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富津練習会

冬を走る・7

【冬を走る・7】今年も駅伝ではじまりました。元旦のニューイヤー駅伝、2日と3日の箱根駅伝ともに見ごたえのあるレースでした。もちろん、毎年違ったドラマが展開されますが、今年も最後の最後までどの選手も力を絞り出し、仲間にタスキをつなぐその姿に大きな勇気をもらいました。

これも毎年のことですが、優勝チームはひとつ、各区間の区間賞はひとり。栄光をつかめるチームや選手は氷山の一角です。それ以外のチームや選手の多くは「こんなはずではなかった」と、悔やむことの方が多いのかもしれません。

しかし、出場した全チーム、出走した全選手たちが持てる力を出し切り、力をぶつけ合った結果、多くの人たちに大きな感動と勇気をもたらしたのです。そして、それらの反響は大きなうねりとなり、再び出場したチームや選手たちの新たな原動力となるに違いありません。

さて、今年は延期になった東京パラリンピックが開催されます。いろいろと厳しい状況が続いています。同時に、開催に対する厳しいご意見なども多数見受けられます。しかし、強化現場としては、今年もメダル獲得を目標にブレることなく、地道に強化活動を継続していきます。

あらためて、本年もよろしくお願い申し上げます。

冬を走る・3

【冬を走る・3】今年も残りひと月となりましたが、この1週間も長距離マラソン競技の大会が全国で開催されました。大阪においては日本選手権大会の長距離種目が実施され、男女の1万メートルで驚異的な日本記録も誕生しました。

また、福岡においては伝統の福岡国際マラソン選手権大会も開催されましたが、若手選手が好記録で優勝するなど、上位に入賞した選手たちも自己新記録ラッシュとなっていました。

このように長距離マラソン競技における記録ラッシュはおさまる気配がありません。と、言うよりもハイレベルな位置で常態化しています。同時に、これまで基準にしてきた記録の目安が否定されつつある状況でもあります。もちろん、私が偉そうに言える立場ではありませんが……。

しかし、マラソンに関しては必ずしもそう言い切れないかもしれません。具体的には、福岡国際マラソン選手権大会のリザルトを拝見すると、一定の上位選手以外は自己記録に届かない選手の方が多かったと感じたからです。

今回の同大会は参加基準記録が過去最高となり、先頭集団から最後尾までまさにサバイバルレースとなりました。そのため、中盤までは走力に応じた適切な集団がいくつも形成されていました。しかし、30k以降はそれらの集団がほぼ崩壊し、厳しい状況に陥ってゴールしている選手たちが……。

さて、日本選手権大会の長距離種目も含め、いわゆるシューズ革命による記録向上は相当なものです。しかし、同じ選手がコンスタントに好記録や好成績を残し続けているかの判断については、少し違っているような気がします。

それは、シューズ革命などにより一気に速く走れるようになった分、フォームなどの変化がそのまま体への負担やダメージにも影響しているからでしょうか。それも本人には全く自覚がなく、そのシューズに慣れたころに突然襲ってくるような感じで。

今後もシューズ革命がもたらす記録ラッシュは継続し、それが常態化していく流れは間違いないでしょう。一方で、過去の経験や事例などに合致しないようなケガや故障。また、原因不明の不調などに陥る選手たちも増えてくるかもしれません。

何事も「一気に上がったことは一気に落ちる」と、言われています。あらためてこの点を肝に銘じ、今も昔も「自分自身の身体と常に対話できる選手」が生き残っていくと、強く感じた1週間でした。

GMOの吉田選手はアッパレでした!

冬を走る・2

【冬を走る・2】12月20日に開催される防府読売マラソン大会まで3週間を切りました。出場する選手たちは、いよいよ最終調整に入っていきます。引き続きコロナ対策を継続していくことは当然ですが、風邪やインフルエンザなどにも注意です。

と、言いながら身近に風邪をひく人や、インフルエンザにかかる人は例年に比べて少ないのは間違いありません。いわゆる手洗いや、うがいなどをより徹底している効果とも言われていますが、まさにそんな感じでしょうか。

さて、最終調整のポイントは「質をキープしながら量を落としていく」ことになります。この点はほとんどの人が知っていることですが、実際はうまく実行できていないケースの方が多いと感じます。

もちろん、単純に量を落としていけば疲労は回復していきます。このカラクリもほとんどの人が知っていることです。しかし、量を落としていけば、そこに費やしていた時間も余ることにもなります。具体例として、日曜日に40k走を実施していたのを20k以下の距離に落とすと、至極当然のことながら走行時間も半分程度になります。

同時に質をキープしていくので、同じ距離を走るなら短い時間で終わるようにもなります。また、ポイント練習以外のいわゆる「ジョグ」も短く切り上げるようになっていきます。その結果、毎日苦労して捻出していた練習時間が余るようになります。

実は、ここに見えない「すき間」が生じてきます。時間に追われながら何とか走っていた人も、少し周りを見渡したり、情報収集できる「すき間」ができます。それ自体は悪いことではありませんが、周りと自分自身を比較できる「ゆとり」にもなります。

しかし、周りと自分自身を比較したとき、「私の方が圧倒的に有利だ!」と思える人はほとんどいないと思います。逆に「みんなすごい!」と不安な気持ちになる人が多いのでは。そして、経験したことのないその情報をすぐに取り入れようとする人も……。

その結果がどうなるかは想像できると思いますが、上記したようなパターンに陥る人が多いのは、今も昔も変わりません。逆に情報化社会が進むにしたがって、増えてきているような気がします。

情報を全て遮断することはできませんが、今の時代は「知ることで安心する」よりも「知ることで不安になる」ことの方が多いのかもしれません。特に、最終調整に入るこの時期こそ、そのことを自覚しておくことは無駄ではないと感じます。

秋を走る・5

【秋を走る・5】マラソンを目標にした走り込みのメインは距離走ですが、距離走そのものについての定義はありません。もちろん、マラソントレーニングに出てくるインターバルなどの内容についても決まった定義はなく、実施する選手やチームなどによる経験や感覚的な部分が支配的です。

具体例として「ペース走と距離走の境界や違いは?」、「ショートインターバルとミドルやロングインターバルの境界や違いは?」、「ビルドアップ走のペースアップ方法は?」など、正式に決まっている点はひとつもありません。

また、個々の走力によってもその境界は変わります。初心者の方が10kの距離を走れば、ペース走と言うより、距離走に値することでしょう。同じく、400mのインターバルも初心者の方が走ると、ショートインターバルではなくなります。

このように、それぞれの走力によって同じトレーニングでも捉え方が微妙に違ってきます。したがって、個々の走力や目的に合わせた具体的な距離や設定タイムをスタート前に確認し、それに沿って走ることがポイントになります。至極当然のことです。

ところが、そうならないケースは多いのです。よくあるパターンとして、30kをゆとりある設定ペースで走り切る「距離走」としてスタート。ところが、出足から速めのペースになり、落とすことなくそのまま走り続けます。秋晴れの中、15kあたりから気温も上昇し、次第にゆとりもなくなります。しかし、そのペースを落とすこともできず、最後はほとんど全力でそのペースを死守して走り切ります。

この場合、「距離走」としてスタートしたのですが、出足から速くなり、結果的には「タイムトライアル」と、化してしまった例です。同様に、25kを5k毎にペースを上げていくビルドアップ走としてスタート。10kまでは設定タイムどおりでしたが、15k地点ではほとんど全力に近いペースに上ってしまい、最後の5kは逆にペースダウン。これも「タイムトライアル」と、化してしまった例です。

上記した2例とも強化合宿や練習会などで必ず拝見するパターンです。もちろん、目標のマラソンに向けてトレーニングを繰り返していくと、そんなこともあることでしょう。しかし、設定タイムを守れない人は、不思議と繰り返します。その結果がどうなるかは言うまでもありません。また、そのような人が同じグループで走ると、そのグループの練習は崩壊します。特に、駅伝を目標にしている場合、チームにも深刻なダメージを与えることになります。

自分自身が「グループで走れるタイプか否か?」、「単独で走る方が向いているタイプか否か?」など、予め把握してから各種トレーニングに挑むことは、走力アップにつなげる重要なポイントになります。

秋を走る・3

【秋を走る・3】今年も10月に入り、本格的なマラソンや駅伝のシーズンになってきました。もちろん、コロナ禍の影響で多くの大会が中止や延期に追い込まれています。特に、市民ランナーの皆様にとっては、出場できるレースや大会はほとんど皆無なのが実情です。

しかし、私も強化拠点にしている千葉県富津市富津公園においては、箱根駅伝や実業団駅伝を目標にしている各チームが、例年どおりに走り込みを開始しています。特に、箱根駅伝予選会に出場する学生選手たちにとっては、この富津公園の平坦な周回コースは本番を想定した走り込みに適しています。

案の定、先日の日曜日は予選会通過が有力と数えられている大学が、走り込みをしていました。また、同じ公園内で私が主宰する練習会を実施しながら拝見していると、合計3つの大学が走り込みをしていました。

1つ目の大学は、レースペースに近いスピードでトライアルのような走り込みを。2つ目の大学は、比較的ゆっくり目のスピードで長い距離を。3つ目の大学は、実戦ペースに近いスピードで、「5k×3本」のロングインターバルを。

目指している箱根駅伝予選会は同じ日ですが、指揮官によってその調整内容は全く違います。至極当然のことですが、それぞれの内容はとても興味深く、同大会当日の結果にどのようにつながるかは、ひとりの駅伝ファンとしても楽しみです。

また、実業団の某強豪チームは公園内の直線道路で、「1k×10本」のインターバルを実施していました。同チームの選手は全員がナイキの厚底シューズを履いており、具体的なタイムは確認していませんが、相当速いペースで駆け抜けていたのは間違いありません。

学生選手も実業団選手も「例年より仕上がりが良いのでは?」と感じるシャープな動きをしていました。それを裏付けるように夏以降、トラックでの記録会などが復活してきましたが、全体的に好記録が出ています。

これからのロードレースシーズンで、コロナ禍を吹き飛ばすような更なる好記録を期待したいと思います。もちろん、市民ランナーの皆様も少ない大会で確実に結果を残してほしいと願っております。

例年どおり、今年も10月から本格的な走り込みを、ここ富津公園で開始します。

秋の走り込み

【秋の走り込み】今年も9月に突入しました。記録的猛暑だった夏から本格的な秋へと季節は移っていきます。と、言いながら9月も猛暑が厳しく本格的な距離走やペース走を実施していくには厳しいコンディションは続きます。

また、来年1月以降のマラソン申込がはじまる時期でもあり、トレーニング計画を考える前に「大会申込ありき」なのが今の時代です。まずは大会申込みを確実に実行しましょう。

さて、9月は本格的なマラソンシーズンへの入り口に当たる月です。夏の間は「ゆっくり長く」をメインに走り込んできた方が多かったと思います。特に、この「長く」は距離よりも時間を指し、長い時間をゆっくり走り込むことで土台となるスタミナ養成をしました。

9月からの走り込みも、残暑の影響もあるので「ゆっくり長く」が軸になりますが、9月からの「長く」は時間から距離にシフトしていきます。つまり、30kなら30kを、ペースを落としてでも確実に走り切ることを目指します。

9月も富津練習会を軸に走り込んでいきますが、毎年9月は無理に設定ペースを上げて、途中で失速する姿を多く見受けます。もちろん、誰にでもあり得ることなので、次回の練習会で修正すれば良いのですが、同じことを繰り返し、そのまま目標のマラソンも失敗する方もいます。

大きな理由のひとつとして、9月に入ると、10月以降のマラソンが急に身近に感じてくるからです。そのため、日々の練習も気持ちばかり先行し、どの練習も最後は失速する「負の連鎖」に陥るからです。

これは年間を通じて共通することですが、まずは確実にやり遂げることが大切です。その積み重ねがマラソンにつながります。あたり前のことですが、9月に入ると頭で理解していることと、行動していることが大きく乖離し易くなると感じます。

「ゆとりを持って走り込む」

これは簡単なことのようで、最も難しいことです。それは勇気も必要だからです。つまり、周りの練習に惑わされす、ぶれない強い心を持ち続けることが必須になるからです。今年の9月は、自分自身としっかり向き合うことから…。

連戦について・5

【連戦について・5】注意点2の「本命のマラソンから4週間から3週間のタイミングでのレース」について考えていきます。

この時期は、レース1ヵ月前に入り、いわゆる走り込み期から調整期に移っていく重要な時期に当たります。もちろん、期分けの仕方やトレーニング計画は個々に違い、個々の経験や考え方に沿った内容を実施することが第一となります。

しかし、このレース1ヵ月前からは、これ以前の「質より量」から「量から質」への移行を実行するとても重要なターニングポイントになります。同時に、走り込み期の疲労も出てくる時期でもあり、距離走の設定タイムを上げても、その設定どおりにうまく走れないで悩んだり焦ったりする時期でもあるのです。

つまり、このまま調整の一環としてレースに出場し、想定内の走りができずに不安と後悔(レースを走ったことに対する)だけが残り、そのまま本命のマラソンまで引きずるケースも多いからです。

そのため、この時期でのレース選択は本当に難しいと感じます。特に、上記したように、量から質への変換をしていく時期にもなるので、流れ的には「30k」のレースとなります。しかし、ランニングブームがはじまった10年ほど前から各地で実施されていた多くの30kレースは姿を消し、代わりにハーフマラソンが普及しています。

ハーフマラソンを走ることがダメとは言えませんが、マラソンに向けたスタミナの最終確認をすると言う意味では、逆に不安の残る距離とも言えます。と、言いながら再びマラソンを走るのは、予定どおりに走れなかった場合のリスクがそのまま本命のマラソンに直結してしまう可能性が高くなり、この場合は致命傷になります。

以上のことを総括すると、リスクばかりが目に付くので、この時期はレースを回避し、自分で距離走を実施する方が得策とも言えます。しかし、レースをうまく活用していく流れを作ることで、レースを最大限活かすことは十分可能と考えます。

次回は、注意点2について、もう少し考えていきます。

マラソンに向けて・3

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【マラソンに向けて・3】今回は、Aゾーンより走るスピードが上がってくるBゾーンについて考えていきます。前回のAゾーンは、ほとんど乳酸が発生しないスピードのため、「いつまでも走り続けられる体感のスピード」と話をしましたが、Bゾーンは少し体感が変わっていきます。

つまり、Aゾーンよりもスピードが上がってくるので、乳酸が発生していきます。ところが、自分自身の乳酸除去能力が上回るので、体内にほとんど乳酸が蓄積されないスピードになります。専門的には前回同様、「酸素摂取量>酸素消費量」から「酸素摂取量≒酸素消費量」の範囲になるでしょうか。

もう少し具体的な例で言うと、Aゾーンより少し呼吸も荒くなってきて、常に会話をしながら走り続けることが苦しくなってくるスピードです。同時に、Aゾーンのようにいつまでも走り続ける体感は薄れてきますが、「かなりの長時間は走り続けることが可能なスピード」となります。

実際のトレーニングに当てはめてみると、LSDよりもリズムとスピードがもう少し速くなります。一般的な表現で言うと、「ジョグ(ジョギング)」と呼ばれているスピードに該当します。実は、LSDとジョギングの境目を定義するのは難しく、個々の走力によっても大きく違いますが、ここではジョギング程度のスピードと表現しておきます。

これは、AゾーンとBゾーンの境目あたりに相当するスピードに該当しますが、更にスピードが上がると、今度はCゾーンとの境目に近づいていきます。そして、その境目に近いスピードに該当するトレーニングが、長い距離をある一定のスピードで走る「距離走(ペース走)」となります。

それは上記した「酸素摂取量≒酸素消費量」となり、まさにマラソントレーニングの中心となる「30k走」や「40k走」に該当します。そして、このBゾーンとCゾーンの境目がATとかLTと言われます。

もちろん、このBゾーンで実施する「距離走(ペース走)」の目的は、Bゾーンの引き上げになります。つまり、Bゾーンの上限(Cゾーンとの境目)が上がれば、ペースを上げても乳酸が蓄積し難い身体になってくるので、マラソンを攻略していく上では最も重要なトレーニングのひとつになる訳です。

マラソンに向けて

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【マラソンに向けて】今年も実りの秋になり、いよいよ本格的なマラソンシーズンに突入しました。同時に、マラソンに向けた練習会が全国各地で多く開催されています。かくいう私も地元で富津合同マラソン練習会を主宰しております。

そして、ここでメインとなるトレーニングは「距離走」や「ペース走」と、言われているものです。具体的には「予め設定した距離を一定の設定ペースで走る」トレーニングを指します。これらのトレーニングについては、このブログでも既に何度も取り上げてきた内容です。

また、上記した富津合同マラソン練習会を立ち上げてから既に10年以上の歳月を積み重ねてきました。そしてこの間、多くの方々に参加頂いたのと同時に、多くの参加者がマラソンで自己記録更新を達成してきました。

もちろん、参加頂いた方々の努力による結果ですが、特にマラソンを目指すための練習会は、地道に継続していくことの重要性も噛みしめているところです。

そこで、マラソンに向けた「距離走」や「ペース走」について、もう一度考えながらマラソンを攻略していくヒントを見つけていきたいと思います。

また、これまでは適正な距離や設定ペースを軸にして考えていくことが多かったのですが、少し視点を変えながら攻略していくヒントを探していければと思います。

まずは、有酸素運動と無酸素運動の関係からマラソントレーニングを考えていきます。

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