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2013-03-06

絆・4

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【絆・4】平成24年度最後の盲人マラソン強化合宿を3月2日(土)から1泊2日の日程で実施しました。合宿開催場所は、いつもの千葉県富津市です。今回の強化合宿は、毎年恒例となっている「千葉県民マラソン大会」、10kの部にも出場しました。

そして、今年も大会関係の皆様方のご理解とご尽力により、特別招待選手として出場させていただきました。もちろん選手たちにとっては、マラソンに対するモチベーションを高める絶好の機会となりました。あらためて大会関係の皆様方に対し、厚く御礼申し上げます。

今回の同大会には3名の全盲選手が出場しました。北京パラリンピック日本代表選手の新野正仁選手、加治佐博昭選手と、期待の若手選手である谷口真大選手です。特に、谷口選手については、このブログで何度か紹介した選手でもありますが、今回も「34分46秒」の自己新記録でゴールし、世界へ更に一歩近づきました。

さて、仕事や家庭との両立が原則となる市民ランナーの方々からレース後によく次のような発言を耳にします。「〇〇が無いから走り込めなかった」、「〇〇が忙しかったから走り込めなかった」、「〇〇の予定が急に入ったから走り込めなかった」、等々…。皆さんは、いかがでしょうか?

実は、視覚障害者マラソン選手たちも同じように、「伴走者がいないから走れない」、「誰に伴走をお願いして良いかわからないから走れない」、「伴走者が急にキャンセルしたから走れない」、等々、同じような愚痴を良く耳にします。

谷口選手もかつては全く同じようなことを口にし、自らの行動が伴わない選手のひとりでした。ところが、昨年の2月ごろからロンドンパラリンピックを意識するようになり、谷口選手自身の発言や行動が前向きに変化していきました。

しかし、ロンドンパラリンピック代表には、あと一歩及びませんでしたが、その後も積極的な行動で、トレーニングやトレーニング環境を自ら追い求める姿勢をより強くしていきました。具体的な変化として、合宿やレース後はもちろん、日ごろから伴走者たちに対し、「〇月〇日は伴走をお願いできますか?」、「〇月〇日は練習に伺ってもよろしいですか?」、「〇〇大会で自己記録を狙うので伴走をお願いできますか?」、等々、間髪入れずに積極的な発言と行動で伴走者を確実にゲットし、それに伴って記録もグングンのびてきました。

※谷口選手は今大会の翌週にあたる3月9日(土)には、再び単独上京して我々の業界では有名な熱血伴走者と、マラソン特訓を実施予定です。

物事に対して、「積極的になりなさい」と、誰もが一度は耳にしたことがあり、理解もしています。ところが、それを行動に移すことは意外と難しく、できない理由ばかりを並べてしまうものです。特に、単調で変化の少ないマラソンにおいては、その傾向がより強いと感じます。

かくいう私も発言と行動が伴わない典型的なダメ選手でした。しかし、新年度からは谷口選手のように前向きな発言と行動を意識し、選手強化のお手伝いをしていきます。

引き続き、皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

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