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パラリンピック Archive

6月を走る・3

【6月を走る・3】関東地方もようやく梅雨入りしました。しばらくは雨量が多くなるのでしょうか。そして、梅雨が明けると、いよいよ夏です。同時に、秋以降のマラソンや各種ロードレースに向けた走り込みをはじめていく時期にも入っていきます。

毎年のことですが、頭と体でわかっていても「暑さ対策」は、簡単にはいきません。暑さに強いと思っている人でも、実際に気温が30度の中で走るのは簡単ではありません。これも頭と体でわかっていても「何で走れないんだ?」と、そのときは考え込んでしまうケースが多いのです。

また、これから気温や湿度がどんどん高くなっていくので、ランニングに最も適さない季節と言えます。しかし、何もしないわけにはいきません。逆に前述したように、秋以降のマラソンシーズンに向け、多くのランナーがスタミナを養成していくとても重要な時期と位置付けています。

あらためて、矛盾した季節に入っていくとも言えます。大切なポイントは自分自身の調子や体調に合わせた「夏の走り込み」を実施していくことでしょうか。至極当然のことですが、やはりこれに尽きると思います。

さて、毎年同じように夏の走り込みを実施し、それが本当に秋以降のマラソンにつながっている人はどれほどなのでしょうか。かくいう私も夏の走り込みを信じて、練習会や合宿などを毎年実施しています。

しかし、それらの効果について正確に把握したことはないかもしれません。なぜなら、個々に振返っても、うまくいった夏と失敗した夏があるからです。したがって、夏の走り込みが効果的だったか否かは、個々の中においても毎年変動があるわけです。

とてもまとまらない話になりましたが、夏の走り込みに向け、この梅雨の時期は暑さや湿度に対して体を少しでも慣らしていくことがポイントのひとつです。前述したとおり、まずは今現在の調子や体調を把握し、それに見合った「夏の走り込み」を計画し、それを実践していくことでしょうか。まさに、至極当然のことですね。

6月を走る・2

【6月を走る・2】長野県上田市菅平高原において強化合宿を実施してきましたが、あと1回、同地において強化合宿を実施します。また、今回の強化合宿は天候にも恵まれ、主力メンバーを中心に計画どおりのトレーニングを消化することができました。

今回も起伏の激しいロードコースを使っての距離走がメインでしたが、それぞれがゆとりを持ちながら、走り込むことができました。また、今合宿の実施内容は、毎年同じ時期に同地で実施してきた強化合宿とほぼ同じ流れです。

このように、毎年同じような時期に同じような内容の強化合宿を繰り返していくことで、目標の記録や成績を達成する確率を高めていきます。もちろんその都度、個々の体調や調子などを加味しながら微調整しますが、トレーニング内容を極端に変えることは、ほぼしません。

これは、多くの実業団チームなども同じでしょうか。「8月の〇〇合宿で実施した40k走を〇時間〇分で走れたので、12月のマラソンで2時間〇分が狙える」と、言った感じで目安になっていきます。このように過去の実績と比較しながら、次の大会で狙えそうな目標タイムなどを導いていくのです。

逆に、過去の先輩たちが残した同地合宿でのトレーニング実績を紐解き、そのタイムや距離に挑戦することもあります。特に、この1年間はコロナ禍の影響で多くの大会も中止になったので、合宿の中で過去の記録と対比しながら走り込んでいくのは効果的だったと思います。

来週末から東京パラに向け、最後の菅平合宿になります。昨年との比較はもちろん、ここまで走り込んできた疲労や調子などを選手ごとに加味していくので、みるポイントが複雑になっていきます。まずは、ケガや故障を防止し、着実に走り込んでいきます。

6月を走る

【6月を走る】今週末から再び強化合宿を実施します。場所は先日と同じ、長野県上田市菅平高原ですが、9月5日のマラソンに向け、本格的な走り込みに入っていきます。そして、今回も多くの実業団チームや選手たちの姿を拝見することができるかもしれません。もちろん、なかには5月からずっと滞在しているチームや選手もいることでしょう。

さて、様々な方から「合宿はどの程度の日数と頻度が良いのでしょうか?」と聞かれることがありますが、「まったく良い質問だ」と逆に自分自身でも考えてしまいます。しかし、結論からいうと、「正解はない」というのが答えでしょうか。

実業団チームや選手のように時間と予算があるなら、合宿の日数や頻度に制約をつけることなく、思いどおりに合宿を実施することが可能かもしれません。しかし、合宿期間が長期になるほど、逆に様々なストレスを感じるようになってくる選手も多くなります。

主な理由のひとつとして、長期になればなるほど、トレーニング以外の時間を持て余すようになるからです。なぜなら、じっくりと走り込めるような場所は、街の中心地から離れているケースが多いので、息抜きできる場所が極端に少ないのです。もちろん、「走ることに集中する」ためにその場所を選択したのですが、そのとおりにならないケースは意外と多いのです。

更に合宿参加メンバーも、日々のトレーニングと変わらないので、既にマンネリ化しており、場所を変えても結局は、「思ったほど成果も上がらない」。なんとも皮肉な結果になっている実業団チームも意外と多いのかもしれません。

そのため、逆に数日から1週間程度の合宿期間の方が集中力を保ち、密度の濃いトレーニングを積めるケースは多いのです。特に、日々のトレーニングがほぼ単独選手同士の場合は、他の選手と競い合えるので、合宿期間が短くてもその頻度を上げることで効果的になると感じます。その成功事例のひとつが、ブラインドの選手たちでしょうか。

もちろん、私が偉そうに言える立場ではありませんが、市民ランナーの皆様が夏の季節に1泊から2泊程度のミニ合宿を数回実施するパターンは多いと思います。ところが、短期間な上に頻度が少なくても秋からの走り込みにつながり、マラソンの記録が大きく飛躍するケースは本当によく見受けます。つまり、「ミニ合宿も効果的」ということです。

まさに、「されど合宿」とでも言いますか……。奥が深いです……。

5月を走る・4

【5月を走る・4】5月22日(土)から1週間の日程で強化合宿を実施しました。場所は長野県上田市菅平高原です。毎年、この時期は同地において実施しております。また、この時期は多くの実業団選手やチームも、この菅平高原で見かけます。そのため、東京五輪代表内定選手をはじめ、トップ選手やトップチームのトレーニングを目の前で拝見できるので、とても参考になります。

さて、今回の強化合宿から東京パラに向けた本格的な走り込みに入りました。詳細は割愛しますが、起伏の激しいロードでの距離走をメインに、7日間で1日平均50k以上走り込んだ選手もいました。もちろん、他の選手たちもしっかりと走り込むことができました。

また、マラソンに向けた走り込みについては、「量(距離)か?」、「質(スピード)か?」の議論が必ず付いてきますが、どちらか一方に偏ってしまうのは良くない点は、どんな選手でも理解しています。しかし、そのバランスや強度を見極めるのは、運動生理学的な視点を持ってしても適切な判断は難しいと感じます。

特に、目標にしているマラソンが夏(暑い中)の場合はなおさらです。主な理由は気温と湿度が高いからなのは言うまでもありませんが、レース中のストレスやそれに向けた準備(トレーニングなど)のストレスも、冬のマラソンよりも格段に増すからです。

具体例のひとつとして、夏のマラソンは最初から飛ばしていく選手は、ほぼ間違いなく途中でつぶれます。そのため、レースの流れは大集団から少しずつ振り落とされていく「サバイバルレース」になり易く、駆け引きのストレスが増すので、肉体的にも精神的にも激しく消耗します。

また、給水の失敗が後半の大失速に直結するので、レース中の取り損ないは絶対に許されません。同時に、スペシャルドリンクの意味合いが、冬のマラソンとは全く違ってくるので、その中身や量などを個々に研究し、当日に合わせて準備するのも相当なストレスになります。

それら以外にも夏のマラソンは、レース中に多くのストレスが選手を苦しめます。そのため、薄い紙をシャープにカットするカミソリのような切れ味よりも、太い枝を何度もたたいて切り落とし、刃こぼれしないナタのような切れ味が求められます。

さらに、夏のマラソンは多くのストレスに耐え得る強靭な精神力も要求されることにもなります。そして、肉体面と精神面のスタミナを同時に強化するには、やはり「量(距離)」が必須となります。6月も菅平高原において強化合宿を実施します。夏のマラソンに耐え得る強靭な肉体と精神を目標に、徹底的に鍛えます。

5月を走る・2

【5月を走る・2】新国立競技場において、9日にオリンピック、11日にパラリンピックのテストイベントが開催されました。まずは、開催にあたりご尽力いただいた関係者の皆様に御礼申し上げます。

さて、私は9日と11日の両方に選手帯同することができました。また、オリンピックの方は20時以降のスタート、パラリンピックの方は昼食前後のスタートと、昼夜の状況を確認することができた点は収穫でした。

また、選手の皆様にとっても、本番の会場で自分自身の競技を試せた点は何よりだったと思います。何事もそうですが、見るのとやるのでは全く違います。特に、ウォーニングアップを実施するサブトラックからスタートするまでの時系列に沿った動線は、その流れを経験しているか否かで全く違います。

パラリンピックなどの国際大会は、スタート前のいわゆる選手招集からスタートまでの拘束はかなり厳しく、拘束後は時系列的にグループで招集場所を移動していきます。そのため、経験の少ない選手にとっては拘束された後、とても不安な気持ちにもなります。

それは、国際大会において力を発揮できない要因のひとつとして見落としがちな点だと、個人的には思います。また、新国立競技場はもちろん、国際大会を開催する競技場はとても大きくて複雑な構造をしています。つまり、「この階段を上がればどこに出る?」、「このゲートをくぐればどこにつながる?」など、予め確認しておいた方が安心できる点は意外と多いのです。

今回のテストイベントは、それらの点も概ね確認することができました。同時に、今大会で見つかった改善点などは、当日までに修正されるでしょう。また、テストイベントと並行して、東京パラリンピック・マラソンコースの試走も実施することができました。

もちろん、試走と言っても信号を守り、歩道をゆっくりと走りましたが、コースの高低差なども確認することができました。こちらの方も一日かけて全コースを積極的に確認した選手もいました。同じコースを走っても選手ごとに勝負のポイントは異なるので、選手個々にそのイメージを持ちながら、有意義な時間を過ごせたと思います。

今週末は東日本実業団対抗陸上競技大会(視覚障がいの部)に出場し、その後から東京パラリンピックに向け、本格的な走り込みに突入していきます。

4月を走る・5

【4月を走る・5】今週は長野県上田市菅平高原で強化合宿を実施しております。約1年振りにここに戻ってきましたが、ここでトレーニングをしている選手やチームはまだ少なく、例年よりも寒く感じます。

この後、菅平高原での強化合宿は数回にわけて6月まで実施します。また、東京パラに向け、ここからは事務的なことや関係行事などが時系列的に進んでいきます。つまり、カウントダウンに入ってきたと言うことです。

選手にとって、9月5日のパラマラソンでメダルを獲得することが最大の目標ですが、まずは怪我や故障をせず、調子を上げていくことが課題となります。しかし、その前に東京パラ代表選手決定があります。

それは、ここまで一緒に切磋琢磨してきた仲間の中から外れる選手が出てくることでもあります。結果、東京パラ行きの船から降りてもらう選手が出てきます。もちろん、どの選手が代表でどの選手が外れるなど、現時点においてはわかりませんが、外れた選手は一旦退場していただくことになります。

ところが、東京パラまで時間はまだあります。そのため、調子の悪い選手は調子を立て直していくことは十分可能です。しかし、頑張ったら代表になれるか否かについては、難しい時期に入っており、その代表は自分自身で決められません。もちろん、自分自身で予測できている選手もいるかもしれません。

また、最後の最後までのぞみを捨てずに代表決定の吉報を待つことは大切です。しかし、自ら東京パラ行きの船から降りて、次の船(他の大会など)に乗りかえていく判断も大切です。それは最も難しい判断になりますが、次のパリパラリンピックは3年後です。

考え方によっては、東京パラに出場する選手よりもしっかりと準備ができるかもしれません。もちろん、考え方や価値観は個々に違いますが、自分自身が置かれている現状を冷静に分析し、この先どのような方向に舵を切るのかを考えるには良い時期かもしれません。

4月を走る・4

【4月を走る・4】先日の土曜日から1泊2日の日程で、強化合宿を実施しましたが、今回の対象選手は伴走者。すなわち、ガイドランナーです。ご存知のとおり、視覚障がいランナーは、一緒に並走するガイドランナーが必要な選手もいます。

一般的には、ガイドランナーはランニングができる方なら誰でもできるボランティアのひとつです。ところが、パラリンピックをはじめ国際大会を目指すような視覚障がいランナーの場合、かなりの走力(記録)を持っているので、誰でもできるという訳にはいきません。

よくある例として、視覚障がいランナーが、マラソンをサブスリー(3時間突破)で走れるのに、ガイドランナーの持ちタイムが、3時間10分。至極当然のことながら、一緒にマラソンを走るのは難しいと判断できます。

また、最初は視覚障がいランナーよりも高い走力を維持していたが、長年一緒に走るうちに視覚障がいランナーの走力が、ガイドランナーを上回ってしまう例もあります。実は、2012年ロンドンパラリンピック以降は、ガイドランナーが必要な視覚障がいランナーに対して、ガイドランナーは2人体制で挑むように変更しました。

それはガイドランナーの負担を少しでも減らすのと、1人のガイドランナーに万が一のことがあっても、2人体制ならもう1人が補欠的な役割を果たせます。つまり、1人の視覚障がいランナーに対し、2人のガイドランナーの意味は2人で1人ではなく、単独伴走が可能な走力を有する2人を確保することで、視覚障がいランナーにとっても安心感とゆとり(ガイドランナーが起因するトラブル防止)をもたせることなのです。

ご存知の方もいると思いますが、パラリンピックや国際大会においては、ガイドランナーにもメダルが授与されます。しかし、それには条件があり、1人のガイドランナーがスタートからゴールまで完全に単独伴走で走り切った場合のみ、メダル授与の対象となります。つまり、日本はガイドランナーを2人体制で挑むので、ガイドランナーのメダルは最初から放棄していることになります。しかし、それと引き換えにガイドランナーの走力を確実に担保していることにもなるのです。

ところが、物事は年数が積み重なっていくと、当初のいきさつや考えが薄れていくものです。最近は「2人のガイドランナーに万が一のことがあったら困るので、補欠のガイドランナーがほしい」と、そんな話も聞こえてきます。確かにその可能性は否定できませんが、前述したとおり「何で2人体制にしたのか?」の意味が違うのと、ルール上も2人までとなっているので、その要望にこたえることはできません。

視覚障がいランナーにとってガイドランナーは必須ですが、どんな人でも長年一緒に走っていると、単なる「走力の差」から「お互いの情」にほだされていく傾向が強くなっていきます。その結果、明らかにガイドランナーとしての走力が低下していても、「お互いの信頼関係」などと都合のよい方向に現実逃避していくケースは多く、ガイドランナーの走力不足によるレース中のアクシデントにもつながっています。しかし、その見極めと決断はいつの時代も難儀なのです。

4月を走る・3

【4月を走る・3】今年度1回目の強化合宿をいつもの千葉県富津市において実施しました。また、今回の強化合宿からトラック練習の比率を上げましたが、目的はスピード強化です。9月5日に予定されている東京パラリンピック・マラソンに向け、まずは短い距離のスピード強化からになります。

実は、今年に入ってから脚の不調を訴える選手が少し増えましたが、ようやく強化選手たちの足並みが揃ってきた感じです。選手としてハードトレーニングを継続していると、どんな選手でも必ずケガや故障の経験をします。

もちろん、それらを回避するために日々のケアや補強運動なども並行して継続しています。しかし、どんな選手にも「向上心」があり、常に記録を目指してトレーニング量や質を向上させている以上、ケガや故障を避けることはできません。

そもそもトレーニングは、「翌日に疲労が残らない強度では効果がなく、翌日に故障をしているような強度でも意味がない」と、その矛盾を数値化できそうですが、確実な指標となるものは見当たりません(私の経験上)。

日々のトレーニングにおいても心拍数を測定したり、血液検査を実施したり、早朝に尿比重を測定したりと、様々な測定や検査を平行していますが、どんな選手でもケガや故障を完全に防止することはできません。

また、ケガや故障に対する痛みの感じ方や反応が個々に違うので、見た目は同じような状態でも簡単に比較することが難しいのも事実です。具体例としては、見た目は何も問題ないと思っていても、自分自身で筋肉の張りや違和感を感じると、直ちにトレーニングを中断する選手がいます。

逆に、明らかに脚をかばいながら走っているにも関わらず、全く痛みがないと言い張る選手もいます。どちらも極端な例かもしれませんが、最終的に「痛いか?痛くないか?」は本人しかわからないのです。

また、ケガや故障を防止できても日常生活において、出勤中などに階段で転倒したり、自転車とぶつかったり、あるいはドアで指をはさんだりと、日々のトレーニングに支障をきたす事故やトラブルに巻き込まれる可能性も否定できません(こちらの方が意外と多い)。

至極当然のことですが、これから起り得ることをあれこれ心配しても仕方ありません。しかし、それらの防止策を考えることも必要であり、まずは9月までは経験の無いことや余計な行動を避けることも防止策のひとつになるでしょうか……。

4月を走る・2

【4月を走る・2】先日の3日から4日にかけて開催された東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ大会が駒沢陸上競技場において開催されました。まさに今年度のトラックシーズンの開幕です。また、同大会はパラ選手も出場できるように運営いただき、視覚障がい選手も多数出場しました。

まずは、大会開催にご尽力いただいた大会関係者の皆様に御礼申し上げます。

さて、同大会は事実上のシーズン開幕戦とあって、東京オリンピックを目指すトップ選手も多数出場し、どの種目も見ごたえのあるレースが繰り広げられました。特に、女子5000mで代表内定している田中選手のラストスパートは相変わらず見事でした。

しかし、4月の大会は全国的に強い風に記録を阻まれることが多く、今大会もホームストレートが強い向い風となり、残念ながら記録ラッシュとはなりませんでした。そんな中、男子パラ選手の井草選手(T37クラス)と岩田選手(T20クラス)の両選手が日本記録を更新し、大会に花を添えました。

特に、井草選手の男子1500m(T37クラス)は、東京パラリンピックの実施種目です。残されたチャンス(大会)は少ないですが、何とか東京パラリンピックに出場できる記録まで到達してほしいと願っております。

一方、この大会に出場した視覚障がい選手たちは、残念ながら自己記録を更新した選手はいませんでした。どの選手も調子は上がっていたのですが、強い風に最後まで苦戦しました。しかし、その中においても手応えを感じさせる走りを見せた選手も多数おり、次の大会につなげることができました。

あらためて、今年は昨年から延期になった東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。4月に入り、オリンピックの方は続々と日本代表選手が内定していますが、パラリンピックの方は、まだそれほどではありません。

特に、陸上競技については、オリンピックとは違い、最終的に何名の選手が日本代表に選出されるかの人数(国別参加枠数)が現時点においては確定していません(一部の選手は代表内定しているが)。

そのため、東京パラリンピックを目指している選手たちにとっては、「とにかく少しでも良い記録を残しておく」。現時点においては、それが日本代表に近づく唯一の道です。

記録を狙える大会も残り少ないですが、最後まであきらめずに「前へ!前へ!」と、進むしかありません。

4月を走る

【4月を走る】新年度がスタートしましたが、コロナの影響は続いています。引き続き感染防止策を徹底しながらのトレーニングになります。また、陸上競技はトラックシーズンの開幕です。

4月以降も各種ロードレース大会の多くが中止や延期になっていますが、トラックでの記録会や競技会の多くは開催される方向で調整しています。したがって、選手として記録に挑戦しているランナーにとってはありがたいことですが、ロードレース大会を中心に、記録以外の楽しみも目的にしている市民ランナーの皆様にとっては、厳しい状況が続きそうです。

市民ランナーの皆様にとってはモチベーションが上がらな状況も続きますが、継続してきたランニングをここでやめてしまうことは、何としても避けたいところです。

今更ながらランニングは専用の道具や器具を使うスポーツではありません。また、ランニングフォームなどの技術面を語る前に、そもそも走れるか(動けるか)否かが最初に問われます。つまり、ランニングは技術的な要素より体力的な要素を多く問われるスポーツとも言えます。

また、技術的なことは一度身につけると、いわゆる「身体が覚えている」状態が比較的長く続きます。一方、体力的な要素は休んだり、やめたりすると、その状態を維持すること自体もできません(一方的に落ちていくだけ)。

つまり、ランニングはどんな走力の人でもやめてしまうと、何も残らない残酷なスポーツとも言えます。

そんなこともあるので、モチベーションが上がらない市民ランナーの皆様にとっては今が正念場かもしれません。何とか少しでも継続し、「0」に陥らないよう、様々な工夫をしてほしいと願っております。

そして、今年度も富津合同マラソン練習会を中心に、そのモチベーションを支えるひとつになれるよう、微力ながら活動を継続していく所存です。新年度もよろしくお願いします。

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