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マラソン

マラソンのスピードについて

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【マラソンのスピードについて】4月からはトラックシーズンに入ります。いわゆる「スピード養成期」と言われる期間に該当します。一方で、年間を通じて全国各地でマラソン大会は開催されているので、市民ランナーの多くは、ハーフマラソンやマラソンをそのまま走り続けます。

ところが、4月からは気温や湿度も一気に上がり、マラソンはもちろんですが、ハーフマラソンを走るにも厳しいコンディションとなっていきます。既に何度も話しているとおり、市民ランナーの方々もこれからの時期は、単にスピード強化だけでなく、健康や安全上の視点からも10k以下の短い距離のレースを積極的に走ることをおすすめします。

では、あらためてマラソンに必要なスピードとは、具体的に何を指すのでしょうか?

実は、これについての定義や決まりはありません。まさにそれぞれがマラソンに必要と思っている距離やそのスピードになるのです。そこで今回からマラソンに必要なスピードについて考えていきます。もちろん、私の経験や考えに基づく内容になりますので予めご了承願います。

はじめに、男女それぞれの5千メートル、1万メートル、マラソンの世界記録及び日本記録について確認しておきます。

■男子世界記録:12分37秒/5千メートル、26分17秒/1万メートル、2時間2分57秒/マラソン。■女子世界記録:14分11秒/5千メートル、29分31秒/1万メートル、2時間15分25秒/マラソン。■男子日本記録:13分8秒/5千メートル、27分29秒/1万メートル、2時間6分16秒/マラソン。■女子日本記録:14分53秒/5千メートル、30分48秒/1万メートル、2時間19分12秒/マラソン。

次に、それぞれの記録の関係について数式にすると、概ね次のようになります。

■1万メートル≒5千メートル×2倍+1分。■マラソン≒1万メートル×4.5~4.8倍。

これを上記した記録に当てはめてみます。

■男子世界記録:12分37秒(5千メートル世界記録)×2倍+1分=26分14秒≒26分17秒(1万メートル世界記録)、2時間2分57秒(マラソン世界記録)=26分17秒(1万メートル世界記録)×4.68倍。■女子世界記録:14分11秒(5千メートル世界記録)×2倍+1分=29分22秒≒29分31秒(1万メートル世界記録)、2時間15分25秒(マラソン世界記録)=29分31秒(1万メートル世界記録)×4.59倍。■男子日本記録:13分8秒(5千メートル日本記録)×2倍+1分=27分16秒≒27分29秒(1万メートル日本記録)、2時間6分16秒(マラソン日本記録)=27分29秒(1万メートル日本記録)×4.59倍。■女子日本記録:14分53秒(5千メートル日本記録)×2倍+1分=30分46秒≒30分48秒(1万メートル日本記録)、2時間19分12秒(マラソン日本記録)=30分48秒(1万メートル日本記録)×4.52倍。

以上のようになりますが、5千メートルと1万メートル、更にマラソンとの記録には密接な関係があります。

最終調整

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【最終調整】マラソンブームのきっかけを作った「東京マラソン」まで2週間を切りました。そして、翌週は「びわ湖毎日マラソン」、更にその翌週は「名古屋ウィメンズマラソン」と、注目の大会が続きます。

同時に、それら3つのマラソンは、リオ五輪マラソンの日本代表選考レースにもなっており、目の離せないレース展開が期待されます。そして、リオ五輪を目指しているエリート選手はもちろん、市民ランナーの皆様方も最後の調整に入っていく時期でもあります。

既に、調整については何度も取り上げてきましたが、最も重要なので再度確認します。

調整の基本は休養です。まずはしっかりと疲労を抜いて体調を整えていくことが第一となります。しかし、どんなに強い選手でも大会前は様々な不安が頭をよぎります。そして、その不安な気持ちが身体を突き動かし、思いがけない行動をするランナーは意外と多いのです。

例として大会1週間前に慌てて長い距離を走りこんだり、急にスピード練習をしたり…。さらには、経験のない治療を受けたり、試したことのないサプリメントを飲んだり…。皆さんは、いかがでしょうか?

また、調整の基本は休養であることは誰もが知っていますが、それを実行するには相応の勇気と決断が必要でもあります。同時に、様々な不安や期待が入り混じる調整期の感情をいかにして自分自身でコントロールしていけるかは、最も重要な調整のポイントであると考えます。

つまり、最終調整を難しく考えたり、経験のないことを実行する必要はありません。もっとシンプルに考え、軽めに実行することが大切です。

そして、「迷ったら休養」です。

秋の走り込み・9

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【秋の走り込み・9】11月に入り、朝晩の冷え込みも一段と厳しくなってきました。いよいよ本格的なマラソンシーズンに突入です。さて、思い返せば夏の暑い季節も地道に走り込み、9月以降は30kや40kの長い距離を走り込み、マラソンに必要なスタミナを十分に蓄えてきました。

しかし、不思議なことにマラソンの結果は様々です。それどころか、目標タイムに到達できなかった市民ランナーの方が多いのではと感じます。なぜなら前回のブログに記載した失敗パターンに陥る市民ランナーが想像以上に多いからです。

そこで、今回からそれらの失敗パターンを防止するための具体的なポイントを考えていきます。

はじめに、10月までの走り込みと、11月に入ってからの走り込みの違いについてですが、簡潔に言えば量から質への転換です。まずはこの点が大きく異なり、この点が重要なポイントになります。

つまり、10月までの走り込みは、距離を走りるために設定ペースを落として距離走やペース走を実施してきました。ところが、11月に入り、狙ったマラソン大会が視野に入ってきた段階においても同様に走り込むと、至極当然のことながら疲労が抜けなくなります。

そのため、目標タイムを達成するためには、狙ったマラソン大会の概ね1ヵ月前からいわゆる「調整」が必要不可欠になります。これにより、10月までの走り込みで蓄積された疲労を抜いて、調子を引き上げることができます。これが、調整の基本的な考え方であり、最大の目的となります。

では、11月に入ったら練習量を落として単に休養すれば良いのかと言うと、そう簡単なことではありません。ここでもうひとつ重要な点は、狙ったマラソン大会の当日に調子を合わせることです。

確かにこれまでしっかりと走り込みを継続してきたランナーが、一気に休むと調子も一気に上がります。しかし、その調子の上がり方をコントロールしなければ狙ったマラソン大会において、目標タイムを達成することは難しくなります。

この点が調整の最も難しい点であり、世界を目指す選手や箱根を目指す学生選手たちも、実はこの調整で大会当日の明暗を分けたりするのです。

秋の走り込み・5

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【秋の走り込み・5】いよいよ10月に入りました。この10月は気候的にもランニングに適しており、多くの市民ランナーもマラソンに向けた本格的な走り込みに移行していくのと同時に、本格的なマラソンシーズンに入っていきます。

また、全国各地でマラソン練習会やランニングイベントも盛んになってきます。特に、マラソン練習会はそれぞれのクラブチームで仲間たちと走り込む一般的なスタイルから、希望者ならどなたでも参加できるイベント的なスタイルまで様々です。単独で長い距離を走り込むのは精神的にも厳しいと感じる市民ランナーの方は多いので、これらのマラソン練習会は大いに活用してほしいと思います。

かくいう私も千葉県富津市富津公園において、ほぼ毎週日曜日にマラソン練習会を開催しております。そして、驚くのは県内に在住の方より都内をはじめ県外から参加される方が多く、逆にマラソン練習会を主宰している私どもの方が刺激を受けます。

さて、マラソン練習会のメインは距離走やペース走です。距離なら30kから40kを走り込むスタイルが一般的ですが、「市民ランナーが実業団選手や学生選手たちのように長い距離を走り込んで問題ないのか?」との質問をよく受けます。

とても良い質問であり、とても難しい質問でもあります。単に制限時間内のマラソン完走を目標にするなら週末ごとに30k以上の距離を走る必要は無いかもしれません。しかし、4時間や3時間突破等の具体的な数値目標を掲げてマラソンに挑戦する市民ランナーの方は、ある程度の距離を走ることが必要になってきます。

実業団や学生選手は、走ることを専門としているので、最低でも早朝と午後の2回/日は走ります。したがって、マラソンを目指していない選手でも相当な距離を走り込むことになります。そのため、特に40k走等を実施していない選手でもマラソンを好記録で走り切れてしまうケースは多々あります。※初マラソンで好記録をマークするケース等。

一方、市民ランナーの多くは月間走行距離に換算すると約300kから400k程度も走り込めれば十分ですが、マラソンが専門でない実業団選手や学生選手の半分程度にも満たない計算になります。

もちろん、彼らとの単純比較はできませんが、絶対的な走行距離が不足している市民ランナーだからこそ、逆に週末を活用した距離走は必要不可欠と考えます。

秋の走り込み・4

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【秋の走り込み・4】ゆとりを持って走り込んで、本当に調子が上がってくるのか、多くの市民ランナーは不安になってきます。と、言いながら前回話したように、無理に設定ペースを上げたり、距離をのばすのは危険です。

そこで、10月以降の本格的な走り込みにつなげる意味でも、調子を引き上げるためには何かが必要になってきます。単に、気温が更に下がって走り易いコンディションになるのを待つだけでなく、積極的に体調を引き上げていくためのポイント練習が必要です。

その方法としては、様々な角度から考えていく必要もあり、まずは補助的な方法をいくつか上げてみます。

■補助1).基本動作(ドリル)やストレッチを積極的に取り入れる。■補助2).軽い筋トレや補強運動を定期的に実施する。■補助3).専門のマッサージ等を受け、心身のリフレッシュをはかる。

以上の3点は、ランニングと少し違う角度から調子を引き上げる手段としてどれも効果的です。そして、これらは年間を通じて継続することで更に効果が増してきます。

では、ランニングの視点から考えた具体的なトレーニングを上げると次のような方法が考えられます。

■トレーニング1).200mから400m程度のショートインターバル。■トレーニング2).3000m以下のタイムトライアル。■トレーニング3).8k程度までのビルドアップ走。

これまでの経験から調子を引き上げていく目的としては、上記3つは効果的です。特に、200mのショートインターバルと1000mを全力で1本走るトレーニングは手軽で、調子を判断する意味でもおすすめです。

手足を速く動かそうとする時、脳から脚に指令がでますが、この時期はその指令がうまく脚に伝達できません。そこで、短い距離を一気に駆け抜けるような強い刺激を入れると、筋肉や心肺だけでなく神経系にも刺激が入って効果的です。

単独で実施するには難しいインターバルトレーニングも1000mを1本だけなら我慢する時間も数分以内と誰でも走れます。そして、それだけでも十分に強い刺激が入り、体調や調子を引き上げることにつながるのです。

秋の走り込み・3

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【秋の走り込み・3】9月も後半に入ってきましたが、今年は例年のような残暑は和らいでいるような感じもします。しかし、9月は暑かった夏と本格的な秋とのはざまとなり、日中は気温が高くても朝晩の冷え込みを確実に感じてきます。

したがって、自分自身の調子をつかむのが難しく、そのまま本格的なマラソンシーズンに突入してしまうケースも意外と多いのです。それを防止するためにも大切なことのひとつとして気持ちにゆとりを持ち、焦らないことです。

そこで失敗を防止するため、具体的な9月の走り込みポイントを、これまでの経験からいくつかあげてみます。

■ポイント1).距離走は最大でも30k程度までとし、ゆとりを持つ。■ポイント2).距離走の設定タイムは、10月以降の設定より10%から15%程度遅くし、ゆとりを持つ。■ポイント3).ポイント1や2でも厳しいと感じたら迷わず、LSDに切り替える。

以上のようにポイントは「ゆとり」です。7月から8月までの暑い夏をしっかりと走り込めた方は、疲労が出てくるので思うようにスピードも上がりません。逆に9月から走り込もうとする方にとっては、残暑もあり思うように走り込めません。

つまり、9月は量や質を一気に上げていくのは意外と難しいことを理解し、逆にゆとりを持って走り込んでいくことが重要なポイントなのです。具体的には、夏に走り込んだ方は、疲労を抜いて体調を整えることを軸に。一方で、これから走り込みをする方は、身体をならす意味でも一気に上げない。

まずは、「心と身体」にゆとりを持って走り込んでいきましょう。

夏の走り込み・6

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【夏の走り込み・6】今回は、暑さ対策の2つ目について考えていきます。

■暑さ対策2).距離より時間で走る。

ほとんどのランナーたちが、どの程度走ったかを表す場合、普通は「何キロ走った」と言います。もちろん、マラソンをはじめほとんどの大会はキロ表示されるので、至極当然のことでもあります。つまり、どれだけ走ったかの指標を「距離」で表現しています。

一方、同じ距離を走った場合でもペースや天候によって身体へのダメージは違ってきます。特に、同じ距離を指標にしても気温や湿度が高くなってくる夏の場合、次のようなデメリットが生じる可能性が高くなります。

■デメリット1).暑いので後半は大きくペースダウンする。■デメリット2).暑さに体力を消耗し、最後まで走りきれない。■デメリット3).調子よく走れていた時の体感と、暑い中でのギャップが大きすぎて自信をなくす。

今更ながら人は誰でも距離を目安にし、その距離にかかる時間(スピード)で考えていきますが、上記したように暑さの中ではそれが計算どおりにいきません。ところが、暑さに負けまいと更に頑張ることで状況はますます悪化し、肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けてしまうケースは意外と多いのです。

そこで、夏の走り込みは、頭の中を一旦リセットし、走り込みの指標を「距離」から「時間」に切り替えることを推奨します。つまり、距離やスピードを一旦忘れて、単に時間で走るのです。具体的には「何キロ走った」から「何分走った」へのシフトです。

■メリット1).速くても遅くても同じ時間ならスピードを落として走るようになる。■メリット2).ゆっくりペースで走るとゆとりができるので、おのずと自身の身体やフォームを意識するようになる。■メリット3).ゆっくり長くはしることで故障や怪我の防止にもなる。

そして何より、ゆっくり長く走ることでマラソンに必要な血管系の強化にもなり、秋のマラソンに向けた「脚つくり(土台つくり)」につながります。

但し、逆にゆっくり長く走ることが、上手くできない方も意外と多く、慣れるまで相応の時間を要するケースもあります。しかし、ゆっくり長く走れるようになれば、年間を通じてマラソンに必要なスタミナを維持向上させていくことが容易になります。

是非とも身につけてほしいトレーニング方法です。

ロンドンマラソン

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【ロンドンマラソン】4月26日(日)は、ロンドンマラソンが開催されます。同大会は、世界的にもメジャー大会のひとつになっており、一般市民ランナーから世界のトップランナーたちがロンドンの街を駆け抜けます。

そして、今年のロンドンマラソンは、IPC世界陸上競技選手権大会(障がい者陸上)のマラソン部門も同時開催されます。もちろん、日本からも選手をエントリーしており、視覚障がい部門と車椅子部門に出場します。

また、今回の成績は来年開催されるリオ・パラリンピックの国別出場枠に直結する最も重要な大会でもあります。

日本からは、選手16名、スタッフ16名を同大会に派遣し、まずは全員が無事にロンドン入りしました。もちろん、各選手の調整も順調です。

スタートまであと2日ですが、「休養第一」に最終調整し、26日は「メダル」を目指します!

皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願い申し上げます。

雨天決行

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【雨天決行】ランニングブームの火付け役となった東京マラソンが、いよいよ迫ってきました。同時に、3月のマラソンに向けても最後の走り込みに入っており、とても重要な時期に突入しておりますが、1年で最も寒さの厳しい季節でもあります。そのため体調管理も難しく、風邪やインフルエンザはもちろんですが、怪我や故障もおこし易い時期なので十分な注意が必要です。

特に、この時期の天候不順は冷雨や雪と言った厳しいコンディションに直結するので、計画どおりにトレーニングを実施するかの判断も難しい状況となります。既にご存知のとおり、マラソンは屋外スポーツのため、原則として天候不順による中止がありません。したがって、狙っていたマラソンが雨天の場合、嫌でも雨中を走ることになります。

そのとき、「雨天で走るのは初めて」何てことでは、記録を狙うどこではありません。やはり、雨天時に雨中でのトレーニングは必要と言えます。特に、スタート前に「雨は嫌だ」と思うか、「雨は心配ない」と思えるかでは、スタート後の走りにも大きく影響します。

そこで雨中でのランニングについての主な注意点をいくつか考えてみます。

◆注意点1).雨中でのウェアーやシューズ。◆注意点2).雨中でのトレーニング内容。◆注意点3).雨をしのげる場所を予め確保。

他にも細かい点はありますが、主な注意点としては上記3つになります。それでは、それぞれについてもう少し補足します。

◆注意点1).ウェアーについては、逆に厚着にならにように注意が必要です。具体的には水を吸収しても重くならない素材のロングTシャツ、ロングタイツ等を推奨します。そいて、その上に比較的防水性の高いブレーカー類を直接羽織るだけでも十分と考えます。またはコンビニで売っている雨合羽も意外と効果的です。シューズについては新品より少し履き古したシューズが良いでしょう。他にも帽子、更には安全を確保する意味でも明るい色を心掛けてほしいと思います。

◆注意点2).トレーニング内容については、一度走り出したら途中で止まったり、休息を挟むような内容は避けた方が良いと考えます。なぜなら身体を冷やす要因にもなるからです。特に、走歴の浅い市民ランナーの方は、いわゆるインターバル等のスピード系トレーニングは避け、ロングジョグやビルドアップ走を推奨します。

◆注意点3).雨をしのげる場所の確保についてです。雨中で走ることと矛盾しますが、特に今の季節はみぞれ混じりの冷雨になったりします。そんな中、無理に屋外で走ったがために体調を崩すケースもあります。したがって、雨天時に雨をしのげる体育館やアーケードのある場所を予め把握しておくことは安心感にもつながります。

そして、更に大切なことは、雨中で走った後の対応です。身体を冷やさないことはもちろんですが、身体の手入れも十分に実施するようにしましょう。

別府大分毎日マラソン

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【別府大分毎日マラソン】先日の2月1日(日)に開催された伝統の別大マラソンに、今年も応援に行くことができました。選手でもない私のような立場でも一緒に現地の雰囲気を味わえることは、本当に幸せと感じます。あらためて、選手たち(市民ランナー)に感謝です。

さて、伝統の別大マラソンは市民ランナーや女性ランナーにも間口を広げ、すっかり定着してきました。その結果、「新人の登竜門」と言われてきたこの大会に相応しいかたちで復活してきたと感じます。

この大会は、2010年大会の2時間20分以内完走者数は22名、2時間30分以内完走者数は39名、更に2時間40分以内完走者数は160名でした。ところが、女子の部が設定された翌年の2011年大会は13名、40名、147名と、それぞれの記録別完走者数は部分的に減少しました。

もちろん、マラソンの記録は当日のコンディションに最も左右されるので、各大会を単純に比較することはできません。しかし、上記の記録別完走者数で比較すると、2012年大会以降については、どの大会も2010年の実績を上回る成果を残しています。

特に、今年の大会は2時間40分以内の完走者数が、189名と2010年以降最高となっていました。これは一般市民ランナーも含め、本当の意味で日本男子マラソンの底辺拡大に貢献している大会に進化しているからと強く感じます。

日本の男子マラソンについては、公務員ランナーの川内優輝選手が登場したのをきっかけに、一般市民ランナーの中からもストイックに走り込むランナーが増えてきました。その結果、この数年の間に底辺の厚み(※)も一気に増してきました。それに伴い、サブテンランナーの数も増加に転じています。※2時間20分から2時間40分相当の男性市民ランナー

一方の女子マラソンについては、一般市民ランナーからの突き上げ(※)も薄く、この点は女子マラソンの低迷に多少なりとも影響していると感じます。今回の別大マラソンでも女子の部は盛り上がりに欠け、全国へテレビ中継しているにも関わらず、話題性もほとんどありませんでした。※2時間40分から3時間00分相当の女性市民ランナー

私は偉そうに言える立場ではありませんが、特に同じ練習会で切磋琢磨している市民ランナーたちのモチベーションがもっと上がればと、今回の別府大分毎日マラソンで強く感じました…。

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