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冬を走る

暑さ対策?

【暑さ対策?】伝統の福岡国際マラソン選手権大会が、12月2日に開催されました。結果はご存知のとおり、服部選手が35k過ぎからペースを上げ、見事に初優勝しました。

当日は朝から気温が高く、スタート時の気温は20度を超える記録的な厳しいコンディションとなりました。案の定、中間点を過ぎたころからどの選手も暑さに体力を奪われ、失速する選手が続出していました。

それだけに優勝した服部選手の強さが際立っていました。また、服部選手は自分自身で発汗が多いとコメントしていましたが、まるで当日の気温を予言していたかのような見事な給水対策を実施していました。

具体的には、2本のスペシャルボトルを紐で結び、落とさないよう首にかけられる工夫です。これにより、持ちながら飲む負担軽減と、ボトルを取った後はどの選手よりも時間をかけてゆっくり飲んだり、身体にかけたりと準備したスペシャルドリンクを無駄なく摂取できていました。

私はマラソンを何十年も見てきましたが、こんな給水方法を見たのは初めてでした。もちろん、昔からあったのかもしれませんが、それを実行に移した服部選手の着眼点には驚きました。給水を見て感動したマラソンはこれが初めてかもしれません。

更に、優勝後に報道された服部選手のコメントを拝読すると、意外なことに40k走とロングジョグを軸にした日本伝統のマラソントレーニングを実施してきたとのことでした。服部選手は、箱根駅伝の2区で区間賞を獲得するような選手だっただけに、もっとスピード重視の取り組みかと思いきや…。

私は、どの選手のトレーニングが優れているとかの評価ができるような立場ではありませんが、福岡国際マラソンでの給水対策や福岡国際マラソンに向けた走り込みは、服部選手のぶれない心の強さを感じました。

何かと情報が飛び交い、何でも知ることや手にできる時代ですが、マラソンは周りに惑わされることなく、常に自分自身とじっくりと向き合った選手だけが栄光をつかむ。今も昔もシンプルで厳しい競技であり、逆にチャンスは平等にある競技と、あらためて感じた今回の福岡国際マラソン選手権大会でした。

振り返り

【振り返り】本格的なマラソンシーズンに突入し、既にマラソンを何本も完走している方も多いと思います。同時に、マラソンを走るごとにそのレースを振り返り、次レース以降の改善点としている方もいるでしょう。

よく耳にするのは、「振り返りと反省は違う」です。と、言いながらも良かった点、悪かった点を洗い出していくことは必要です。もちろん、それがないと振り返りをする意味も薄まります。

また、振り返りでよく耳にするのは、「〇日前に風邪をひいて体調を崩してしまった」、「レース中に我慢(根性)が足りず、メンタルの弱さを露呈した」。この2点はどんなレベルのランナーでもほぼ必ず出てくる点です。

至ってシンプルな内容ですが、逆に永遠のテーマと言えるかもしれません。一般的にランナーは調子が良いときほど体調の維持・管理は難しくなり、どんなに苦しいトレーニングを積んでいても、実戦の緊張感や苦しさを超える体験はできません。

かくいう私も現役時代は上記2つの壁にぶつかってばかりいました。更に、指導する立場になった今もこの2つの壁に苦しめられています。これからも様々な角度から対応策を模索していきます。

さて、マラソンの振り返りで重要な点があります。それは、当日のコンディションです。つまり、天候やコースなどです。ご存知のとおり、マラソンは屋外で長時間走る競技です。その競技特性から当日の天候とコースに記録は大きく左右されます。と、言うよりこれで記録は決まると言っても過言ではありません。

ところが、悪天候の中を走った後の振り返りを「メンタルが弱い」と、反省する方は意外と多いのです。同様に、コースの起伏が激しく、どう考えても記録は狙えないにも関わらず、自分自身の走力の無さばかりを責めている方もいます。

確実なことは言えませんが、大会は毎年同じ日程で開催されているので過去の天候などを検証すると、毎年晴れている大会、雨の多い大会、風の強い大会など、大会ごとの傾向をつかむことができます。

つまり、マラソンの振り返りをするとき、当日の天候やコースなどを最初に吟味し、起伏の激しいコース、強風や雨天傾向の強い大会を回避していく選択は、振り返り時の正しい判断と言えるかもしれません。

ピーキング

【ピーキング】11月18日は東京学芸大学記録会が開催され、IPC公認・視覚障がい男女1500mと同男子5000mを実施いただきました。まずは、IPC公認のためご尽力いただいた関係者の皆様に御礼申し上げます。

主な結果は、男子T11クラスの和田選手が、1500mと5000mの両種目ともに今シーズンベスト記録をマーク。特に、5000mはアジア新記録でした。また、先日のアジアパラで金メダルを獲得した男子T12クラスの堀越選手も、5000mで今シーズンのベスト記録をマークしました。

さて、パラリンピックを目指す選手は、オリンピック同様に参加標準記録が設定されており、まずはその記録を突破する必要があります。ところが、オリンピックと違う点は、日本陸連公認の大会や記録会などで記録を残しても、その大会や記録会がIPC公認としての諸条件を満たしていなければ、その記録はパラリンピック出場として公認されません。

つまり、日本陸連公認がそのままパラリンピックに出場するためのIPC公認記録にはならないのです。詳細は割愛しますが、このIPC公認大会にするためには手続きや準備が必要で、なおかつ誰もが簡単にできるものではありません。

そのため、パラリンピックを目指す陸上選手は、オリンピックを目指す選手と比較した場合、記録を狙う機会が極端に少なくなります。今回の東京学芸大学記録会は、ブラインド選手にとっては記録を狙える貴重な機会となりました。

今回、各選手は記録を狙うために調整してきましたが、狙った記録を達成できなかった選手の方が多かったのは残念でした。もちろん、単に調子が悪かったと言う選手はいませんでしたが、この記録会に調子を合わせることができなかったのです。

前述したとおり、単に日本陸連公認の記録会に出場してもIPC公認扱いにはなりませんが、ブラインド選手たちは一般の記録会にも積極的に参加しています。実は、今回の記録会前に調整として出場した日本陸連公認の記録会において好記録をマークした選手も多数いました。

しかし今回、明らかに調子のピークがずれ、残念ながらピーキングを失敗した選手が多かったのです。パラリンピックを目指す選手は、数少ないIPC公認大会において記録を残すことが必須で、単に調整で出場した日本陸連公認の大会や記録会で世界記録をマークしてもIPC公認条件を満たしていなければ記録は無効になります。

一般陸上関係者の皆様には、とてもわかり難いシステムですが、大は小を兼ねないのがパラリンピックの世界でもあります。今回の記録会を、ピーキングについて再構築する良い機会にしていきます。

風邪の季節へ

【風邪の季節へ】季節は秋から冬へと移り、マラソンや駅伝を走るにはより絶好の季節に入っていきます。そして、いよいよ本格的な風邪とインフルエンザが猛威を振るうシーズンへの突入でもあります。

夏から走り込みを開始し、秋からの本格的な走り込みも順調に積み重ね、自他ともに自己記録更新を狙える調子に仕上がった矢先に風邪をひく。別の意味で、「マラソンの王道?」とも呼べるほど、風邪で記録更新のチャンスを棒に振る選手を毎年必ず見受けます。

誰もが好んで風邪をひくわけではありませんが、好調な選手ほどリスクが高まっていると感じます。専門的な話は割愛しますが、例として好調な選手はトレーニング前後でもよく話し込んでいる傾向があります。

特に、難易度の高いトレーニングを難なく走り切った後ほど、仲間から持ち上げられます。その結果、寒い中でいつまでも話しをすることになり、風邪をひいてしまう。また、練習後に仲間と食事にでかけ、人混みの中を長時間過ごしたことで風邪をひいてしまう。他にも様々な行動パターンから風邪を呼び込んでいる選手が後を絶ちません。

マラソンを目指して走り込みを積み重ねている以上、脚の故障や怪我を避けることは難しいことです。しかし、この場合は専門のトレーナーや治療師にケアをしていただくことで、かなり回復することができます。同時に、多少の痛みならレースそのものを走ることも可能です。

ところが、風邪をひいた場合、同じようにはいかないケースがほとんどです。つまり、多くの場合がダイレクトに呼吸器官をやられるので、軽いランニングですら呼吸が苦しくなってしまいます。

更に、風邪を回復させるため、数日間安静にすると、今度は筋肉の状態も変わってしまい、目標のマラソンへの調整も狂いが生じます。このように、一旦風邪をひいてしまうと、その影響は頭で考えている範囲を大きく逸脱していくのが常です。

これから年末に向け、気温は一段と下がり、ランニングにとっては最適な季節に入る一方、忘年会をはじめ多くの飲み会や付き合いが増える時期です。もちろん、一切の付き合いを断ち、風邪やインフルエンザ防止に徹する生活ができれば理想的ですが…。

マラソンで記録更新を達成するために何ヶ月も費やしてきた日々を、たった1回の風邪で棒に振らないよう、十分に注意していきましょう。

シーズン突入

【シーズン突入】本格的な駅伝・マラソンシーズンに突入し、私の地元でもある千葉県富津市富津公園においては、箱根駅伝出場大学や実業団チームが連日合宿に訪れています。

日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿も、来年3月まではここ富津公園を拠点に強化合宿を重ねていきます。そして、先日の11月2日からも、この富津公園で強化合宿を実施しました。

もちろん、実施内容は走り込みがメインですが、12月に開催される防府読売マラソン(兼日本視覚障がい女子マラソン選手権)に出場する選手たちにとっては、特に重要な強化合宿となりました。

昨年12月の防府読売マラソンにおいては、女子選手を中心に自己記録を更新する選手が多く、昨年の強化合宿においてもよく走り込めていました。しかし、今年は記録的猛暑の影響もあり、夏の走り込みが思うように積めなかった選手もいました。そんな影響で、今回の強化合宿も少し懸念していましたが、大きく逸脱している選手はいませんでした。

強化合宿のメイントレーニングは、合宿3日目に実施した40k走です。もちろん、設定タイムや距離は選手個々に微調整して走らせるので、全選手が同じではありません。また、見た目の設定タイムが速いからと言って、その選手が好調かと言えば、決してそうではありません。

この点は、実業団選手も箱根選手も同じです。どの大会を目標にし、どの程度の記録を目指すかは個々に違うため、強化合宿で走っている選手たちのタイムやその動きがそのまま大会に反映されるか否かはイコールではありません。

同時に、ここの見極めや判断は何度経験しても難しい点です。また、どの選手も不調なときは、必要以上に周りの選手と自分を比較する傾向が強いものです。したがって、こちらが思っている以上に落ち込んでいるケースが多いのです。

逆に、好調なときは設定タイムや決めた距離以上に走ろうとします。その結果、怪我や故障につながるケースが多いのも事実です。そして、合宿中は必ず好不調な選手が同居するので、そこが最も難しい点にもなります。

いろいろとありますが、今シーズンも陰ながらサポートしていきます。

連戦について・7

【連戦について・7】今回は、注意点3の「本命のマラソンの2週間から1週間前のタイミングでのレース」について考えていきます。

まずは、このタイミングでのレース結果は、「メンタル面」に直結する可能性が高いことです。ひとつは、予想外に悪いタイムで走った場合、「もうダメだ」と言う気持ちが支配的になり、マラソン当日に向けてマイナス思考に陥ってしまう可能性が高くなる点です。

こうなると、本当にダメになってしまう可能性が出てきます。同時に、それが焦りになって、本来なら練習量を落としていく時期にも関わらず、再び長い距離を走ったり、急激なスピード練習を再開したりと、本当に調子を落としていく方向に向かってしまう可能性も出てきます。

一方、想定以上に良いタイムで走った場合、今度は気持ちが高揚し、マラソン当日に向けて本来の調子を正確に見極めることが難しくなる可能性があります。実は、マラソン2週間前からのレースについては、順調に走り込みができた方ほど、自己新記録が出る可能性は高くなります。

そして、その調子をマラソン当日までキープできれば良いのですが、自己新記録をマースしたそのレースで力を出し切ってしまい、逆に本命のマラソンで失敗するケースも多いので、本当の調子を見極めるのが難しくなるのも事実です。

更に、出場したレースのコースやコンディションが極端に悪く、調子の良し悪しを判断することができないケースもあります。特に、起伏の多いコースを走ってしまうと、記録が悪くなるのはもちろんですが、起伏を走った疲労が残り、マラソン当日まで引きずってしまう可能性もあります。

以上のように考えていくと、良いことはひとつも無いように感じますが、2週間前からのレースを走って、更にマラソンでも記録を達成したケースもあります。重要なポイントは、これまで以上に自分自身が決めた設定タイムに沿って走り切ることです。

つまり、タイムが良くても悪くても、そこから本命のマラソンまで再調整する時期が短いので、スタート前に決めた設定タイムや戦術をゴールまで必ず守ることです。この点はどのタイミングで走ったレースも同じですが、2週間前からのレースは特に徹底するようにしましょう。

そして、エントリーした大会が起伏の多いコースだった場合、無理に走らず回避し、いつもの平坦な練習コースに変更することを推奨します。同時に、2週間前からのレースに出場するか否かに関係なく、この時期からの起伏走は避けるようにしましょう。

強化合宿

【強化合宿】2月10日(土)からの3連休を活用し、13日(火)までの日程で日本ブラインドマラソン協会の強化合宿を千葉県富津市富津公園で実施しました。

今回の強化合宿は、2月4日に開催された別大マラソンの翌週だったにも関わらず、その別大マラソンを走った男子選手2名も参加し、合宿では精力的な走り込みを見せていました。

特に、参加選手の中では、女子T11クラス(全盲)の2選手が、積極的に走り込んでいました。もちろん、既に今シーズンのマラソンで2選手とも自己新記録を達成しており、スタミナもスピードもレベルアップしています。

ひとりは、期待の若手選手であり、本格的にマラソンをはじめて数年ですが、この半年間で急激に成長してきている選手です。次のマラソンは、4月のかすみがうらマラソンになりますが、自己記録更新だけでなく、日本記録にも迫る走りが期待できます。

そして、もうひとりの選手は、逆に50代のベテラン選手です。既にマラソン歴は長く、一般的な感覚からすると、記録を狙うのは難しいと思われる年代に入っています。ところが、昨年12月の防府読売マラソンにおいては、11年振りとなる自己新記録を達成。更に、今回の合宿においても、40k走では過去最高タイムで走り切るなど、成長著しい選手なのです。

実は、1年前は本人の口からも、「もう限界」のような言葉も聞こえていましたが、今では「後ろ向きな発言」を完全に断ち、4月のワールドカップマラソンに向け、誰よりも積極的に走り込んでいます。

私も視覚障がいマラソンに携わるようになって20年以上ですが、あらためて「自己の限界に挑戦するのに年齢や性別は関係ない」と、思い知らされています。同時に、視覚障がいマラソンの強化を通じて、50代や60代になってからのトレーニング方法を選手たちと共に考えながら実践できる点は、本当に感謝の一言です。

また、その選手たちのガイドランナーとして、箱根駅伝常連大学の中央学院大学の3選手にも初参加頂き、新しい力を取り入れることもできました。50代の視覚障がい選手を20歳の現役学生選手がガイドする姿は、視覚障がいマラソンの醍醐味とも言えます。

引き続き、全員の力を結集し、世界を狙っていきます。

別府大分毎日マラソン

【別府大分毎日マラソン】伝統の第67回別府大分毎日マラソン大会が2月4日に開催され、今年も第18回視覚障がい男子マラソン選手権を兼ねての大会となりました。

同部門には7名の男子選手がエントリーし、女子選手は2名、計9名の視覚障がい選手が伝統の別府大分毎日マラソンに挑みました。

果たして当日は、早朝より粉雪が舞い、気温も終日4度前後で寒風が強く、選手たちにとっては想定以上の過酷なコンディションとなりました。

また、スタートから最初の折り返しである10kまでは向い風。10kから次の折り返しである35kまでは追い風。そして、35kからゴールまでは強い寒風の吹荒れる向い風と、35k以降の失速が懸念される中でのスタートでした。

一般男子の部は「MGCシリーズ」で、サブテンを目指した設定タイムをペースメーカーが正確に刻んで行きました。レースが動いたのは30k過ぎからで、ここまで多くの日本人選手も残っており、サブテンランナーが複数誕生する期待が高まりました。

しかし、35kからの強い向い風と寒さに、2位に入った園田選手以外の日本人選手はほぼ全員が失速し、サブテンを達成した日本人選手は園田選手ただひとりと、厳しいコンディションでした。

一方、視覚障がい選手たちも一般男子選手同様、30k過ぎまでは日本新記録を狙えるラップを刻んで行きました。特に、T12クラスの熊谷選手と岡村選手の積極的な走りに期待は膨らみました。

案の定、30k過ぎからは、リオデジャネイロパラリンピック銅メダリストの岡村選手が独走態勢に持ち込み、「勝負あった」の展開になりました。ところが、岡村選手が先頭で競技場に戻ってきたその30m後方に熊谷選手も粘っていたのです。そして、残り200mから熊谷選手が猛スパートし、逆転のゴール。

記録的には35kからの向い風の影響を強く受け、両選手とも失速しましたが、両選手とも2時間30分を突破。惜しくも日本新記録達成はなりませんでしたが、国内大会において視覚障がい選手2名が同時に、2時間30分の壁を突破する「史上初の快挙」となりました。

連戦について・6

【連戦について・6】前回からの続きで、注意点2について更に考えていきます。

前回は、本命のマラソンから4週間から3週間前のレース出場を否定するような事例ばかりあげましたが、別の見方として、「連戦について・3」にも記載したように、ハーフマラソン以下の距離だと想定以上に快走してしまう可能性もある点です。

走り込みの疲労も出てくる時期なので、レース中は最後まで重たい感じのままゴールすれば良いのですが、ハーフマラソン程度の距離だと、スタミナがアップしている分、最初からある程度のペースで最後まで押し切れてしまうケースがあります。

その結果、そのレースを境に調子が一気に上がっていく可能性もあり、こうなると狙ったマラソンに調子を合わせることが、難しくなっていきます。そこで、調子の波を狙い通りに導く必要があり、これが重要なポイントになります。

具体的には、トレーニング計画の流れを変えないようにして、レースに出場することです。つまり、練習の一環として出場するレースに対しては、「調整」をしないことです。

例として、日曜日のレースに向け、その週に予定してあるポイント練習の量を落としたり、疲労を抜くような内容に変更しないことです。このような調整を実施してしまうと、想定以上に調子が上向いて、上記のように陥ってしまいます。

更に、練習の一環として出場したレースに関しては、スタート前に必ず設定タイムを決め、その設定タイムに沿った走りに徹することが大切です。これは、どのレースにも当てはまりますが、特にマラソン4週間から3週間前のレースはより重要と考えます。

もちろん、設定タイムどおりに走れる自信が無いとか、逆に調子が思うように上がっていない場合は、勇気を持ってそのレースを回避することも必要です。その場合、大会参加費等の経費は全て無駄になりますが、レースを練習の一環として出場する方は、その決断のできる強い気持ちも不可欠です。

前回も記載しましたが、本命のマラソンに向けた4週間から3週間前の時期は、走り込み期から調整期に移行していく時期なだけに、レースで頑張り過ぎたり、追い込み過ぎたり、逆に後半大きく失速したりと、調子の波が大きく変わるような走りを回避することは必須です。

連戦について・5

【連戦について・5】注意点2の「本命のマラソンから4週間から3週間のタイミングでのレース」について考えていきます。

この時期は、レース1ヵ月前に入り、いわゆる走り込み期から調整期に移っていく重要な時期に当たります。もちろん、期分けの仕方やトレーニング計画は個々に違い、個々の経験や考え方に沿った内容を実施することが第一となります。

しかし、このレース1ヵ月前からは、これ以前の「質より量」から「量から質」への移行を実行するとても重要なターニングポイントになります。同時に、走り込み期の疲労も出てくる時期でもあり、距離走の設定タイムを上げても、その設定どおりにうまく走れないで悩んだり焦ったりする時期でもあるのです。

つまり、このまま調整の一環としてレースに出場し、想定内の走りができずに不安と後悔(レースを走ったことに対する)だけが残り、そのまま本命のマラソンまで引きずるケースも多いからです。

そのため、この時期でのレース選択は本当に難しいと感じます。特に、上記したように、量から質への変換をしていく時期にもなるので、流れ的には「30k」のレースとなります。しかし、ランニングブームがはじまった10年ほど前から各地で実施されていた多くの30kレースは姿を消し、代わりにハーフマラソンが普及しています。

ハーフマラソンを走ることがダメとは言えませんが、マラソンに向けたスタミナの最終確認をすると言う意味では、逆に不安の残る距離とも言えます。と、言いながら再びマラソンを走るのは、予定どおりに走れなかった場合のリスクがそのまま本命のマラソンに直結してしまう可能性が高くなり、この場合は致命傷になります。

以上のことを総括すると、リスクばかりが目に付くので、この時期はレースを回避し、自分で距離走を実施する方が得策とも言えます。しかし、レースをうまく活用していく流れを作ることで、レースを最大限活かすことは十分可能と考えます。

次回は、注意点2について、もう少し考えていきます。

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