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日本製鉄君津

伴走者・2

【伴走者・2】先週のJISSにおける測定合宿終了からそのまま千葉県富津市に移動し、強化合宿を連続で実施しました。もちろん、東洋大学様と帝京大学様からも連続で伴走サポートをいただきました。また、富津合宿後半は同じ千葉県内にある国際武道大学様の選手にも加わっていただきました。

今回の合宿はガイドロープを必要とする視覚障がい選手が少なかったこともあり、伴走者が不要な弱視選手たちのペースメーカー役も担っていただきました。伴走者を不要とする弱視選手たちのマラソンタイムは2時間25分台と、一般ランナーの準エリートと呼ばれるレベルをもこえつつあります。

そのため、1000mのインターバル走を実施すると、最初から3分切のペースで決めた本数をキッチリと走り切ります。そんなレベルに到達しているので、普通の市民ランナーにペースメーカーをお願いするのは難しくなってきています。

しかし、先週の測定合宿から今週の富津合宿の間、学生選手たちが弱視選手たちもしっかりとサポートしてくれたので、とても引き締まった内容のトレーニングを積むことができました。

また、前を走っている学生選手たちのフォームはとても軽やかで、無駄がありません。一方、弱視選手たちのフォームは重厚な印象を受けます。もちろん、箱根駅伝を目指す学生選手との比較になるので無理もありませんが、様々な気付きも与えてくれました。

そして何より、箱根駅伝とパラリンピックとでは置かれている環境も違いますが、こうやって一緒になれば直ぐに切磋琢磨できるのです。あらためて、「マラソン(ランニング)は素晴らしい!」と感じる合宿でした。

さて、ご存知のとおり、コロナウィルスの影響で全国のマラソン大会が自粛するニュースが急増してきました。実は、3月1日に千葉県富津市で開催予定の千葉県民マラソン大会も、開催を中止する旨の連絡が大会事務局から届きました。

この大会はブラインド選手たちも毎年参加しており、今回も合宿でのスピード強化を試す絶好の機会ととらえていたのでとても残念です。同じように、学生選手たちが目標としている大会にも影響が出てくる可能性があります。

しかし、こんな時だからこそ声を掛け合って、一緒に切磋琢磨しながら更に走り込んでいきたいと思います。引き続き、よろしくお願いします!

伴走者

【伴走者】今週は東京都北区にある国立スポーツセンターにおいて強化指定選手たちの各種測定を実施しています。既に何度も実施しているので、過去のデータなどとの比較もできるようになってきました。

詳細は割愛しますが、今回の測定では多くの選手が過去最高の数値となっており、個々のトレーニングが順調に推移している点を確認することができました。また、測定時間以外はトラックをメインとしたトレーニングも実施し、こちらも順調に消化しております。

そして、今回の測定合宿も東洋大学様と帝京大学様から学生選手による伴走サポートをいただきました。そのおかげで今回も質の高いトレーニングをしっかりと積むことができました。あらためて、ご協力に感謝申し上げます。

毎度のことですが、伴走協力をいただいているどの大学選手たちも明るく礼儀正しいので、強化合宿の雰囲気も良い方向に引き締まります。もちろん、ブラインド選手たちも甘えることができない状況になり、常に緊張感を持ったトレーニングを継続できることにつながっています。

同時に、学生選手たちはトレーニングだけでなく、合宿中はブラインド選手と同部屋で日常生活のサポートもお願いすることになります。しかし、どの強化合宿や遠征においても、こちらが細かいことを指示しなくてもブラインド選手たちをしっかりとサポートしてくれるので、本当に助かります。

そんな学生選手たちの姿を目にすると、各大学における日々のご指導は競技以外もしっかりと行き届いていると、あらためて感銘をうける次第です。また、学生選手たちは若いといいながらも箱根駅伝をはじめ各大会における注目度は異常なほど高いので、相当なプレッシャーの中で日々のトレーニングを積み重ねているはずです。

しかし、そんな素振りはみじんも見せず、積極的に伴走サポートする学生選手たちは、我々にとっては既に欠かすことのできないチームメートといえます。あらためて、東京パラに向け更なるご支援ご協力をお願い申し上げます。

別大マラソン

【別大マラソン】私が初めて別大マラソンに出場したのは19才。当時は23才以下ハーフマラソンの部があり、その部門に出場したのが最初です。(国内でハーフマラソンの部を実施したのはこの大会が最初だと思います。)

あれから30数年が経過しましたが、この間に市民ランナーや女性ランナーたちも参加できる大会へと進化しました。そして、第65回大会(2016年)から視覚障がい部門を新たに設置いただき、日本視覚障がい男子マラソン選手権も兼ねる大会となりました。

特に、第69回大会の今回は、東京パラの視覚障がいマラソン代表推薦選手選考会として開催していただきました。具体的には男女とも第3推薦選手を選考します。既に男女とも第2推薦選手まで決まっているので、残す推薦枠はひとつです。

もちろん、推薦されるには単に順位だけでなく記録も加味されます。したがって、出場選手たちはライバルとの勝負だけでなく、記録との勝負も含まれることになります。果たして結果は、男女とも上位5位以内でみると、男子は3選手が自己記録を更新。女子は4選手が自己記録を更新しました。

特に、女子は優勝した道下選手がT12クラスの世界新記録。4位の井内選手がT11クラスの世界新記録と、すばらしい記録を残してくれました。今回の結果は各選手の地道な努力はもちろん、ともに走ったガイドランナーやサポートいただいた皆様の結晶です。

しかし、東京パラ出場への道のりはここからになります。今大会で優勝した男子の堀越選手と女子の道下選手をのぞく、第2・第3推薦以下の選手たちは4月にロンドンで開催されるWPAワールドカップマラソンで東京パラ出場枠獲得を目指し、世界と戦います。

そのため、今大会から2ヵ月弱でもう一度調子のピークをつくる必要があり、今回の結果にひたっている間はありません。東京パラ出場への道のりは半ばですが、今大会同様のパフォーマンスを4月にも発揮できるよう、微力ながらしっかりとサポートしていきます。

引き続き、皆様の絶大なるご声援をお願い申し上げます。

大阪国際女子マラソン

【大阪国際女子マラソン】大会前日まで天候が心配されていましたが、大会当日は逆に絶好のコンディションとなり、2時間20分突破を狙えるハイペースでスタートしました。そんな中、最後まで粘り抜き、東京五輪代表に大きく前進したのは松田選手でした。

もちろん、優勝した松田選手の記録は見事でしたが、2時間30分を突破した選手も17名。更にサブスリーでゴールした選手は実に165名と、私の知る限りでは過去最高レベルの大会となりました。

好記録が出ている要因については様々ですが、ランニングブームと呼ばれてから10年以上が経過しました。同時に、クラブチームや個人ごとにマラソン攻略方法のノウハウが、それぞれ確立してきたことが大きいと感じます。

特に女性市民ランナーは年齢に関係なくどの年代も躍進している感が強く、記録更新を最大の目標としながらストイックに日々走り込んでいる人も確実に増えています。余談ですが、今大会5位に入賞したオーストラリアの選手は41才です。

また、若いころに陸上競技経験の無い人が、どんどん記録を短縮しているのも女性市民ランナーの特徴でしょうか。物事をコツコツと継続するのは女性の方が向いてるといいますが、まさにマラソントレーニングは女性向きかもしれません。

さて、今回の大阪国際女子マラソン開催日は、毎年1月最後の日曜日です。これをマラソントレーニングに置き換えてみると、ちょうど年末年始あたりが重要なポイント時期と重なります。つまり、大阪国際女子マラソンを目標にすると、ポイント時期と年末年始の慌ただしい時期とが重なり、計画どおりに走り込めないケースを多々みてきました。

そのため、私の個人的な感覚になりますが、大阪国際女子マラソンにおいて目標タイムに到達できなかった市民ランナーは意外と多く、時期的には難しい大会と考えていました。しかし、今回は上記したとおり、記録ラッシュとなりました。

それぞれのチームや個人ごとにマラソン攻略のノウハウが蓄積されてきただけでなく、女性市民ランナーの意識改革が進み、マラソンに対する取組姿勢がより高まったことが最も大きな理由かもしれません。

3月の名古屋ウィメンズマラソンは更に期待できるでしょう。

2020マラソンシーズン

【2020マラソンシーズン】今年もニューイヤー駅伝と箱根駅伝で年が明け、男女の都道府県対抗駅伝へと一気にタスキリレーされました。そして、いよいよ2020年の本格的なマラソンシーズンに突入です。

まずは、大阪国際女子マラソンが今週末に開催されますが、東京オリンピック代表切符を目指した女性ランナーたちの戦いです。その最後の代表切符の条件は記録ありきなので、誰に勝ったとか負けたとかでなく、設定記録である「2時間22分22秒」の数字をこえるか否かの戦いになります。

本日時点の天気予報だと、当日の天気は厳しそうですが、当日のコンディションに関係なく「2時間22分22秒突破」を目指した設定タイムでキッチリとレースは進んでいきます。その東京オリンピック代表切符のゴールに向かう「夢の列車(先頭集団)」に何人の選手が乗っていけるかは、最大の注目点です。

天候によっては、その「夢の列車」に乗客がいないまま進んでいく可能性もありますが、マラソンファンとしてはいつもと違う乗客がひとりでも多くいることを期待したいと思います。

さて、富津合同マラソン練習会で切磋琢磨してきた女性市民ランナーたちも同大会に出場します。しかし、数年前から参加標準記録が「3時間10分以内」に引き上げられたため、参加すること自体が難しくなってきました。

なかには参加記録を引き上げられたため、マラソンに対するモチベーションが下がった方もいましたが、どのランナーも地道に走り込みを継続しながらそのハードルをクリアしました。

その思いと粘りは、男性より女性のほうが上かもしれません。少なくとも富津合同マラソン練習会を拝見しているとそう感じます。大会当日まであと数日ですが、最後まで風邪やインフルエンザなどに注意し、万全の体調で迎えてほしいと願っております。

最終調整は「迷ったら休養」です。あらためて、参加される皆様方の快走を心より祈念いたします。

強化と調整

【強化と調整】今年最初の強化合宿を1月11日(土)から4泊5日の日程で実施しました。場所は強化拠点の千葉県富津市富津公園です。毎年この時期の富津公園は、正月の駅伝が終わったこともあり、静かな感じです。

さて、今回の強化合宿は、2月2日に開催される別大マラソンに向けた最後の強化と調整になりました。既に何度も話していますが、マラソンに向けたトレーニング方法は様々で、調整方法も同様になります。

と言いながらマラソンを走るたびにトレーニング方法や調整方法をその都度変えるランナーは、そう多くないと思います。やはり、過去に成功した方法やパターンを踏襲しながら少しずつ変えていくのが一般的でしょうか。

今回の強化合宿も過去の実績をペースにした流れとし、実際の調子を見ながら微調整していく方法です。別大マラソンのちょうど3週間前にあたる今回の強化合宿は、タイミング的には調整期に入る時期でもあり、逆にもう一度追い込めるタイミングでもありました。

もちろん、過去のデータは残っていますが、どちらを選択するのかの判断は何度やっても難しく、正解もありません。果たして今回の強化合宿は、どの選手も過去最高といえるほどの内容で終えることができました。

また、2月2日の別大マラソンは、東京パラリンピック・ブラインドマラソンの推薦代表選手を選考する最後の大会となります。それだけにどの選手も気合が入っていたのは間違いなく、その気持ちがタイムにもあらわれていました。

一方、今回の別大マラソンは選考大会に指定されているがゆえに、指定された選考ラインを境にはっきりと明暗がわかれます。それを目の当たりにするのは何度経験してもつらい部分です。

しかし、どのスポーツもこの選考大会を避けて通ることはできません。特に、4年に1回しか開催されないオリンピックやパラリンピックは、代表に選考されるか否かでその後の人生が大きく左右するのも事実です。

そのため、その場にかかわりたくない気持ちもあります。更にゴール後、悔し涙している姿は最も見たくない場面ですが、せめて出場選手全員が万全の体調でスタートラインに立てることを心より祈念いたします。

富津合同マラソン練習会

【富津合同マラソン練習会】2020年の富津合同マラソン練習会はいつもと同じようにスタート。今年最初の練習会となった1月5日は60名前後の市民ランナーが集まり、切磋琢磨しながら走り込んでいました。

さて、この練習会をはじめたのは2003年です。縁あって2002年から市民ランナーのお手伝い(コーチ)をするようになり、「何かできることはないか?」と考え、2003年からはじめた練習会が、今の富津合同マラソン練習会です。

同時に「自分自身のためにレースを走る」を、封印したのもこの練習会をはじめたのがキッカケでした。と、偉そうな言い回しですが、今では心も体もレースに出場できる状態ではありません。まさに今の私は「口だけの男」です。

しかし、富津合同マラソン練習会を17年間も継続できるとは思いませんでしたが、本気でマラソンに取り組む市民ランナーの皆様方に支えられました。また、この練習会に参加し、マラソンで自己新記録を達成する方は老若男女問わず、毎年多数輩出していることも驚きです。

まさに「継続は力なり」とでもいいましょうか。今や主宰している私のモチベーションが最も低く、練習会に参加されている市民ランナー方の「マラソンに対する情熱」が、練習会をけん引し、好循環になっています。あらためて感謝申し上げます。

この17年間に様々な市民ランナーと出会い、その走りを拝見してきましたが、「マラソンを攻略する方法はいくつもある」ことを知りました。また逆に、「一気に上がった人は一気に落ちる(可能性が高い)」ことも知りました。

そして、月並みですが、「身の丈にあったことを愚直に継続する」を実践しているランナーが最も長く走り続けている点は、今も昔もかわりません。長く継続できればチャンスに出会う確率も高くなり、結局は充実した思い通りの「ランニングライフ」を手にしているのです。

一方、正月の各種駅伝大会をテレビ観戦し、世界を席巻している「シューズ革命」に乗り遅れることはマイナスに作用するとも感じましたが、いつの時代も「変わらないこと=走り込み」を富津合同マラソン練習会は、今年も地道に継続していきます。

2020年

【2020年】今年も正月恒例のニューイヤー駅伝、箱根駅伝の激走からはじまりました。

そして、今年はいよいよ東京パラリンピックです。パラリンピックに向けた強化も今年は「選択と集中」へと移行し、本番を迎えることになります。

と、いいながら今年も「怪我と故障」を防止し、1年間を通じて安定したトレーニングを継続していくことが最も重要な点は、これまでと変わりません。

本年も様々な情報などに惑わされることなく、愚直に走り込んでいきます。

千秋楽

【千秋楽】12月21日、日本体育大学において長距離記録会が実施されました。今回、日本体育大学関係者のご理解とご協力により、WPA公認大会として視覚障がい選手が出場できることになりました。あらためて御礼申し上げます。

同大会には、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちがエントリーし、2019年最後の記録更新に挑みました。特に、来年の東京パラを目指している選手たちは自己記録を更新し、世界ランキングを少しでも上げておくことは必須条件です。

記録会当日の天候は曇り、気温は10度以下とかなり冷え込みましたが、風もなく、長距離種目にとっては絶好のコンディションとなりました。注目の視覚障がい男子選手が出場する5000mは12時15分スタート。

日本体育大学の選手たちと一緒にスタートしましたが、最初からハイペースです。特に、T12クラスで単独走の熊谷選手と堀越選手にとっては少し厳しいレース展開と思えましたが、両選手とも最後まで粘りに粘りました。

熊谷選手(T12)/15分10秒59(自己新記録)
堀越選手(T12)/15分28秒45(今季自己最高記録)

夏以降、調子を落としていた堀越選手もよく我慢しました。そして、堀越選手の後もなだれこむように次々とゴール。

和田選手(T11)/15分32秒87(自己新記録・T11日本新記録・T11アジア新記録)
唐澤選手(T11)/15分39秒02(自己新記録・T11日本新記録・T11アジア新記録)
高井選手(T13)/15分47秒78
谷口選手(T11)/16分08秒68(自己新記録)

同一の5000mレースで視覚障がい選手5名が15分台でゴールしたのは日本初。ここまでチームジャパンとして切磋琢磨してきた成果です。特に、この1年間は各選手が自覚と自信を持って積極的に走り込んできた努力が、実を結んできました。

来年も今年の良い流れを継承し、ぶれることなく愚直に走り込んでいきます。

防府読売マラソン

【防府読売マラソン】第50回の節目となった防府読売マラソン大会。そして、同時開催させていただいている「視覚障がい女子マラソン日本選手権大会」も、ちょうど20回となりました。

更に、プロランナーとなった川内優輝選手もこの大会にほとんど毎年のように出場していますが、今回で何と100回目のマラソンとなったようです。偶然とはいえ、これだけ節目となる話題が重なることは珍しいことです。

さて、来年はいよいよ東京パラリンピックですが、今回の視覚障がい女子マラソン日本選手権大会で優勝。あるいは上位入賞した選手が、そのまま東京パラリンピックの代表選手に選考されることはありません。

また、パラリンピックの場合、単純に国内選考大会で上位〇位に入れば日本代表に選考されるとは限りません。パラリンピックに出場するための出場枠を別に獲得する必要があり、オリンピックにはない独特の国際ルールがあるからです。

特に、出場枠を獲得する上で記録はとても重要視され、世界ランキングの上位にランクされることはとても重要です。しかし、パラリンピックの場合、WPA公認の大会でマークした記録のみしか世界ランキングに反映されません。

ところが、国内で実施されるWPA公認のマラソン大会はあと数レースです。そのため、積極的に記録を狙える大会としては、事実上この大会が最後になる可能性もあります。今回、この大会にエントリーした選手たちもこの大会で自己記録更新を最大の目標に調整してきました。

大会当日は、少し気温が高めでしたが、風もほとんどなく絶好のコンディションとなり、どの選手もスタートから積極的に自己記録更新を狙って走りました。結果は、男子の1位と2位に入った選手が自己新記録を達成。

注目の女子は6選手が出走し、3選手が自己新記録を達成することができました。また、自己の持つ世界記録更新を狙った道下選手でしたが、惜しくも及びませんでした。しかし、今季世界ランキング1位に返り咲く好記録をマークすることができました。

東京パラリンピック視覚障がいマラソンの国内選考大会は、2月の別大マラソン大会を残すのみとなりました。この後、年末に強化合宿を実施しますが、全員で切磋琢磨しながら更なる記録更新を狙っていきます。

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