手ですが、いまだに記録更新を続けており、それも世界トップクラスのハイレベルをキープしているのは驚異的です。もちろん、その裏付けとして、トレーニングの流れや調整方法は常に工夫しており、本当の意味で自分自身を知り尽くしていると言えます。

それは、来年の東京パラに向けても視界がひらけてきたとも言えそうです。

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