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スピード養成期

H27-5-5 022

【スピード養成期】前回も話しましたが、最近は1年間を通じてマラソン大会が全国各地で開催されており、季節に関係なくマラソンに出場することが可能になっています。

そのため、単に全国のマラソン大会を走り、大会毎のコースやその景色等を楽しみつつ完走が第一の目的である方なら年間を通じて楽しめる時代です。ところが、マラソンの完走ができるような持久力が身に付いてくると、単に完走目的で走っていた方でもだんだんと記録短縮を意識するようになっていきます。

すると、次回のマラソンは「4時間突破を!」と、言ったように目標が完走からタイム短縮にシフトして行き、それぞれの試行錯誤がはじまります。この時、これまで同様、年間を通じて毎月のようにマラソンを走り続けることでタイム短縮を目指す方もいるでしょう。

逆に目標タイムから5キロ毎の設定タイムを導き、その設定タイムどおりに走ることで目標タイムを目指す方もいるでしょう。このように、ランナー毎にそれぞれの方法でマラソンの記録短縮を目指していきます。

ところが、どのレベルのランナーであっても、それぞれの走力毎の壁が必ず出てきて、簡単に短縮できた記録もやがて頭打ちになっていきます。この点は、実業団選手や学生選手においても同様で、右肩上がりに記録をずっと短縮できる人はいません。

そのため、多くの実業団選手や学生選手たちは、最初にトラックや駅伝等でスピードを高め、少しずつ距離をのばしてマラソンに到達する流れで走り込みを継続していきます。一方、多くの市民ランナーの場合、最初からマラソンを完走できる持久力を身に付ける逆のパターンが一般的です。

もちろん、マラソンの場合、最も重要な要素は長い距離を走り続ける持久力であるのは言うまでもありません。すなわち、まずはマラソンを完走できる持久力を身に付けることが第一になります。しかし、市民ランナーの方も上記したように完走からタイム短縮へ目標がシフトしていくと、目標タイムを達成するためには、速く走る要素が加わって行きます。

つまり、実業団選手や学生選手たちのように最初からスピードを高めていなかったとしても、マラソンの記録短縮を目指していく以上、市民ランナーの方も必ずどこかでスピードを高める要素が不可欠になって行くと考えます。

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