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2023冬を走る・2-10

【2023冬を走る・2-10】伝統の別大マラソンが開催されました。大会当日は、悪天候が懸念されていましたが、選手や関係者の願いが天に届いたようで、スタート前には雨も上がりました。もちろん、レース中も天候は安定し、逆にマラソン大会としては絶好のコンディションだったでしょうか。

そんな中、ブラインド選手たちも参戦し、T11クラスの和田選手が期待通りの快走を見せ、自身の持つ同クラスの世界記録を更新する「2時間23分27秒」でゴールしました。まずは、大会開催にご尽力いただいた関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

さて、別大マラソンは新人の登竜門として多くの若手選手を輩出してきました。今大会も国内の若手選手たちが快走していました。一方、市民ランナーたちにとっては憧れの大会でもあり、老若男女問わず、今年も多くのランナーが快走していました。

特に、「2時間30分突破」や「2時間50分突破」などを目指すグループや、いわゆる「サブスリー」を目指すグループは最後まで熱い走りを見せていました。そして、これも毎年のことですが、それらのグループで競い合ってきたランナーたちのゴールにはドラマがあります。

沿道から応援していると、前述した各グループが集団でペースを刻みながら5k毎のポイントを正確に通過していきます。もちろん、誰がペーサーをしているとかでなく、まるで申し合わせたように、集団の力で正確に突き進んでいくのです。

しかし、30kを過ぎてくると、力尽きてくるランナーたちも……。そんなときは、お互いに励ましあい、何とかペースを刻みながら後半を粘り倒していきます。まさに「チーム戦」です。そして、最後は競り合うことで残りの力を絞り出し、競技場まで戻ってきたランナーたちは、感動のゴールとなります。

また、先にゴールしたランナーたちは、グループから遅れた仲間を「残り50秒だ!」などと声を振り絞り、ゴール地点で最後まで応援します。もちろん、その姿を見ている私も手に汗を握ります。そして、ゴール後に同じグループで走った仲間たちと抱き合って喜ぶ姿や、涙を流して歓喜する姿は、毎年のことながら感動的です。

ところが、意外にも同じグループで競い合ったランナーたちは、所属先も年齢も全く違い、日ごろは特に面識のない関係と思われます。しかし、マラソン大会に出場すると、いつも同じ目標タイムの集団で競い合い、励ましあうことで、自然と固い絆で結ばれるのです。

マラソンは個人競技と言われていますが、マラソンこそ究極の団体競技だと感じる瞬間でもあります。そして、日々のトレーニングを含め、仲間との切磋琢磨こそが、マラソン飛躍のカギであると……。

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