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期分け・57

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【期分け・57】前回、AT値(無酸素性作業閾値)やLT値(乳酸性作業閾値)を高めることは、マラソンの記録短縮につながると、話しをしました。今回は、それぞれの数値を高める具体的なトレーニング方法を考えていきます。

では最初に、乳酸が一気に増加してくるスピードとはどこを指すのでしょうか?また、それはどんな感覚なのでしょうか?

至極当然の疑問として最初に誰もが思う疑問であります。同時に、マラソン歴の長いベテランランナーにとってもよく理解できない点だと思います。その最も大きな理由のひとつが、AT値やLT値と言ってもそれは「閾値」であり、「ゾーン」を指すからです。すなわち、マラソン経験の豊富なランナーがこれまでの経験や実績を元に次のマラソントレーニングを開始しても、そのときの調子やコンディション等によってそれらの数値も常に変化しているからなのです。

と、言いながらやはり目安となるスピードを導いておく必要はあります。そして、効率的なマラソントレーニングを積み上げていく上で様々な数値が必要不可欠になります。しかし、大切なことは、これらの数値を参考にしながら常に、「自分自身の身体と対話する能力を高める」ことが、トレーニングの目的であり基本になります。したがって、それぞれの数値もその都度、微調整する必要があることを、はじめに理解しておく必要があると考えます。

さて、前置きが長くなりましたが、これから具体的なスピードを考えていきます。何度かこのブログにも記載しましたが、マラソンの自己記録を更新していく上でスピードの目安となる距離があります。もちろん、様々な距離があり、どれが正しいか否かを簡単に決めることはできませんが、今回のAT値やLT値を高める上で目安とする距離を「5k」で考えていきます。

ここでもう一度、5kの記録とマラソンの記録との関係を振り返っておきます。

◆関係1).10kの記録≒5kの記録×2倍+1分。◆関係2).マラソンの記録≒10kの記録×4.5倍~5.0倍。

全てのランナーに上記の関係式が成り立つとは言い切れませんが、走歴を重ねていくとほとんどのランナーがこれに当てはまってきます。逆に大きく食い違っている場合は、そもそも5kや10kのような短い距離を走ることがほとんどなく、ハーフ以上の距離がメインになっているランナーと想像できます。特に、学生時代以前に競技経験がなく社会人になってからランニングをはじめた市民ランナーの多くは、このケースに当てはまるのかもしれません。しかし、これから話しを進めていくAT値やLT値に関しては、この5kやそれよりも短い距離の記録がとても重要になっていきます。※5kのタイム計測は、定期的に実施することを推奨します。

つづく。

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