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秋を走る・9

【秋を走る・9】この1週間で一段と冷え込んできました。比較的温暖な千葉県富津市においても早朝の冷え込みを感じます。そんな中、10月最後の強化合宿を実施しました。目的は、12月に開催される防府読売マラソン大会に向けた走り込みです。

しかし、そろそろ走り込みの疲労もピークに差し掛かってくる時期でもあります。したがって、全体的には重たい感じが支配的で、合宿計画を微調整する選手も見受けられました。

さて、12月のマラソンに向け、おおむね1ケ月前に当たるこの時期は疲労の蓄積もあり、選手によっては故障ギリギリの状態で踏ん張っているケースもあります。また、選手の心理としては「ここで練習を落としたらもったいない」と、いわゆる根性と気合いだけで走っている選手も散見されてきます。

その結果、本当に故障に追い込まれ、狙ったマラソン大会を断念するケースもありますが、いわゆる「のるか反るか」の考えは賢明ではありません。つまり、疲労の蓄積によって脚などに痛みがあるか否かなど、ここからは自身の状態を客観的に捉え、現実的な判断をしていくことがポイントになるからです。

同様に、過去のトレーニング実績とも照らし合わせ、同じような状態に陥った経験がある場合は、それを参考にすることも良いでしょう。このように、走り込みの疲労がピークに差し掛かるこの時期は、自身の感覚と客観的なデータ(血液検査など)を照らし合わせながら自分の状態を正確につかむことが何よりです。

その結果、今の状態からでも調整可能なゾーンに残っていると判断できるなら、そのまま調整していけます。一方、不安要素が多く、調整が難しいと判断する場合は、逆にいくつかの選択を考えます。

ひとつ目は、当初の目標タイムを下方修正し、何とか出場する方向に持っていく選択です。この場合、どの程度の調子なら最後まで走り切れるかの判断がポイントになります。しかし、下方修正も極端に遅くなるようなケースなら思い切って回避する方が良いでしょう。

そこでふたつ目は、ここまでのマラソン練習を一旦白紙に戻し、体調の回復を最優先する選択。もしくは、12月以降のマラソンに目標をスライドし、今のマラソン練習を修正しながらそのままま継続していく選択になります。

何れにしろ、本格的なマラソンシーズンに突入したばかりのこの時期は、焦る必要はありません。来年3月までをマラソンシーズンと捉えるなら、仕切りなおす時間はタップリとあります。不本意ながら「体調不良」と判断できる方は、ここで無理をしないように……。

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