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トレーニング計画・8

水曜日のアフターファイブに実施する練習として、前回まではインターバルトレーニングについて考えてきました。どんな練習でもそうですが、特にインターバルトレーニングについては、疾走する距離やリカバリー(休息)の組合せパターンが非常に多く、各自の走力や狙っているレースの距離等に対し、適切な強度と負荷になっているかどうかが重要なポイントとなります。

・・・と言いながら、実業団選手(プロ)や箱根を目指す学生選手達でさえ、常に適切な強度と負荷を保ったインターバルトレーニングを継続していくことは至難の業です。その点をしっかりと理解し、設定タイムやリカバリーに対し義務的にならず、その日の体調やモチベーションを最優先に、無理なく継続してほしいと思います。

さて、今回から水曜日のアフターファイブに実施するもうひとつの練習方法である、「ペース走(レースペースに近い)」について考えていきます。はじめに、日曜日に実施する距離走と今回のペース走とは、いったいどんな風に違うのでしょうか?そんな疑問を持っている方も多いかと思いますが、いかがでしょうか?

実は、はっきりとした定義のようなものは難しく、一般的に言うと概ね20k以上の距離をある一定のペースで走ることを距離走と表現することが多いように感じます。また、ペース走は距離走と同じようにある一定のペースで一定の距離を走るのですが、そのペースは距離走より速く、距離も20k程度までのケースが一般的です。

ペース走をもう少し具体的に言うと距離走の時より設定タイムも速くなり、至極当然ですが会話をしながら走り続けることは難しくなります(笑)。逆にインターバルトレーニングのように心拍数が一気に上がり疲労困ぱいで動けなくなるようなこともありません。つまり、ペースを一定に保って長時間走り続けられるギリギリのペースになります。※専門的には、乳酸が発生しているものの体内にはほとんど蓄積されない状態で、有酸素運動と無酸素運動の境目に近いペースと言われています(AT値/ATペース)。

簡単にまとめると、日曜日の距離走はかなりのゆとりを持ったペースを指し、マラソンの距離をしっかりと走りきるための脚とスタミナを養成することが主な目的となります。一方、水曜日のペース走はマラソンの目標タイムに対し、そのペースをできるだけ余裕を持って楽に走れるようにしていくことが目的となります。※専門的に言うと、ペースを上げても乳酸が蓄積しない地点のレベルを上げること(AT値を上げる)。

よって、水曜日のアフターファイブに実施するペース走は、単純に一定のペースで走ることが目的でなく、ある程度の余裕を持って走れるスピードの限界値(AT値)を引上げることが目的となります。その結果、ペースアップしても疲労が蓄積しにくい身体となり、実際のマラソンレースでは、目標の設定ペースでも楽に走れるようになります。※もちろん個人差も大きく、全員が一律同じ結果になりませんので予めご了承下さい。

次回からは、もう少し具体的な走行距離や設定ペースについて考えていきます。

つづく。

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