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冬を走る・5

【冬を走る・5】先日の大阪国際女子マラソン大会は、松田瑞生選手が大会新記録で優勝しました。また、同大会には富津合同練習会で切磋琢磨してきた女性市民ランナーの皆様も多数参加し、最後まで力走してくれました。そしてなにより、厳しい状況下にもかかわらず、大会開催にご尽力いただいた関係者の皆様には、あらためて御礼申し上げます。

さて、ご存知の方は多いと思いますが、松田瑞生選手が達成した大会記録については、「男女混合レースの部」と但し書きがつきます。つまり、大阪国際女子マラソン大会は前回大会から男子選手のペースメーカーをつけたこともあり、大会の扱いが女子ではなく、今回も男女混合大会扱いとなったのです。

したがって、大阪国際女子マラソン大会の大会記録は2つ存在することになります。ひとつは、女子選手のみ(ペースメーカーも含め)で実施してきたときに達成した「野口みずき選手の2時間21分18秒(2003年)」。そして、男子ペースメーカーがつくことによって、男女混合レース扱いとなった昨年からの記録です。

同様に、日本記録も厳密には2つ存在します。野口みずき選手の持っている「2時間19分12秒」は、男女混合レースでの日本記録となり、女子のみのレースで達成した日本記録は、一山麻緒選手が2020年の名古屋ウィメンズマラソン大会で達成した「2時間20分29秒」。

さらに、女子世界記録も男女混合レースでの世界記録は、「2時間14分04秒」。女子のみの世界記録は、「2時間17分01秒」となっています。もちろん、男子にかんしては、2つの記録はありませんが……。

また、今大会でも話題になった「男子のペースメーカー」については、現状のルール上では問題なく、ペースメーカーが走れる距離の規制もありません。あるのは、途中でペースメーカーが代わることができない点です。つまり、「ペースメーカーはスタートから行けるところまで」となるので、5kごとにペースメーカーをかえることはできません。

そのため、男子のレースについては、相当な実力者がペースメーカーを引き受けたとしても「ハーフから30k前後」が目標設定タイムの維持を保証できる限界になるでしょう……。一方の女子は、2時間10分前後でマラソンを走れる男子選手ならゴールまで余裕で並走することは十分可能です。

先日の大阪国際女子マラソン大会は、40k過ぎまで男子のペースメーカーが並走していたので、なかには違和感があるとの意見も散見されましたが、ルール上は特に問題ないといえるでしょうか。

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