【秋の走り込み・6】前回、10月は積極的に30kから40kの距離走を実施することを推奨しました。既に、何度かこのブログでもこのテーマについては取り上げておりますが、とても重要なポイントなのであらためて考えていきます。具体的には距離と設定ペースがポイントになります。
特に、設定ペースについての考え方や実施方法については様々で、どれが適切かの判断は難しいことは事実です。しかし、多くの市民ランナーが失敗するパターンとしては、やはりレースペース以上の設定タイムで距離走を繰り返して怪我や故障をしてしまうケースではないでしょうか。
つまり、目標タイムを達成するためには、目標タイムのペースで繰り返し走り込む方法です。その考え方としては否定できませんが、長い距離を何度も繰り返し走り込んでいくマラソントレーニングとしては怪我や故障のリスクが高まるだけになります。
では、実際の設定ペースはどのように考えるのでしょうか?
最も重要なポイントは「ゆとり」です。あらためて言うまでもありませんが、マラソンの設定タイムは、駅伝やトラックレースのように最初からトップスピードで走っていきません。逆にゆとりのあるペースでスタートしていくのがマラソンです。この点が重要なポイントになります。
例として、マラソンの目標タイムが3時間以内(サブスリー)を目指している方のレースペースは「4分15秒/k」となります。したがって、このペースを基準に距離走のペースを導きます。
そして、これまでの経験等もふまえて3時間以内が目標の場合、適切なトレーニングペースのひとつとして「4分30秒/k」を推奨しています。また、更にゆとりを持って「5分00秒/k」まで落としたペースで30kから40kの距離を走り込んでいくこともスタミナ養成には効果的です。
もう少し別の見方をすると、マラソンの目標タイムに対して「85%から95%程度」の強度で走り込んでいけば良いことになります。そして、この考え方はマラソンの目標タイムが4時間(サブフォー)前後あたりまでは、とてもわかり易い指標となります。
もちろん、4時間以上のタイムが目標の方でも問題ありませんが、レースペースが遅くなってくる分、距離より時間を軸にした走り込みにシフトする方法も有効な選択肢となってきます。
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