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期分け・77

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【期分け・77】前回は、「ゆっくり長く走るトレーニング」の効果について考えました。今回から「ゆっくり長く走るトレーニング」を、どのような頻度で、どのタイミングで実施していくかを考えていきます。

はじめに、毎度のことですが、「ゆっくり長く走るトレーニング」が絶対ではなく、様々なトレーニング方法が存在していることを、まずは再認識してほしいと思います。

既に何度も話しておりますが、「絶対に速くなるトレーニング」は存在しません。つまり、ランナーの数だけトレーニングパターンやノウハウは存在し、どれが正しいとか間違っているかの判断は簡単にできません。更に、「ゆっくり長く走る」ことを真っ向否定し、記録を残しているランナーもいます。もちろん、「ゆっくり長く走る」だけで、5kからマラソンまで全ての自己記録を更新したランナーも実在します。

では、何を目安に判断すれば良いのでしょうか?

ポイントは、「記録の確率(平均値)」です。具体的な例で話しをすると、あるトレーニングパターンを実施することで自己記録を更新したとします。そして、その後も同様のトレーニングパターンを継続し、狙った記録を再びマークできているか否かです。

マラソンは、量や質は別にして、大なり小なり走り込まないと完走すら難しいスポーツです。ところが、マラソンほど当日の天候やコンディションに結果を左右されるスポーツも珍しいと感じます。つまり、たまたま当日の天候やコンディションが良く、たまたま風向きも追い風となり、たまたま同じペースのランナーと競い合い、たまたま自分自身が予想しなかった好記録をマークしてしまう例は意外に多いのです。もちろん、逆もありますが…。

このように、マラソンの記録はトレーニングの量や質に影響される部分と、当日のコンディションに影響される部分とが存在します。そして、私のこれまでの経験からは、マラソンの記録は当日のコンディションに左右される確率の方が、かなり高いと感じます。

だからこそ、マラソンは2回目以降の「記録の確率(平均値)」を見ていく必要があるのです。特に、次の3つについては、ランナー毎に段階(成長)を追いながら確認していく大切な指標になります。

◆指標1:成功した次のマラソンでも目標の記録に到達できたか否か。◆指標2:1年間を通じてコンスタントに目標タイムでマラソンを走れたか否か。◆指標3:2年以上、コンスタントに目標タイムでマラソンを走り続けているか否か。

そして、上記3つの指標を達成するために共通していることは、「怪我や故障をしない身体づくり」となります。冒頭にも記載したとおりマラソントレーニングに絶対はありません。少ないトレーニングでも自己記録を手にすることは可能かもしれません。

しかし、マラソンは当日のコンディションに大きく左右されるスポーツなだけに、安定したパフォーマンスを発揮するためには、どんな天候や状況にも対応可能な「心と身体」が必要不可欠になります。つまり、「ゆっくり長く走るトレーニング」を取り入れることは、それらを強化し、安定したパフォーマンスを発揮するための効果的なトレーニングパターンのひとつになるのです。

以上、前置きが長くなりましたが、あらためて次回からは具体的なトレーニングパターンを考えていきます。

つづく。

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