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冬を走る
2024冬を走る・13
- 2025-02-26 (水)
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【2024冬を走る・13】先日の大阪マラソン大会はマラソンファンの期待どおり、好記録が続出するレースとなりました。そんな中、日本人1位は、初マラソンの近藤亮太選手が初マラソン日本最高記録を樹立。また、「初マラソン初優勝」の快挙まであと少しでしたが、とても感動的な走りでした。ありがとうございました。
さて、そんな好記録続出だった大阪マラソン大会でしたが、残念なことに30.5kの折返し地点を間違えるアクシデントが発生しました。もちろん、テレビ観戦をしていてもその誘導ミスは、瞬間的にわかりました。幸い、先頭集団の選手たちが長く走った距離は約30m程度だったので、その被害は最小限(?)だったようです。
あらためて、マラソンコースに関する国際ルールだと、「距離の誤差は、42.195kの0.1%よりも長くなってはいけない」。つまり、今回はたまたま偶然、15m先に固定中継カメラが設置してあり、あたかも折返し地点のようだったので、先頭集団の選手たちはそこを折返した(したがって、42mよりも短くなった)。もしも、このカメラが22m先に設置してあったなら、先頭集団の選手たちは全員が失格になっていたのです。
また、このときのロスタイムを考慮すると、あと数名の日本人選手が2時間5分台でフィニッシュしていた可能性は高かったと思われます。いずれにしろ、国際マラソン大会の運営常識としては考えられない失態だったことは確かです。
実は、このようなマラソン大会などのロードレース大会における誘導ミスは過去にも発生しています。かくいう私が30数年前の現役時代に出場した別府大分毎日マラソン大会でも起こりました。もちろん、今のコースとは違いますが、先頭を独走していた海外選手が折返し地点手前で折返したテレビ中継車などについていき、そのまま先頭でゴール。しかし、ゴール後に失格。私は自分がゴールした後にそのことを知りましたが、何とも気の毒なアクシデントでした。
また、ある日本陸連公認のハーフマラソン大会で、選手に帯同したときのことです。いつものように、選手たちのスタートを見送り、ゴール地点で選手を待っていると、ゴールしてくる選手たちのタイムが、明らかに1分以上は速いのです。私は直ちに審判長を見つけ、「途中で誘導ミスがあったのでは?」と、確認のために抗議しました。
案の定、その審判長は「公認大会なのでそんなことはあり得ない」との一点張りでした。ところが、大会後日に審判員のミスで、折返し地点に設置するはずのコーンをかなり手前に置いてしまったことが発覚しました。もちろん、大会運営の中においても「選手誘導」に関することは、最重要項目のひとつなはずですが……。
しかし、同じようなミスはどこの大会においても起こり得る可能性があるとも言えるのでしょう。あらためて、今回の大阪マラソン大会における誘導ミスは、これ以上の大きな問題には発展しないと思われますが、今後も有効な対策は本当にあるのでしょうか……。
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2024冬を走る・12
- 2025-02-22 (土)
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【2024冬を走る・12】別府大分毎日マラソン大会後の強化合宿を、2月15日土曜日から2月19日水曜日までの日程で実施しました。もちろん、場所は千葉県富津市富津公園です。
今回の強化合宿は、別府大分毎日マラソン大会後と言うこともあって、参加選手は少なかったです。しかし、同マラソン大会で自己記録を更新した男子の熊谷選手、大石選手と女子の和木選手は参加し、元気に走り込んでいました。
特に、男子の熊谷選手は、5年弱振りの自己記録更新で優勝(IPC登録の部)。その熊谷選手は、2019年12月の福岡国際マラソンで達成した自己記録を今回更新しました。しかし、この間に2度のパラリンピック(東京とパリ)が開催されており、熊谷選手は両パラリンピックともにマラソン日本代表選手として出場しました。
つまり、マラソンの記録は5年振りの更新でしたが、この間に走力は着実に上がっていたとも言えます。今回の別府大分毎日マラソン大会で、これまでの自己記録を一気に80秒更新しましたが、言い方を変えると、毎年16秒ずつ成長していたとも……。
また、熊谷選手は今回の別府大分毎日マラソン大会の3週間前にハーフマラソン大会に出場しました。その大会で、自己新記録(ネットタイム)を達成し、好調をキープしたままマラソンに挑むことができました。前回のブログにも記載しましたが、多くのトップランナーたちも目標のマラソン大会前の30日から20日前後に、調整の一環としてハーフマラソンを走るパターンは定着しています。
ところが、選手自身は調整の一環としてハーフマラソンを走ったつもりでも、ライバル選手たちとの過当な競り合いで、マラソンのために蓄えてきた力を、そのハーフマラソン大会で出し切ってしまうケースがあります(走った本人にはその自覚がない)。その結果、目標のマラソン大会で思うような記録を出せなかった選手も多く拝見してきました。
熊谷選手も今回の別府大分毎日マラソン大会に向け、同様の調整方法でハーフマラソン大会を走りました。ところが、その大会がウェーブスタート方式(時差スタート)を採用しており、熊谷選手は幸か不幸か、後方のグループからスタートすることに……。
その結果、スタート直後からその後方グループの先頭で独走になり、終始自分のペース感覚でゴールまで走り通すことになりました。結局は、単独走でも自己記録を更新(ネットタイム)。逆に、他の選手と必要以上に競り合って、力を出し尽くすことを回避することにもなりました(まさに練習の一環として、普段の練習と同じように走れた)。
今回は、ハーフマラソン大会を調整の一環として走ったことが、マラソンでの自己記録更新にもつながりました。しかし、次回のマラソンで同じことを再現できるか否かは、ハーフマラソン大会のレース展開次第になります。つまり、出場する相手次第とも言えます。また、レースは生き物なので、自分の意思でレースをコントロールすることも難しい。したがって、調整の一環としてレースを活用する方法は、再現性が難しいとも言えるのでしょうか……。
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2024冬を走る・11
- 2025-02-15 (土)
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【2024冬を走る・11】今回も前回の続きになります。要は、目標にしているマラソン大会前の30日前後あたりに20k前後の駅伝大会やロードレース大会を調整の一環として走った場合についての振り返りです(安田の主観)。
特に、初マラソンの場合、そのままの勢いでマラソンも快走しているケースが多く、ひとつの成功パターンとして確立しているのは確かなようです。ところが、同じような流れで初マラソンから2回目のマラソンに挑む場合、逆にうまくいかないケースも意外と多く、再現性が難しい調整方法とも言えそうです。
さて、2月24日に大阪マラソン大会、続く3月2日には東京マラソン大会が開催されます。多くの市民ランナーはもちろん、世界からエリートランナーが多数招待されており、記録への期待が大きな大会でもあります。
さらに、国内のエリートランナーたちも多数出場します。特に、今年開催される東京世界陸上のマラソン日本代表を狙っている国内トップ選手たちが上位入賞(日本人上位)と記録を狙います。もちろん、マラソンファンのひとりとしても目の離せない大会となります。
また、両マラソン大会前の20日から30日前後にあたる2月2日は丸亀ハーフマラソン大会が開催され、2月9日には全日本実業団ハーフマラソン大会が開催されました。そして、どちらの大会も男子は歴史的な記録ラッシュとなりました。同時に、これらのハーフマラソン大会を大阪マラソン大会と東京マラソン大会出場のため、調整の一環として出走した男子選手も多数いました。
その丸亀ハーフマラソン大会において、61分59秒以内で完走した男子選手は82名。同様に、全日本実業団ハーフマラソン大会においては45名。机上の計算になりますが、ハーフマラソンを61分59秒以内で走れる男子選手は、マラソンで2時間8分以内の記録を狙える確率はかなり高くなります。
もちろん、両ハーフマラソンを走った選手たち全員がマラソンを走るわけではありませんが、少なく見ても相当数の選手が走ると思われます。つまり、どちらかのハーフマラソンを調整の一環として走り、設定タイムどおりの61分台で走れた男子選手にとっても、逆に自分よりも好調な選手がすでに相当数いることを見せつけられたハーフマラソン大会だったとも言えます。
但し、どんな選手も最終的な調子の良し悪しは、実際にマラソンを走ってみないとわかりませんが、どちらのマラソン大会も歴史的(?)な記録ラッシュになるのはほぼ間違いないと思われます。そして、調整の一環として走ったハーフマラソン大会(丸亀&全日本実業団)の順位が、目標のマラソン大会(大阪&東京)でどのように変動したかを注目したいと思います(勝ち負けへの影響)。
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2024冬を走る・10
- 2025-02-06 (木)
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【2024冬を走る・10】第73回別府大分毎日マラソン大会が開催されました。そして、今年も「新人の登竜門」に相応しいレースとなり、素晴らしい記録が誕生しました。また、同大会は、IPC公認視覚障がいマラソンの部も2016年大会から設置頂き、今年も男女8名の視覚障がい選手が記録に挑戦しました(男子2名、女子2名の選手が自己記録を更新)。
また、ここ数年は箱根駅伝などで活躍した学生選手が、そのまま別府大分毎日マラソン大会で初マラソンに挑み、快走している流れが定着しています。かつては箱根駅伝を走った後の2月から3月のマラソンに挑む学生選手は多くありませんでしたが、今は箱根駅伝後にマラソンを走る学生選手も増えました。
さて、あらためてマラソントレーニングの最終調整に入っていく30日から40日前に20k前後の駅伝やロードレース大会を「調整の一環として走ること」について少し振り返ってみます(安田の主観)。至極当然のことですが、このときの記録や順位は、目標としているマラソンの結果にも大きな影響を与えます。
具体例として、駅伝なら区間賞を獲得。ロードレース大会なら上位入賞など、いわゆる快走した場合、そのまま目標のマラソンまで走れてしまうケースが多いのは確かです。特にマラソンよりも速いペースで20k前後の距離を走る駅伝やロードレース大会で快走した場合、目標のマラソンで快走する確率は高くなります。さらに、それが初マラソンに挑む場合、その確率はより高くなると考えます。
イメージとして「ハーフマラソンまでの距離をマラソンペースよりも速く走れているので、初マラソンもゆとりを持って最後まで走れる(しかも無欲で)」と……。
ところが、この調整パターンは意外と再現性が難しく、まさに初マラソンから2回連続で成功したケース(選手)をあまり見かけません……。なぜなら、調整の一環として出場する駅伝やロードレース大会を自分のイメージどおりにコントロールすることは難しいからです(特に駅伝)。
「昨年の駅伝では区間賞を獲得したが、今年も同区間を走り、昨年の記録を更新したにもかかわらず区間8位だった」。同様に、「昨年は3位に入ったハーフマラソン大会で、今年は自己記録を更新したが、順位は12位だった」。などなど、ライバルたちも出場する大会は生き物なので、前年の成功パターンと同じような内容を再現することは極めて難しいのです(ほぼ不可能)。
繰り返しになりますが、昨年と同じ駅伝やロードレース大会を走り、前年の記録を更新しているにもかかわらず順位を落としたケースの場合、そのレースでは想定以上に力を出し切っている可能性が高い(調整の域を超える)。そして、さらにメンタル面のダメージも残る可能性がある(ライバルに負けた)。
こうなると、前年は無欲で無心に走れた初マラソンも、マラソン2回目の今年は不安要素ばかりが気になり、最終調整の段階から失敗する方向に心も体も流れていくリスクが高くなると思われます。
その結果、昨年は自分自身が無欲で走った初マラソンを快走したように、今年は初マラソンに無欲で挑戦したライバルたちの後塵を拝することに(ある意味、残酷な世界)……。
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2024冬を走る・9
- 2025-01-30 (木)
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【2024冬を走る・9】先日の大阪国際女子マラソン大会は、久々に自宅でのテレビ観戦となりましたが、マラソンファンとしてはとても見応えのあるレースでした。まずは、出場された選手の皆様、たいへんお疲れ様でした。
その中においても、日本人1位(2時間21分19秒)でゴールした小林香菜選手の走りは見事でした。その小林選手は、昨年の12月に開催された防府読売マラソン大会において、2時間24分59秒の自己新記録(当時)で優勝していました。
実は、防府読売マラソン大会は視覚障がい女子マラソンの日本選手権も兼ねているので、私も毎年現地で選手たちを応援しております。特に、昨年12月の同大会はひときわ軽快なピッチ走法で女子の先頭を走っていたのが小林選手だったので、その姿はハッキリと記憶しております。
また、私はいつもの場所から応援していましたが、目の前を通過する小林選手のタイムを見て、すぐに記録の計算ができませんでした。つまり、小林選手の通過タイムが想定以上に速過ぎて、頭の中でゴールタイムの予測ができなかったのです。
また、同大会での後半も今回の大阪国際女子マラソン大会で見せたような単独走になっていましたが、軽快なピッチ走法はゴールまで衰えることなく、素晴らしいタイムでゴールしたのです。その時マークした「2時間24分59秒」は、全国ネットでテレビ中継されているマラソン大会以外の大会で記録した国内女子最高記録だと思われます(安田の記憶では)。
もちろん、私もゴールでその姿を拝見していましたが、その快走と快記録に驚きました。
そして、先日の大阪国際女子マラソン大会に小林選手の名前があったので、「これは間違いなく上位でゴールする!」とマラソンファンのひとりとして大いに期待をしておりました。案の定、先頭集団がばらけた30k以降の単独走は、見事な追い上げと粘り強さでした。
さて、小林選手の競技歴や日ごろの練習などが、ネットニュースなどに多数掲載されていましたが、「月間走行距離が1200kを超えている」との話もありました。特に、女子選手については、ほっとけば「いつまでも走っている(走るのが大好き)」と言った持ち味を持っている選手はほぼ間違いなく、マラソンが速くなります(安田の経験上)。
同時に、この「いつまでも走り続けることができる(走るのが大好き)」能力は、女子選手にとってはスピードの有無よりも重要な素質のひとつと考えます(詳細は割愛)。そして、この古くて新しい「たくさん走れる能力」を持っている小林選手が、今年の東京世界陸上選手権でも快走してくれると、大いに期待しております。
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2024冬を走る・8
- 2025-01-25 (土)
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【2024冬を走る・8】大阪国際女子マラソンを皮切りに、各地でマラソン大会が目白押しとなります。また、マラソンのコンディションとしては最も安定する季節なので、各大会での好記録も期待できます。果たして、男女の日本記録更新が達成されるのか?マラソンファンのひとりとして、大いに期待したいと思います。
さて、2月2日に開催される別府大分毎日マラソン大会へは、富津合同マラソン練習会において切磋琢磨してきた20名前後の仲間たちが出場します。また、この出場人数は、同練習会においては過去最高かもしれません。
その別府大分毎日マラソン大会は、昔から「新人の登竜門」と言われてきた大会です。近年においては、箱根駅伝で活躍した学生選手たちが、箱根駅伝後にそのまま同マラソン大会に挑戦するケースが増えています。
今年の大会も、青山学院大学や國學院大學など、箱根駅伝で活躍した大学から多数の選手がエントリーしています。特に、箱根駅伝においては、主力区間で活躍した選手たちには注目が集まります。また、マラソンの場合、初マラソンの方がプレッシャーもなく、逆にのびのびと走れるメリットもあります。
これについては、学生選手だけでなく、実業団選手についても初マラソンから快走するケースは増えていると感じます。もちろん、シューズの進化など様々な要因があることも確かですが……。一方で、初マラソンの記録が生涯記録となり、引退までにマラソンを何度も走ったにもかかわらず、自己記録を更新した経験が無い選手も意外と増えています。
もちろん、オリンピックを目標にしているトップ選手たちにとっては、自己記録の更新回数など気にすることもなく、初マラソンであろうと、記録を狙って走ることが重要であるのも確かです。
今大会も学生選手の中から「初マラソン初優勝」の快走を体現する選手が出てくるかもしれません。まさに新人の登竜門に相応しい選手が飛び出てくるかを、マラソンファンのひとりとしても注目していきたいと思います。
そして、いよいよ最後の1週間に入りますが、トレーニング量を落とし、回復優先で挑戦してほしいと思います。また、インフルも流行っているので、マスクの着用や手洗いうがいなども忘れないように……。
「迷ったら休養」です。
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2024冬を走る・7
- 2025-01-19 (日)
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【2024冬を走る・7】2025年も千葉県富津市富津公園で強化合宿をスタートしました。今回の合宿は、2月の別大マラソンに向けた最後の合宿でした。内容は、量を落として質を上げる方にシフト。具体的には距離走の距離を短くし、設定タイムを上げる内容です。
中でも、パリパラ日本代表選手として活躍した、男子の和田選手と熊谷選手が好調を維持しており、2月の別大マラソンでは、日本人初の「2時間20分突破」を達成してもらいたいと……。
さて、大きな駅伝大会もひと段落し、個々のマラソンや各種ロードレースなどに目標がシフトしていきます。今回の富津合宿においても、実業団や大学チームがマラソン練習に取り組んでいました。特に、先日の箱根駅伝には惜しくも出場できなかったT大学の選手たちが積極的に長い距離を走っていました。
そこには、かつて箱根の名門大学として華々しい活躍をしていた面影はなく、ただ愚直に走り込む姿がありました。もちろん、選手を指導している監督は変わることなく、選手の後ろをしっかりとついていき、指示を出していました。
富津公園で合宿をしていると、実業団や学生チームが入れ替わりでやってきます。好成績を継続しているチームや、逆に何か歯車が狂い、チーム力が下降に入っているチームなど様々です。言えるのは、いつの時代も魔法の練習はなく、愚直に走り込みを継続していくのが一番の近道でしょうか。
また、チーム力が下降に入っている局面での指導は本当にたいへんです。特に、SNSなどで事実とは異なる話や内容が流され、結果的には優秀な選手を勧誘することも困難な状況に追い込まれていくからです。まさに負の連鎖です。
このように富津で合宿をしていると、様々なチームを拝見することができます。その中において、箱根駅伝は一旦出場を逃がすと、復活していくのが簡単ではありません。ところが、監督が変わると劇的にチーム力が復活することがあるのは確かであり、指導者の力は本当に大切だと感じます。
さらに、箱根駅伝においては、指導者自身が苦労をしてきたか否かが、とても指導には大切な要素だと感じます。学生は原則として4年間しかチャンスがありません。そして、実業団選手とは違い、監督の指示や指導はより強く(絶対であり)、学生選手が監督に逆らう(?)ことは相当難しい。
だからこそ、学生選手を指導していく上で、監督自身が苦労してきた経験は必須であり、人生経験の少ない学生選手たちからの信頼と信用を勝ち取るためには必要なのでしょう。ちょうど、各チームの監督などの人事が発表される季節になってきました。
監督が変わることによって、チーム力がどのように変わっていくのかを拝見していきたい……。
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2024冬を走る・6
- 2025-01-11 (土)
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【2024冬を走る・6】2025年の富津合同マラソン練習会がスタートしました。と、言いながら今年も何か変わった点などありませんが……。さて、この練習会をはじめたのは2003年だったので、すでに20年以上続けていることになります。
私は、当時の東京国際女子マラソンに出場する女性市民ランナーたちのコーチをお願いされたのをきっかけに、市民マラソンの世界と向き合うようになりました。もちろん、当初はコーチと言っても特段何かをするわけでもありませんでしたが……。
また、当時の私は「サブスリー」と言う言葉があることも知らず、「そんなタイムなら誰でも走れるだろう」と考えていました。ところが、東京国際女子マラソンに出場した彼女たちのゴールタイムは、サブスリーからは程遠く、自己記録の更新すらできませんでした。
ゴール後、彼女たちは「コーチをしてくれたのに申し訳ありません」と泣いているのです。こちらとしては、何かをしてあげた思いは一切なく、逆に本気で速くなりたい気持ちに答えることができず、自分自身のいい加減な対応を深く反省しました。
そんなことをきっかけに、今の富津合同マラソン練習会をはじめたのです。もちろん、当初の参加者はその彼女たちだけでしたが……。また、当時の私はそれなりに走力も残っていたので、私自身がペーサーをしていました。同時に、自分のために出場していたマラソン大会などは全て封印し、裏方に徹することも決めました(これ以来、自分のレースは走っていません)。
今となってはなつかしい思い出ですが、当時はマラソンブーム前だったこともあり、マラソンに挑戦する一般の女性が少なかったのは確かです。しかし、彼女たちはコツコツと走り込みを重ね、数年後には全員が「2時間50分突破(サブエガ)」を達成しました(もちろん、シューズは薄底です)。
その後も各地のマラソン大会に帯同していると、沿道などで応援することの面白さや充実感を知ることにもなりました。そして今のところ、自分自身のために「マラソン大会を走る」などとは思わなくなり、完全にマラソンファンクラブ(?)の一員になりました。
2025年の今年も、市民ランナーの皆様が激走する雄姿を沿道やゴールで応援します!
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2024冬を走る・5
- 2025-01-04 (土)
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【2024冬を走る・5】2025年も駅伝観戦からのスタートとなりました。駅伝は「走りながらタスキをつないでいく」。ある意味、最もシンプルなスポーツですが、多くの日本人はタスキをつないでいくその姿に大きな感動を覚えます。かくいう私もそのひとりです。
また、人生をマラソンに例えることが多いですが、実は人生に近いのは駅伝とも言われています。なぜなら、マラソンは途中で止めることができますが、駅伝はタスキを次の走者に渡さないといけません。つまり、途中で投げ出せないのが駅伝であり、人生だからでしょうか……。
そして、元日のニューイヤー駅伝は旭化成が優勝。2日からの箱根駅伝は青山学院大学が優勝。どちらも優勝候補と呼ばれていた強豪チームが、下馬評どおりの力を発揮しました。その旭化成は、スタートの1区とアンカーの7区で区間賞を獲得するなど、他の長距離区間(15k以上)でも安定した走りでタスキをつないでいました。
一方、箱根駅伝の青山学院大学は、花の2区や山の5区と6区で区間新をマークするなど、箱根駅伝の要となる区間を走った選手たちが盤石でした。もちろん、それ以外の区間もブレーキがなく、他大学で唯一追い上げムードを見せたのは、7区の佐藤選手(駒澤大学)だけだったでしょうか……。
いずれにしろ、駅伝ファンにとっては、旭化成も青山学院大学もすごいチームであり、出場した全チームの走りにも多くの感動を受けました。あらためて、出場した選手の皆様、ありがとうございました。
さて、今さらながらこれだけ情報が飛び交う時代に、何か特別なトレーニング方法や専用器具を用いていることなどを隠すことは難しい。したがって、どこのチームも大なり小なり、やっていることに変わりはないと感じます。そんな中で常に安定した成績を残し続けている旭化成や青山学院大学は、やはりすごいチームです。
特に、駅伝やマラソントレーニングのほとんどは単純に走るだけです。そして、強くなるためには、単純にたくさん走り込んだ方が良い。ところが、たくさん走り込めば故障やケガのリスクが高まり、貧血などのリスクも高まっていきます。一方、ケガをしないように走り込みの量を落とせば、一緒に走力も落ちていく……。
特に、長距離やマラソンは道具を使わないスポーツなので、技術的な要素がほとんどありません(ランニングフォームも結局は走り込んで身につく)。したがって、上記したように走力は一旦落ちると、元の状態に戻すのがたいへんです。しかし、それ以上に良い状態をキープしていくことはもっとたいへんです。今回の旭化成も青山学院大学も、強いチーム状態を何年もキープしている点は驚異的です。
また、その点に関しては、様々なコメントや意見などが散見されますが、結局のところ肝となる秘訣は何なのでしょうか?
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2024冬を走る・4
- 2024-12-28 (土)
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【2024冬を走る・4】先日の21日は、日体大女子長距離競技会が開催されました。同競技会は、大学関係者のご尽力により、ブラインド選手たちの出場も可能になっております。もちろん、ブラインド選手(パラ選手)が一般の競技会や大会に出場するためには、WPA公認手続きやそれに伴う準備が必要になります(エンドースやドーピング関係、パラ専門の審判員など)。
また、大学が主催するレベルの高い競技会にブラインド選手たちが出場できる機会はほとんどありません。しかし、この日体大女子長距離競技会については、ブラインド選手たちの出場を継続頂き、過去には世界記録を達成したこともあります。あらためて、大学関係の皆様に厚く御礼申し上げます。
そんな中、今年は5000mに3選手が出場しました。3選手とも今月1日に開催された防府読売マラソン大会を走ったばかりでしたが、積極的な走りを見せていました。特に、若手女子の和木選手がマラソンの疲れも残る中でしたが、自己新記録を達成しました。
さて、本日から31日までの間、恒例の年末合宿を千葉県富津市富津公園で実施します。同合宿は、年明けの2月に開催される別府大分毎日マラソン大会に向けた走り込みになります。内容的には3泊4日と短期ですが、35k以上の距離走を2本実施予定です。
この年末合宿は毎年恒例となっていますが、トレーニング計画も上記したとおり、毎年同じです。また、トレーニングに対する考え方やその内容についてはチームや個人によって違い、どれが正解でどれが絶対と言うことはありません。それぞれが、それぞれの経験や実績によって積み上げてきたトレーニング方法やパターンであり、ノウハウもそれぞれが違ってしかるべきなのです。
しかし、その中においても、共通することのひとつにパフォーマンス(成績)の再現性があります。つまり、あるトレーニングを継続した結果、狙ったマラソンや大会における記録や成績が安定しているか否かです。要は、狙った大会において、狙いどりの成果を出せる確率です。
どんなスポーツにおていも、パフォーマンス(成績)が安定している選手は必ず評価されます。そして、安定している選手に共通していることのひとつに、ルーティン(反復練習)があります。これは、日々のトレーニングから月単位や年単位の中長期計画におけるトレーニングの流れが一定していることも、パフォーマンスが安定している選手に共通していることのひとつとも言えます。
つまり、年間を通じて例年と同じタイミングで合宿をし、同じタイミングでトレーニングパターンを切り替え、同じタイミングで調整に入るなど、トレーニングの流れを一定にすることで成功する確率を高めているのです。もちろん、ブラインドマラソンもそのようにしていますが、果たして2月のマラソンでは……。
また、同じ富津公園内では、あと数日に迫った箱根駅伝に出場する大学が最後の調整をしています。そして、この時期にこの富津公園で最終調整をしている大学はいつも同じで、例年どおりの調整をしています。もちろん、この富津公園で最終調整をしてから本戦に挑んでいる大学は箱根駅伝でも常連です。やはり、パフォーマンスの再現性が高いと言えそうです……。
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