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2023冬を走る・2-8

【2023冬を走る・2-8】別大マラソンに向けた最後の強化合宿をいつもの千葉県富津市富津公園において実施しました。あらためて、千葉県富津市は房総半島に位置し、一般に温暖な気候として知られているので、この時期でもマラソン練習を実施するには最も適した場所のひとつです。

ところが、合宿2日目は朝から雨模様。その冷雨の中、別大マラソンに向けた最後の距離走(21k~26k)を実施しました。もちろん、富津市は温暖な地域と言いながらも、この時期の雨はこたえます。選手たちは、ウォーミングアップ時から 防寒対策を万全にしていましたが……。

案の定、距離走時の動きは固く、全体的にも重たい感じでした。そして、終盤に差し掛かったとき、ひとりの選手がペースダウンし、足を止めました。駆けつけると、低体温症のような状態でした。幸い、大事には至らず、元気に回復しましたが、見ている以上に厳しいコンディションだったのです。

さて、その低体温症についてですが、専門的には「体内の温度が35度を下回ってしまうこと」を指します。また、人間は35度を下回った場合、自らの身体を震えさせることで熱を発生させるので、寒い日に身体が震えている場合は、軽度の低体温症に陥っている状態との見解です。

一方、ランナーの場合、「走っているときは体温が上がるはず」と思いますが、専門的にはリスクも存在します。具体的には、走ることによる自身の発熱以上に低い気温や汗が原因で、外から身体を冷やされるスピードの方が速いと、低体温症に陥るリスクが高まると言われています。

特に、トップランナーほど、薄手のランシャツ・ランパンで走る傾向が強いのは確かです。そして、長距離を走って汗をかくと、汗に直接冷たい風があたってしまい、急激に体温が奪われ易いのも確かです。したがって、トップランナーこそ低体温症に陥る可能性が高いとも言えるようです。

今週末は、大阪国際女子マラソンなど、各地でマラソン大会が開催されます。それらの大会に出場するどのランナーも当日の天候を確認するとともに、どんな予報になっていても防寒対策の準備は忘れないようにしておきましょう(特に、寒い時期の大会へ持参する荷物はかさばっている程度の方が、「心の安心とゆとり」につながる)。

あらためて、皆様の快走を心より祈念いたします。

2023冬を走る・2-7

【2023冬を走る・2-7】今月28日と来月4日の日曜日は各地で多くのマラソン大会が開催されます。富津合同練習会で切磋琢磨しているランナーたちの多くも、両日に開催されるマラソン大会を目標に走り込んできました。そして、いよいよ最後の調整に入っていきます。すでに何度も記載してきたとおり、調整の基本は「疲労回復」です。そして、適度に刺激を入れながら「調子を引き上げる」ことになります。

もちろん、具体的な方法などに正解はないので、個々に違って当然です。あるランナーは休養第一で、極端に走らないようにする方法かもしれません。また、あるランナーは、逆に落とし過ぎないようにすることで、調子をキープできるかもしれません。いずれにせよ、それぞれが、それぞれの方法で、良い状態に仕上げていけることを祈念しております。

一方、一般的な調整とは違う要因で目標のマラソン大会で失敗してしまうケースがあります。それは「仕事」です。特に、市民ランナーの皆さんは、就業前後の時間を活用しながら日々の走り込みをしております。したがって、仕事上のトラブルなどがない限り、おおむね計画的に練習は継続できます。

ところが、仕事上のトラブルや急な出張や残業などが入ると、逆に一歩も走れない状況に陥るリスクを常に抱えていることにもなります。実は、この点が実業団選手や学生選手(箱根)たちとの決定的な違いになります。つまり、自分自身の意思とは関係なく、大会直前に仕事上のトラブルや出張などの指示を突然受け、結果的には自分自身の調子や体調もコントロールできなくなるリスクが常にある点です。

具体例として、目標のマラソン大会1週間前に突然海外出張を命じられ、長時間のフライトや慣れない食事などの影響で、完全に調子を崩してしまったケースなど、実際に何パターンも見てきました。もちろん、仕事が最優先なので仕方のないことですが、目標のマラソン大会に向け、数ヵ月前から準備してきたにもかかわらず、直前の数週間で全てが崩れ落ちてしまうのは、誰でも納得できないことでしょう。

また、仕事上の突発的なトラブルを未然に防止することは、さらに難しいことです。しかし、自分自身が目標にしていることを達成するには、どんなことが事前に必要なのかを常に考え、職場の上司や同僚たちとコミュニケーションをとっておくことは、とても重要です。

結局は、目標どおりの結果やタイムを残せている市民ランナーの方々は、単純に走り込みの量や質だけでなく、前述したような職場内でのコミュニケーション能力にも長けていると感じます。目標のマラソン大会数週間前に迫った時期だからこそ、仕事上のトラブルなどの影響を最小限にとどめる方法をシュミレーションしておくことは、マラソン調整の隠れた秘策かもしれません……。

2023冬を走る・2-6

【2023冬を走る・2-6】2024年最初の強化合宿をいつもの千葉県富津市富津公園において実施しました。今回の強化合宿は、ちょうど1ヵ月後に迫った別大マラソンに向けた走り込みになります。

今回の強化合宿は、1月6日土曜日から4泊5日の日程で実施し、ポイント練習は3回。具体的には、1月7日に「40k走」を実施し、翌日に「5k×2本+1k」。そして、最終日に「12k走」。

内容的には過去の実績と遜色なく、どの選手もたんたんと走り込んでいました。しかし、ここにきてようやく男子主力選手たちの調子が上がってきており、別大マラソンでの快走が期待できそうです……。

そして、この後からは調整に入っていきます。調整の基本は「練習量を落として疲労を抜く」と「適度に刺激を入れて調子を引き上げる」の2点に集約できます。特に、練習量を落としていくことは、最大のポイントになります。

しかし、これが意外と簡単ではなく、私もコーチの立場から選手たちの失敗事例を、たくさん見聞きしてきました。特に、「選手自身が、自分はどのタイプに該当するかを把握していない」ことによる調整失敗が意外に多いと感じます。

具体的には、「疲労が抜ければ走れるタイプ」と「疲労を抜くと脚力まで落ちるタイプ(刺激の入れ方が重要)」の2つに大きく分類したとき、自分自身はどちらのタイプに該当するのか、あるいは近いのかをつかんでいないことです。

これにより、練習量を落とし過ぎたり、強い刺激を入れ過ぎたりと、結果的には真逆の調整をしてしまうからです。さらに、レースを調整の一環として出場する場合、どのように走るかの判断はさらに難しくなります。

例として、マラソン調整の一環として、数週間前にハーフマラソンを走る選手は多いですが、そのハーフマラソンで自己新記録を達成すると、そのままマラソンも走れるタイプ。逆に失敗してしまうタイプなど、どちらの事例も多数あります。

また、レースは生き物なので、常に自分自身の思うようなペースと順位で走ることはかなり難しい。したがって、周りの選手たちや当日の天候などに惑わされ、自分のイメージどおりのペースと順位で走り切ることは、実は簡単ではないのです(うまくできても、次回レースでの再現性はさらに難しい)。

このように、あれこれ考えること自体が調整失敗の原因にもなったりします。やはり、調整の基本は、シンプルに「休養第一」です。したがって、「迷ったら休養」。この原点を忘れないようにしてほしい……。

2023冬を走る・2-5

【2023冬を走る・2-5】2024年も元旦の駅伝観戦からはじまりました。もちろん、自宅でのテレビ観戦ですが、今年もたくさんの感動がありました。特に、箱根駅伝は、今年も見応えのあるレースでした。あらためて、選手の皆様、関係者の皆様、ありがとうございました。

その箱根駅伝は駒澤大学一強と言われていましたが、終わってみれば青山学院大学の圧勝でした。さらに、青山学院大学と駒澤大学との区間成績を比較しても青山学院大学の選手が、駒澤大学に対して2区以降は9連勝と、駒澤大学を圧倒する内容でした。

また、テレビ中継の中で、解説の渡辺康幸さんが青山学院大学のことを「どの大学よりも泥臭いこと(練習)をしている」と、絶賛していました。まさにその通りの走りでした。

さて、駅伝やマラソンの練習において、この「泥臭い練習」をよく見聞きします。かくいう私もそんな話をよくしますが、そもそも「泥臭い練習」とは、どんな練習を指すのでしょうか。

辞書的な意味以外として、「地道に手間ひまをかけ、体や時間を使って行う練習」や「あきらめずとことんやる練習」。また、「形にならない重みのある練習」などを指し、形にならない重さ(重要)であるがゆえに「泥」とでもいうのでしょう。

では、具体的にはどんな練習が、それに当てはまるのか?

一般的には「距離を走る練習」が、最も「泥臭い練習」に該当するように感じます。もちろん、個々に練習環境や練習方法に違いがあるので、正解はありません。

しかし、駅伝やマラソンにおいて、後半の競り合いや起伏の激しいコースでの終盤など、いかにして粘り倒せるかが、勝敗を分けます。いわゆる「スタミナ(持久力)」の有無です。

そして、そのスタミナ(持久力)のカギを握る「走り込み(量と時間)」を、どれだけ地道に積んでこれたか否かになります。ラスト勝負に持ち込めばスピードの勝る選手でも、ラスト勝負の前に力尽きてしまえば、勝負すらできずに負けてしまいます(今回の駒澤大学)。

また、スタミナ(持久力)は、一気にたくさん走っても、目に見えて向上しません(ケガや故障もする)。ところが、逆に練習を休めば、今度はスタミナが目に見えて落ちていきます。

つまり、多くのランナーにとってのスタミナとは、「身に付き難く、落ち易い」方の特性に当てはまり、まさに日々の「泥臭い練習」が、ポイントになるとも言えるでしょう(スピードとは違う)。

あらためて、今年も「泥臭い練習」を、大切に継続していく所存です。

2023冬を走る・2-4

【2023冬を走る・2-4】今年も恒例の年末強化合宿をいつもの千葉県富津市富津公園において実施しております。また、先週の23日は、これも毎年恒例となっている「日体大女子長距離記録会」に強化指定選手たちも出場してきました。

2年前の同記録会においては、T11クラスの唐澤選手が5000mで世界記録(世界初の14分台)を達成しており、今年も自己の持つその世界記録更新を狙って参戦しました。また、同クラスの和田選手は10000mにエントリーし、同じく世界記録更新を狙いました。

結果は、両選手とも記録更新には届きませんでした……。しかし、その積極的な走りは、「2024パリパラでの2大会連続メダル獲得は濃厚」と、確信を持てる内容でした。

さて、年末強化合宿を実施している富津公園はコロナ禍も一旦落ち着いたこともあり、箱根駅伝に出場する某大学のエントリー選手たちが、いつものように年末ギリギリまで調整合宿を実施しております。そして、その横を我々が走り込みをしているいつもの光景に戻りました。

その年末強化合宿も、29日と31日に距離走(35k~40k)を2本実施する流れは毎年同じです。一方、毎年同じようなトレーニングを実施していくことでマンネリ化に陥る点は懸念されます。確かにそのリスクは否定できませんが、逆に毎年同じ時期に同じような練習を実施することで、選手の状態を比較検証し易くなるメリットもあります。

もちろん、我々は同じ流れを繰り返すことによるメリットの方を、フォーカスしてきました。来年はいよいよパリパラ開催の年になります。昨日実施した距離走のタイムや内容も、過去に実施してきた年末強化合宿時と遜色ないことも確認できました(良い意味で)。

そんな中、至極当然のことですが、調子が万全でない選手もいます(合宿不参加の選手)。しかし、不調から復帰してきた選手たちの経験と、そのデータも同様に蓄積されているので、大きな心配はなさそうです……。そして、この後は年明けの2月に開催予定の別大マラソン大会が、パリパラに向けた重要なターゲットになります。

現時点においては、どの選手にもパリパラ出場へのチャンスがあります。したがって、お互いがライバルになりますが、来年以降も強化合宿を軸に「チームジャパン」として、全員で切磋琢磨しながら世界を目指していく所存です。

引き続き、皆様方のご支援ご声援をお願い申し上げます。

2023冬を走る・2-3

【2023冬を走る・2-3】順天堂大学において測定合宿を実施してきました。今回の測定も前回同様、同大学大学院スポーツ健康科学研究科教授、町田先生のご支援ご指導のもと、無事に実施することができました。ありがとうございました。

あらためて、マラソンのパフォーマンスに影響する指標として、最大酸素摂取量(VO2Max)、乳酸性作業閾値(LT)などがあります。要は、体に多くの酸素を取り込みながら乳酸を貯めることなく走り続けることができれば、マラソンの記録は向上するはずです(理論上)。

しかし、それらの指標(数値)を正確に測定したり、そのデータを解析することは簡単ではありません。なぜなら、測定に必要な専用の器具や設備はもちろん、それらを正確に扱える知識や技量を兼ね備えている専門家の元でしか実施できないからです。

また、ひとりの選手を測定するのに、少なくとも1時間以上はかかります。今回も測定する選手の数は10名以上だったので、相応の時間や労力が必要になります。したがって、測定を実施するための日程や時間などを調整することも容易ではありません。

このように、測定と言っても簡単に実施することはできないのです。しかし、順天堂大学はオリンピックや箱根駅伝などにおいても多くのトップ選手を輩出しており、前述した測定設備の完備やそのデータなども豊富に蓄積されています。また、我々の測定結果についても的確な分析とコメントを頂戴しております。

もちろん、科学的な測定を実施したからと言って、それがマラソンのパフォーマンスに直結することはありません。至極当然のことですが、そのデータから個々の特性や課題を読み取り、日々のトレーニングなどに落とし込んでいくことが必須になるからです。

ところが、科学的なデータを解析すると、多くの選手は「トレーニングの量と質をもっと上げられる」となります。つまり、科学的トレーニングは、「効率的で楽」と思いがちですが、実際は科学的な裏付けがあるので、逆に「もっともっと厳しいトレーニングが可能」と判定されるのです。

今回の測定でも、個々の課題である弱点がそのままデータに反映されているケースが多かったと感じました。そして、それらの弱点を克服するには、トレーニングの量と質を上げることが必須であり、より厳しいトレーニングを自らに課していく気概も不可欠であると……。

結局は、根性論を後押しするのも、科学的トレーニングとも言えるのでしょうか……。

2023冬を走る・2-2

【2023冬を走る・2-2】12月10日に開催された「奈良マラソン」は、季節外れの高い気温となり、かなり厳しいコンディションでした。また、同大会のコースは、国内屈指の難コースと言われており、スタートからゴールまでのほとんどが、上りと下りの連続コースです。

そんな奈良マラソンですが、今年はようやくコロナ禍前の運営状態に戻り、4年ぶりの完全復活となりました。そして、マラソンに出場した1万人を超えるランナーたちが、元気よく難コースに挑んでいました。

さて、同大会は2010年から「奈良マラソン」としてスタートしていますが、私の選手(女子)たちにも2010年から声をかけて頂き、毎年欠かさず出場してきました(2020年はコロナ禍で中止)。

また、当初から女子の優勝を目標に、2時間50分以内の自己記録を持っている女子選手たちを送り込んできましたが、なかなか目標を達成することはできませんでした。もちろん、至極当然のことですが、どんな大会においても簡単に優勝することはできません。

特に、同大会は国内屈指の難コースであるがゆえに、30k以降のアップダウンで力尽きてしまうパターンが続きました。それでも、毎年チャレンジできるチャンスを頂き続けた結果、ついに山口選手が女子の部で優勝しました。

その山口選手は、この奈良マラソンでの優勝をきっかけに自己記録ものばしていきました。まさに、奈良マラソンに育てて頂いた選手です。そして、今年は5連覇(6回目の優勝)を達成。

しかし、今年の優勝は、山口選手にとっては最も苦しんだ優勝となりました。その原因や詳細については割愛しますが、来年もライバルたちが「打倒!山口!」で挑んでくるに違いありません。まさに「勝って兜の緒を締めよ」でしょうか。

そして、来年も奈良マラソンでの連覇をのばすためにも、ここからの1年間は仲間たちとさらに切磋琢磨していくことでしょう。

2023冬を走る・2-1

【2023冬を走る・2-1】先日の12月3日は、防府読売マラソン大会が開催されました。同大会は「日本視覚障がい女子マラソン選手権大会」も兼ねており、女子ブラインド選手はもちろん、男子ブラインド選手たちも出場しました。

また、同大会は、WPA公認記録を残すことのできる国内では数少ないマラソン大会のひとつに該当します。したがって、ブラインド選手たちにとっては、来年のパリパラに向けても最重要大会のひとつに位置します。

そして、どのブラインド選手たちも、今年の9月ころから同大会を目標に走り込みを継続し、スタートラインに立ちました……。

結果は、男女の優勝記録とも目標タイムには届きませんでしたが、自己記録を更新した選手を3名輩出できました。特に、期待の男女若手選手がそれぞれ自己記録を更新してくれた点は、次につながります。

一方、記録を期待していた男子主力選手たちが、目標どおりの走りをすることができませんでした。もちろん、単に希望的観測で期待をしていたわけではなく、記録を狙える根拠となる走り込みの量と質をクリアしていたからです。

あらためて、マラソンの難しいと言われる点として、上記したように走り込みをしっかりと積めていても結果に直結しないことが多々あることです。すでに何度もこのブログにも記載してきましたが、その主な理由のひとつとして、「マラソンは練習もレースも常に頭で考えるゆとりのある競技(無我夢中ではなく余力がある)」だからでしょうか。

また、好調な走り込みを積めた場合、自他ともに好調と自覚できる反面、体に蓄積している疲労などを感じにくくなる傾向があります(思考<肉体)。逆に、うまく走り込めていない場合は体の違和感も気になり、自身の逃げ道(言い訳)ばかりを考える傾向に陥ります(思考>肉体)。

もちろん、どちらに陥ってもマラソンをうまく走ることは難しくなります。しかし、どちらに向いても自身の思考と肉体を適切に修正することができないと、マラソンを安定して走ることもできません(パフォーマンスの再現性)。

今大会で優勝した川内優希選手は、それらを常にコントロールできている数少ない選手とも言えるでしょう(思考=肉体)。そして、今大会もMGC同様、「川内優希選手のことばかりが話題になった大会」と感じたのは、私だけでしょうか……。

川内優希選手は、今回もアッパレです!

2023秋を走る・13

【2023秋を走る・13】11月26日は都内でも冷雨となり、かなり冷え込みました。そんな中、東京国立競技場において「第41回JBMAユニファイドラン」を開催しました。もちろん、そのコース設定は国立競技場が発着点で周辺道路を……。

しかし、今年は諸事情により、国立競技場のトラックをスタートしたあと、競技場スタンドの下(地下)にある回廊を回って競技場に戻ってくる、1周1.4kの周回コースで実施しました。そのため、参加したどのランナーも雨にはほとんど濡れることなく、完走することができました(トラック以外は屋内)。

最近の陸上競技場はとにかく巨大で、多目的ホールのような印象を受けますが、使い方によっては「こんなコースもつくれるのか」と、まさに「目からウロコ!」でした。一方、1.4kの周回コースなので、実施種目の距離や参加人数にはおのずと制限があるとも感じました……。

さて、日本ブラインドマラソン協会も設立から40周年を迎えることができました。設立当時は相当な苦労もあったと聞いていますが、あらためてご尽力いただいた皆様方に感謝申し上げます。

また、同協会を設立するきっかけとなったひとつに、当時はブラインドランナーが、「各地のマラソン大会に出場するのを拒まれる」ことが多かったためだとも聞いております。今では考えられないことですが、私が伴走をはじめた1996年当時でも、ブラインドランナーが大会出場を拒まれる場面に遭遇することがありました。

しかし、今では多くの方々のご理解とご支援もあり、国内外の各種マラソン大会には、ほとんど出場できるようになっております。そして、今週末の12月3日に開催される「福岡国際マラソン2023」と「防府読売マラソン大会」にもブラインドランナーたちが出場します。

特に、福岡国際マラソン2023に出場予定の和田選手(T11クラス・全盲)は、自身の持つ「世界記録(T11クラス:2時間24分29秒)の更新」。そして、防府読売マラソン大会に出場する堀越選手(T12クラス・弱視)は、日本人ブラインドランナーとしては初となる「2時間20分の突破」を目指します。

今後も先人たちが築いてきた歴史を踏まえ、あらたな歴史を重ねながら伝承していく所存です。

2023秋を走る・12

【2023秋を走る・12】先日の19日は、神戸マラソン大会が開催されました。しかし、大会前日は雨が降り、風も強く、大会当日も厳しいコンディションになる予報が出されていました。果たして大会当日は、最も懸念されていた風も穏やかにおさまり、逆に絶好のマラソン日和となりました。

また、同大会もコロナ禍の影響を受け、様々な規制を設けながら何とか開催してきました。しかし、今大会からは、沿道での応援なども通常の状態に戻し、神戸マラソン大会に相応しい開催となりました。そして、ゲストには田中希実選手もかけ付け、大会を盛り上げていました。

その神戸は、1995年1月17日に神戸淡路大震災があり、未曽有の被害をもたらしました。また、大震災当時は、私も現役選手でした。実は、その大震災2日前に、今は中止となった当時の「朝日駅伝(福岡県・博多~小倉:約100k/7区間)」を走り、17日は福岡から千葉へ帰る日でした……。

そんな大震災から神戸は見事に復興し、素晴らしい神戸マラソン大会を開催しております。あらためて、ご尽力されてきた大会関係の皆様方に厚く御礼申し上げます。

そして、同大会には上記した田中希実選手以外にも地元にゆかりのある方々もゲスト参加していました。その中には、私が現役時代たいへんお世話になった渋谷俊浩さんの姿もありました。当時は、千葉県で実業団選手として福岡国際マラソンやびわ湖毎日マラソンで優勝するなど、数々の実績を残された方です。

現在は、びわこ成蹊スポーツ大学教授として教鞭をとっております。そんな渋谷さんと久々に再会しましたが、当時と変わりなく、気さくに話をしてくれました。また、今もランニングを継続しており、見た目の体型も現役当時のままでした。今回の神戸マラソン大会で最も刺激を受けたのは、渋谷さんにお会いできたことでしょうか。

このように、選手に帯同して各地のマラソン大会にいくと、なつかしい方々と再会できることは楽しみのひとつとなりました。同時に、再会できた方々が、いまもマラソン大会に参加し、元気に快走している姿は、私にとっても大きな刺激になっています。

もちろん「次回大会は私も一緒に走ろう!」とは、まだ思いませんが……。しかし、「走っている人は輝いている!」と、現役時代も聞いていた話を、今は納得して理解できるようになりました。

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